旅レポ
「ユーレイルパス」で欧州を鉄道で巡る旅(その3)
おトクな夜行列車で中世の街ハンガリー・ショプロンへ。女性醸造家の赤ワインに酔う
2016年5月30日 13:05
欧州28カ国の鉄道などを自由に乗り降りできるユーレイルパスを利用して、JATA(日本旅行業協会)が選定した「ヨーロッパの美しい村30選」のうち6カ所を巡る旅の第3回。今回はイタリアのトリエステから北西のウディネへ向かい、ウディネからはアルプス越えの夜行列車に乗ってオーストリアのウィーン、そしてハンガリーのショプロンを訪ねる。
ユーレイルパスでもっとトクする使い方
今回のルートは、トリエステを20時40分に出発したあと、ウディネで22時47分の夜行列車に乗り換え、翌朝7時55分着となる終着駅のウィーンへ。さらにウィーンからウィナーノイシュタットへ行き、もう一度乗り換えて、最終目的地のショプロンに9時過ぎに到着するというもの。
予定では計12時間半ほどの長旅だが、夜行列車が遅れに遅れ、2時間の遅延が発生したうえに、ウィナーノイシュタットではたまたまオーストリアの祝日のためショプロン行きの列車が減便していたことから、結局到着したのは出発から15時間半後の昼12時過ぎ。ショプロンでのプログラムはかなり圧縮されることになってしまった。
ところで第1回の記事で紹介したとおり、ユーレイルパスには乗車日を事前に必ず記入しなければならない。5日間や10日間有効のフレキシータイプのユーレイルパスでは、日付を記入する欄がその日数分しか用意されていないため、当日だけでなく翌日も乗ると仮定すれば貴重な10日間分のうち2日分を消費してしまうことになる。
しかし夜行列車については特例があり、19時以降発で、かつ翌朝4時以降着の列車に乗る場合は、出発日ではなく翌日の日付を記入してもよいことになっている。その日初めてユーレイルパスを使って夜行列車に乗るのであれば、1日分だけ“トク”できるのだ。
夜行列車では寝台指定券も必要になるとはいえ、今回ウディネからウィーンまで利用した夜行列車「ユーロナイト(EuroNigit)」は、シングルルームで追加が109ユーロ(約1万3407円、1ユーロ=123円換算)。コンパートメント内に洗面台があり、ウェルカムドリンクとスナックに加え、タオル、スリッパなどアメニティが比較的充実し、軽い朝食がついてくることも考えれば、コストパフォーマンスの高い長距離列車の旅といえるのではないだろうか。
ワイン1杯数十円で飲める、小さな中世の街
ショプロンはハンガリーの北西の端、オーストリアに食い込むような形で突き出た、国境まで目と鼻の先のエリアにある。駅から約1km離れた中心部にはかつて城壁に囲まれていた旧市街が残っており、わずか約500×300メートルの楕円形の敷地内に多くの住宅や教会、あるいはホテルや店などがひしめく。
オスマン帝国の攻撃から逃れ、中世を思わせる古都の姿を維持している欧州でも数少ない街だ。その旧市街を一望できるだけでなく、市街の360度全体を見渡せる「火の見の塔」はぜひ登っておきたい(入場料1150ハンガリーフォリント=約449円、1ハンガリーフォリント=0.39円換算)。
ハンガリーはワインの名産地としても知られる。ショプロンの旧市街にはいくつかのワイン酒場があり、100ミリリットルで数十円と、破格の安値で飲めるのがうれしい。ただし、店によっては現地通貨のハンガリーフォリントしか使えず、ユーロやクレジットカードは使えないこともある。注文する前に店員に確認しておくといいだろう。
「美しいオーナー」が経営するワイナリーとエステルハージ宮殿
ショプロンの郊外には、2004年のボルドーワインコンクールで金賞に輝いたワイナリー「ルカ」がある。わずか2人で3ヘクタールの畑のブドウを育て、年間6種類、1万本のワインを生産しているとのこと。2015年にはブダペストの星付きレストラン「Onyx(オニックス)」に卸し始め、寿司店「Nobu」にも提供しているという。
次回はショプロンからいったんウィーン方面へ戻り、プラハを経由してチェコのリゾート地「マリアンエスケー・ラーズニェ」へ向かう。
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