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日本旅行業協会、毎月最終金曜日の旅行がおトクになる「プレミアムフライデー」関連施策を紹介

韓国旅行復活セミナーなども紹介

2017年2月2日 実施

日本旅行業協会が定例記者会見を2月2日に実施

 JATA(日本旅行業協会)は、2月2日に実施した定例記者会見で、2月24日に第1回目の実施を控える「プレミアムフライデー」に関する旅行業界の取り組みなどを紹介した。

 プレミアムフライデーは、経済産業省や経団連(日本経済団体連合会)など官民が連携し、月末最後の金曜日に仕事を早く切り上げ、「個人が幸せや楽しさを感じられる体験や、そのための時間の創出を促す(※)」施策(※経済産業省のプレスリリースより)。

 元々は米国のサンクスギビングデーの翌金曜日に全米でセールが実施される「ブラックフライデー」をモデルに“消費喚起”を図るべく議論が開始されたそうだが、最終的に毎月最終金曜日に早めに退社し、自分の時間を作るという“働き方改革”とのセットで「プレミアムフライデー」として実施を行なうことになったという。

日本旅行業協会 理事・事務局長 越智良典氏

 そのプレミアムフライデー推進協議会の委員に、JATA 理事・事務局長の越智良典氏も名を連ねており、旅行業界に対しては、プレミアムフライデーに合わせた旅行商品でムードを盛り上げることが期待されているという。

 1月末時点でプレミアムフライデーのWebサイトが立ち上がり、ロゴ申請数は1191件。旅行会社は以下の25カ所が申請している。支店単位でのロゴ申請や申請漏れもあることから、今後調整を行なうという。

・IACEトラベル
・H.I.S.(エイチ・アイ・エス)
・近畿日本ツーリスト 新潟支店
・近畿日本ツーリスト個人旅行
・クラブツーリズム 静岡旅行センター
・クラブツーリズム 首都圏第1バス旅行センター
・信毎観光
・ジェイトリップ
・ジャルパック
・ジャンボツアーズ
・DeNAトラベル
・東部トップツアーズ
・ドリーム観光サービス
・南海国際旅行
・新潟交通 旅行部
・西鉄旅行
・日本旅行
・日本旅行 オーエムシートラベル
・阪急交通社
・ビッグホリデー
・びゅうトラベルサービス
・PTS
・富士急トラベル
・名鉄観光サービス 商品事業本部 海外旅行部
・名鉄観光サービス 高山支店

 H.I.S.は初売りセールのなかでプレミアムフライデーに言及し先鞭をつけたほか、1月27日に実施されたプレミアムフライデー事前デモンストレーションにおいては、JTBコーポレートが「いつもより豊かな時間を過ごす」をテーマにバブルサッカーやアーチェリーイベントを実施した。

 官側は経済産業省主体ではあるが、観光庁とも連携。金曜日の15時に退社できるのか? という課題については、経団連が会長名で推進メッセージを出したほか、内閣人事局から全省庁の人事部局に対してプレミアムフライデー実施日には早期退庁するよう協力要請文書を発しているという。

 越智氏は、「今回は、この日に行くとちょっとお得というクーポンなどが多いが、ただの安売りではなく、豊かな時間を過ごせますよ、という商品がこれからどんどん増えると思っている。食べ物や体験プランなどの工夫もしてきており、日本中でこのような動きが広まってくるので、働き方改革の構造作りにもなると思って正面から取り組んでいきたい」と意欲を示した。

韓国旅行復活緊急フォーラム実施日決定など

日本旅行業協会 海外旅行推進部 副部長 酒井秀則氏

 続いて紹介があったのは韓国旅行復活に関するトピック。JATAでは、2014年に1000名規模のMEGA FAMツアー、2015年に国交正常化50周年プロジェクトを実施。2016年から2018年にかけては韓国訪問の年とし、2016年12月には「韓国旅行復活研修旅行」を実施するなど、韓国の地方の需要創造や新しい観光素材の提案を行ない、需要回復、喚起、拡大に取り組んできた。

 2016年の日本人訪韓数は約230万人と、前々年の2014年並みまで回復。2016年12月に打ち立てられた日韓観光交流人口1000万人の早期達成に向け、KTO(韓国観光公社)ほか関係者の協力を得て、新商品開発をテーマにしたフォーラム「韓国旅行復活緊急フォーラム ~韓国再発見 プランナーズ・アイ~」を開催する。日時、概要は下記のとおり。

日時:2017年3月3日 13時30分~17時30分
場所:コリアセンター ハンマダンホール2階(韓国観光公社ビル内、東京都新宿区四谷4-4-10)
プログラム:
 13時30分~15時30分:【第一部】韓国旅行復活緊急セミナー
 16時00分~17時30分:【第二部】ワークショップ(自治体、オペレーター等予定)
参加対象:旅行会社商品造成担当者など旅行業界関係者
申し込み締め切り:2月27日
申し込み先:申し込みWebサイト

 第一部ではJATA副会長でワールド航空サービス代表取締役会長の菊間潤吾氏がモデレータを務め、都市部の深掘りや地方素材、エリアを問わない新素材の提案と、それぞれの具体的なモデルコースの提案が行なわれる。

 説明を行なったJATA海外旅行推進部 副部長 酒井秀則氏は「環境的には、2018年の平昌、2020年の東京、2022年の北京とオリンピック・パラリンピックが続き東アジアが脚光を浴びている。機運が高まっているので、持続的な相互交流、あるいは韓国の需要喚起につなげていきたい。とした。

日本旅行業協会 研修・試験部マネージャー 武田亘弘氏

 このほか、旅行会社の平成29年度(2017年度)新入社員基礎研修についての申し込みを1月12日に開始したことも紹介。これは入社3年未満の旅行業者等勤務者を対象に、旅行業約款や旅行業法などの基礎知識を講義するものとなる。

 2016年のツーリズムEXPOジャパンにおいても「入社後の早期退職にどう向き合うか」をテーマにしたセミナーが開かれるなど、旅行業界では早期退職率が課題になっている。このセミナーにおいて企業側から、入社後のフォローアップ、研修やそのほかの人材育成の方法についての議論が起こったという。

 説明を行なったJATA研修・試験部マネージャー 武田亘弘氏は「研修体系が整っている会社は自社で展開できるが、そのような研修機会のない会社も多い。JATAとしては業界全体での人材育成の取り組みということで、新入社員研修を実施している」と、同研修の目的を語った。

 開催地は東京、仙台、広島、福岡の4カ所で、東京会場は2日間の日程を2回実施し、1日目には2016年度に実施して好評だったという「ビジネス及び接遇マナー」の研修も実施する。東京会場の2日目と他会場では「法令・約款の基礎」研修が行なわれる。

 受講料は、「ビジネス及び接遇マナー」が1万円。「法令・約款の基礎」が5000円。開催場所、日時、定員は下記のとおり。申し込み締め切りは3月17日。申し込みはJATAの当該Webページ参照のこと。

東京A

会場:JATA研修室(東京都千代田区霞が関3-3-3)
日時:
 (1日目)2017年4月10日 9時30分~18時30分
 (2日目)2017年4月11日 9時30分~17時30分
定員:
 (1日目)60名
 (2日目)90名

東京B

会場:JATA研修室(東京都千代田区霞が関3-3-3)
日時:
 (1日目)2017年4月17日 9時30分~18時30分
 (2日目)2017年4月18日 9時30分~17時30分
定員:
 (1日目)60名
 (2日目)90名

仙台

会場:仙台商工会議所 7階中会議室(仙台市青葉区本町2-18-12)
日時:2017年4月17日 9時30分~17時30分
定員:54名

広島

会場:RCC文化センター(広島市中区橋本町5-11)
日時:2017年4月25日 9時30分~17時30分
定員:54名

福岡

会場:天神クリスタルビル Cホール(福岡市中央区天神4-6-7)
日時:2017年4月26日 9時30分~17時30分
定員:42名