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春秋航空、中部発着3路線、関空発着1路線を9月より新規就航

上海浦東線はデイリー運航へ増便

2015年8月26日発表

春秋航空のA320型機(手前)とセントレアに寄贈されたボーイング787型機の試験飛行1号機(奥)

 中国最大のLCCである春秋航空は8月26日、中部国際空港(セントレア)および関西国際空港を発着する日中間路線に新規路線の追加および増便を発表した。

 新たに就航するのは貴陽、銀川(常州経由)、長春の3路線。また、6月29日に週4便(火・木・金・日)でスタートした上海 浦東線は増便され、デイリー運航となることも併せて発表された。就航便の最低運賃は諸税、燃油サーチャージ別で片道6000円から設定される。今回の増便によりセントレアの中国便は週10便から週24便に大幅増となり、夜間駐機も現状の1機から2機に。これにより春秋航空の就航都市は日本8都市、中国18都市となる。機材はすべてエアバスA320型機。

 今回の発表は、6月に開設された3路線の平均搭乗率が95%以上と極めて高い推移を続けていることが大きな後押しとなっている。乗客の内訳は団体客が6~7割、日本人観光客が1割、残りがビジネスなどの個人客であるといい、中国人にとって日本が魅力的な観光地(またはショッピング)と映っていることが挙げられる。会見後に行われた質疑応答では「中国株式市場の急落」による観光客の減少を心配する声が挙がったが、中国全体から見れば旅行客自体がまだまだ少なく、今後も一定の割合で上昇が見込めるとした。

中部~貴陽(週3便)
便名出発地時刻到着地時刻運航日運航開始日
9C8756中部14:50貴陽18:35月・水・土9月28日
9C8755貴陽19:35中部00:45月・水・土9月26日
中部~常州~銀川(週4便)
便名出発地時刻到着地時刻運航日運航開始日
9C8732中部9:30常州11:25火・木・金・日9月27日
9C8732常州12:55銀川15:40火・木・金・日9月27日
9C9731銀川16:40常州19:05火・木・金・日9月27日
9C8731常州20:35中部00:00火・木・金・日9月27日
中部~上海浦東(毎日)
便名出発地時刻到着地時刻運航日運航開始日
9C8602中部8:00上海浦東9:35毎日9月28日
9C8601上海浦東10:30中部13:50毎日9月28日
関空~長春(週2便)
便名出発地時刻到着地時刻運航日運航開始日
9C8770関空16:55長春18:45火・日9月27日
9C8769長春19:45関空23:15火・日9月27日
春秋航空 市場部 副総経理 黄姜麗氏

 春秋航空 市場部 副総経理 黄姜麗氏は「春秋航空は6月29日、名古屋から中国の合肥、石家荘、浦東(上海)の路線を開設して、これまでの平均搭乗率は95%以上です。そしてこの9月に中部から中国の新しい3路線を開設します。私たちは中国~日本間のビジネスや旅行で利用するお客様が多いと考えています。また、中部と中国を結ぶ路線を発展させる決心の現れでもあります」と前置き。

 続けて「春秋航空は2014年3月に関西~上海路線を開設しまして、それから1年間に10路線まで増やすことができました。これにより中国人の間で大阪観光がブームになり、中国の他の航空会社も大阪に新しい路線を開設したほどです。私たちは名古屋および中部地方が、大阪のように中国人にとって有名な観光地になると自信を持っています」と、中部地方が人気の観光地としてのポテンシャルを秘めているとした。

 最後に「今まで春秋航空は日本の8都市、中国の18都市と繋がる路線を開設しました。日本と中国の間の国際路線は春秋航空が18%を占めるまでになりました。2015年末までには利用客数が40万人を突破すると自信を持っています」と締めくくった。

中部国際空港 代表取締役社長 友添雅直氏

 受け入れ側となる中部国際空港 代表取締役社長 友添雅直氏は「セントレアと貴陽、常州、銀川と新しい路線を就航していただけると同時に、上海線も増便と発表していただいて大変嬉しく思っております。春秋航空はご存知の通り中国最大のLCCで、日本路線の拡大、訪日旅行マーケットの開拓を強力に推進されておられます」と前置き。セントレアについても2015年6月に中国5都市に路線を開設後「毎週、毎便、中国全土から多くのお客様に来ていただいております」とコメント。

新規路線就航をアピールするタペストリー

 また「“昇龍道”(※)を含めて名古屋、中部の魅力を体感して帰っていただいており、じわじわ中部の魅力が伝わっていると伺いました。訪日中国人観光客にとって中部地域を大阪並びに関西に匹敵する人気観光地に育てていくんだと非常に力強いコメントをいただきまして、私共もうれしく思っております。中部国際空港、セントレアといたしましても、春秋航空の計画が今後も最大限に実現されるよう、施設面、運用面、店舗運営といった空港運営全般に渡った側面でご支援していきたい」と、サポートを約束した。

(※)中部北陸9県の自治体、観光関係団体、観光事業者等と協働して中部北陸圏の知名度向上を図り、海外からのインバウンドを推進するためのプロジェクト

(安田 剛)