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JALエンジニアリング、整備士の空港内での移動に1人乗り電気自動車「COMS」導入

羽田空港で2月17日から3台

2017年2月17日 導入

JALエンジニアリングはトヨタ車両の「COMS(コムス)」を3台、整備士の移動のために導入した

 JAL(日本航空)グループで航空機の整備を行なうJALEC(JALエンジニアリング)は2月17日、1人乗りのEV(電気自動車)「COMS(コムス)」を航空業界で初めて羽田空港に導入した。

 トヨタ車体のCOMSは「(C)ちょっと(O)おでかけ(M)街まで(S)スイスイ」をコンセプトに開発された、一般的な100Vのコンセントから充電可能な街乗り電気自動車。小型で小回りが利き、排ガスもゼロであることなどから、カーシェアリングやコンビニエンスストアの宅配サービスなどで利用されている。

JALエンジニアリングは3台のCOMSを導入した

 JALECではこのCOMSを3台、羽田空港国際線エリアにおける整備士の移動手段として導入することになった。

 普段整備士は、トヨタ自動車の「ハイエース」などのバンタイプの自動車を使い、広い空港内で整備を行なう航空機とオフィスとの間を移動している。毎日多数のJALグループ便が運航される環境では多くの車両が必要であるものの、しかし空港内の駐車スペースが限られることから、COMSを導入するに至った。

 トヨタ自動車や他社の小型車両もあるが、空港内では三輪車は走れないこと、200V電源採用車は充電施設の新設が必要なため避けたかったこと、車両が一般販売していること、そういった観点からCOMSを選択したという。

 これにより「空港内駐車エリア縮小による作業スペース拡大」と「CO2の排出ゼロ」の効果が期待できるとしている。

JALエンジニアリングは3台のCOMSを整備士の移動手段として導入した
格納庫内を試走するCOMS

 COMSは1回の満充電で30km/hの速度で68km走行できる(国土交通省届出値)。実際的には、トヨタ車体の担当者によると街乗りで約50kmは走ることができるという。

 JALECでは1台の1日の移動距離は約20kmと想定しており、2~3日に1回の満充電で運用していく。1回の満充電には約6時間(気温20℃の場合)かかり、その際の電気代は約156円。満充電を1000回行なうと走行距離はおおむね80%に低下するとのことで、その段階での車両の状態を見て、継続利用/バッテリ交換/買い替えなどを検討するとのことだ。

 車検、車庫証明、重量税、取得税はかからず、「原付の四輪車」でヘルメットは不要。ただし、普通免許が必要となる。車検は不要だが、JALECでは6カ月に1回、グループ会社のJALエアテックサービスによる「制限区域内未登録車両検査」を受けるという。

 今回導入される3台は“純増”だが、使い勝手などを試しながらさらに増やしたり、既存のバンと差し替えたりといったことを検討していきたいという。

1人乗りとしては十分なスペースがある
ステアリングまわり
アクセルとブレーキの配置も一般的なもの
運転席
ワイパーはステアリングの右側
前進/後進の切り替えはステアリングの左側
一般的な100Vの電源で充電できる
空港内を走行する車両には消火器の搭載が義務付けられている
トランクエリアには30kgまでの荷物を積載できる
車体フロントのメンテナンスホール(ボンネット)を開けて、ウォッシャー液の補充、ブレーキフルード/リザーバタンクの点検を行なう
空港の制限区域内を走行するためのナンバー
一般の車道を走行するためのナンバー
車検は不要だが、JALECでは6カ月に1回、グループ会社のJALエアテックサービスによる「制限区域内未登録車両検査」を受けるとい
ヨコハマタイヤの「エコス ES300」
導入された3台には「895V」「896V」「897V」とナンバリングされた。「V」は「Van」を表わしている
COMSのお披露目は羽田空港の「JALメインテナンスセンター2」、ボーイング 767-300型機(JA604J)の前で行なわれた