週末駅弁

「シェフのトマトハンバーグ~福島野菜のソテーを添えて~」

駅弁を食べて東北の復興支援

「シェフのトマトハンバーグ~福島野菜のソテーを添えて~」
弁当名「シェフのトマトハンバーグ~福島野菜のソテーを添えて~」
価格1290円
販売駅JR東日本 東京駅
購入場所JR東日本 東京駅構内 駅弁屋「祭」
購入日2016年2月19日

 2016年3月11日で東日本大震災から5年目を迎えます。まだ東北には各所に震災の爪痕が残りますが、2016年夏頃には仙石東北ラインの一部列車を復興支援の一環として石巻線女川駅まで延長するなど、復興を向けた様々な取り組みが行われています。個人でもできる小さな復興支援が今回ご紹介する駅弁「シェフのトマトハンバーグ~福島野菜のソテーを添えて~」です。本駅弁は福島産の食材を使用しているため、購入することで福島の地域経済の手助けにるほか、購入金額のうち10円が復興支援活動に寄付されるというものです。

 メニューは、いわき市のレストラン「Hagiフランス料理店」の萩春朋シェフの監修により、誰でも好んで食べられる、ごくシンプルなハンバーグ弁当です。ご飯は福島産。ハンバーグは、福島牛と麓山高原豚の合い挽きです。これにチーズと「いわきサンシャイントマト」を使ったトマトソースを乗せています。付け合わせとして、「ファーム白石」の無農薬・無化学肥料農法で作られたジャガイモによる独自の「ファーマンポテト」、福島のカリカリの桃で作られた桃の酢漬け「ほんのりピーチ」が添えられています。なお、駅弁の掛け紙の裏には、メニュー説明や本駅弁の誕生の由来などが書かれています。

駅弁の掛け紙の裏には、メニュー説明や本駅弁の誕生の由来などが書かれています

 実際に食べてみると、見た目通りにシンプルで誰でも食べたことがある味付けですが、じっくりと噛むことで食材の旨味が舌に広がってきます。ハンバーグは冷えていても味わい深いですが、温めるとより一層美味しさが増しそうだと感じました。肉の旨味はもちろん、トマトソースのフレッシュな酸味と甘さが印象的です。また、ファーマンポテトも普通のジャーマンポテトとは少し違うジャガイモの味を引き出した味付けとなっています。ほんのりピーチは思ったほど味にクセがなく、酢の物を好まない人でも美味しく食べられます。量は大人の男性が食べるには少しだけ物足りないかも知れません。この駅弁は、お酒の友というよりは、流れる車窓を眺めながら食材の味をじっくりと味わって楽しむ方がお勧めです。

見た目通りにシンプルで誰でも食べたことがある味付けですが、じっくりと噛むことで食材の旨味が舌に広がってきます
(編集部:柴田 進)