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東京メトロ、日比谷線の新型車両13000系を公開
2020年に向け、3扉と5扉が混在するすべてを4扉車両に更新
2016年9月1日 20:55
- 2016年8月31日 公開
東京メトロ(東京地下鉄)は、東京メトロ日比谷線に2016年度中に導入を予定している新型車両13000系を8月31日に報道陣向けに公開した。
新型車両13000系は、東武スカイツリーライン新型車両70000系とともに、現行車両の3扉と5扉の車両が混在する車両すべてを4扉の車両に統一し、設備や仕様を共通化する車両。2016年度から営業運転を開始し、2020年に向けて全44編成(2編成増)を13000系に更新する。
その後日比谷線では、2020年以降に2年かけてホームドアを導入するとしている。全車両を近畿車輛が製造する。編成は従来の18m車の8両編成から、新型は20m車の7両編成となる。今回公開されたのは13101編成。
車両デザインは、路線が通るビジネス街がもつ都会的なイメージを持たせ、外観はシルバーを基調とした洗練されたデザイン。インテリアはオフィスをイメージしたシックなデザインを採用。歴代の3000系、03系車両のイメージも引き継いでいる。公開当日は晴天で、強い日差しがアルミ合金製ボディに反射しシャープな印象。公開場所の周囲に建つ高層建築物にマッチしていた。
駆動には永久磁石同期モーター(PMSM)を採用しモーター効率を向上。03系との比較で25%の消費電力削減が見込まれる。台車は狭軌路線としては初の片軸操舵方式で、カーブ通過時の振動や騒音の低減、快適性向上が図られている。また、オイルフリーコンプレッサによってメンテナンス性も上がっている。
デザインが特徴的なヘッドライトには、LEDを採用し、視認性と省エネルギーに貢献している。行先表示器はフルカラーLEDで、カラーの駅ナンバリングを表示させ、観光客などへの利便性を向上させている。
車内の照明はLED。光を分散反射させる間接照明にしていて、落ち着いた車内空間となっている。荷棚がガラスでできており、伝統的な江戸切り子模様を入れている。この荷棚の壁側内部にも照明が入っていて、ガラスの江戸切り子模様を介して下の座席をほのかに照らす仕組みになっている。夜間には手元を照らし、読書がしやすい配慮となっている。
座席幅は現行の03系の43cmから46cmへと拡大。扉横の脇仕切りが強化ガラスになり、混雑時には座った人の顔に当たらないように顔周囲まで覆うように大型化されている。
また全車両に座席のないフリースペースを設置。車いすやベビーカーはもとより、大型スーツケースでの乗車もしやすい。腰のあたりにくる部分にパッドが付けられ、もたれかかる時のクッションになっている。フリースペースと対面する座席は優先席になっていて、こちらも全車両に設置されている。優先席のつり革位置は少し下げられている。
扉上部に17インチワイドサイズが3画面並んだ車内表示モニタが設置されていて、日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応した情報が表示される。訪日旅行者向けに無料Wi-Fiも導入の予定(時期や方法は未定)。