旅レポ
“最新”がいっぱいの南の島グアム(その3)
ハガニア地区がアツい! まるで“本”な「グアム・ミュージアム」は年末オープンへ
2016年7月30日 00:00
今回の旅レポ「その1」の「Valley of the Latte Adventure Park」で少し触れたとおり、グアムの首都機能があるハガニア地区は、官公庁・ビジネス街でありながら、近年ショップやレストランなど多数の観光スポットも生まれている、今最も注目度の高い地域の1つだ。
そのハガニア地区で2016年の後半に人気を集めそうなのが、年末オープン予定の「グアム・ミュージアム」。正面から見た時の建物は、まさしく本を開いたようなデザイン。中央の網模様の屋根は、グアムの国旗にも使われているという「グアム・シフレ」という紋章の形とヤシの葉をイメージしたものだという。この網模様は建物内の天井や裏庭側の広場の地面などにも反映され、グアムの豊かな自然の大切さを訴えかけている。
エントランスホールのある1階部分には、日本を含むアジアや世界各国のアートなどを展示する企画展を年4回以上、入れ替わりで開催する展示室と、各種ワークショップを開催するスペース、ミュージアムショップやカフェなどが設けられる。また、160席の本格的なシアタールームも完備し、建物の反対側にある広大な芝地とステージは、1000名まで収容できる屋外シアターとしても利用される予定だ。
2階から1階の一部にかけては、グアムの歴史を伝える常設展が設置される。グアムの自然をリアルに再現した展示のほか、先住民であるチャモロ人の暮らし、スペインによる統治時代の記憶、米国や日本による占領時代の事実、そして現在へと続く再度の米国領時代というように、建物内を移動しながら歴史を順に追っていく形で、グアムのこれまでの歩みを学ぶことができる内容になるという。
2階の吹き抜けになったスペースは挙式にも使えるようにするなど、現代のニーズに合わせた用途も想定している。建物の形がユニークなミュージアムということで、アートに疎い人にはとっつきにくい施設になるのでは、と思われるかもしれないが、展示物には当時の遺物や工芸品だけでなく、最新のタッチディスプレイを使ったインタラクティブな解説を用意し、各国語のガイドスタッフも配備するとしていて、日本人はもちろん、観光で訪れたさまざまな国の人が楽しめる内容になりそうだ。
なお、計画では8月末に建物が完成し、12月末頃のオープンを目指しているとのこと。筆者が訪れた7月中旬は内装工事の真っ最中だった。少し先のオープンになるが、今から注目しておくべき新しい観光スポットであることは間違いない。