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キャセイパシフィック航空、香港国際空港「ザ・ピア」のビジネスクラスラウンジを披露

65番搭乗口近くにリニューアルオープン

2016年5月31日 実施

 キャセイパシフィック航空は5月31日、同社のA350型機初号機受領セレモニーの取材に訪れた報道陣向けに、同社が6月のリニューアルオープンを予定している「ザ・ピア」のビジネスクラスラウンジ(The Pier Business Class Lounge)を公開した。同ラウンジは2015年7月に一時閉鎖しリニューアル作業が行なわれていた。

キャセイパシフィック航空 General Manager ProductのLeslie Lu氏

 リニューアルされるザ・ピア ビジネスクラスラウンジは、新たなブランドコンセプトに基づく新たなデザインのラウンジ。キャセイパシフィック航空 General Manager ProductのLeslie Lu氏は、「70億香港ドル以上をかけてプロダクト、サービス、ラウンジの刷新を進めている」とし、ラウンジでは2015年6月にリニューアルオープンしたザ・ピアのファーストクラスラウンジのほか、海外ではバンコク、マニラ、台北、そして2014年12月にオープンした羽田空港に続くものとなる。また、数週間後にはロンドンでもリニューアルしたラウンジがオープンするという。

 場所は65番搭乗口の近くで、ターミナルから歩いていくとまずファーストクラスラウンジがあり、続いてビジネスクラスラウンジの並びになっている。総面積は3306m2で、リニューアル前に比べて約1000m2拡張されている。席数はリニューアル前の423席から550席へ増加した。

 営業時間は5時30分から最終便の出発まで。利用対象者はファーストクラスまたはビジネスクラスの乗客、マイレージプログラム「マルコポーロクラブ」のシルバー以上のステータスを持つ会員、マイルによるラウンジパス獲得者(家族や友人も可能)、ワンワールドのエメラルドまたはサファイヤ会員となる。

 なお、キャセイパシフィック航空は香港国際空港内に下記のラウンジを設置している。

ファーストクラスラウンジ

・「ザ・ウィング」(ターミナル1、1~4番搭乗口付近)
・「ザ・ピア」(ターミナル1、61~63番搭乗口付近)

ビジネスクラスラウンジ

・「ザ・ウィング」(ターミナル1、1~4番搭乗口付近)
・「ザ・ブリッジ」(ターミナル1、35番搭乗口付近)
・「ザ・キャビン」(ターミナル1、23番搭乗口付近)
・「ザ・ピア」(ターミナル1、65番搭乗口付近)
・「ザ・アライバル」(ターミナル1と2の間、5階)

 新たにオープンするザ・ピア ビジネスクラスラウンジは、イギリスのデザイン会社であるスタジオイルゼによるもの。素材選びにもこだわったとしており、壁面や天井に桜の木材、床材に石灰岩、アクセントとしての装飾に銅などを使用。ソファーや椅子にも触感に優れたものを採用した。

 Lu氏によるとラウンジ内のレイアウトは「香港らしいストリートをイメージしたもの」で、大きくファスト、スローの2つのストリートに分けている。ファスト側には、入り口側から順に「フード・ホール」「バー」「ザ・ヌードル・バー」「ティー・ハウス」「シャワールーム」「リラクゼーションルーム」と並ぶ。スロー側は窓に面してソファーや椅子が多数並ぶレイアウトで、飛行機を眺めてのんびり過ごせる空間となっている。

ザ・ピア ビジネスクラスラウンジのエントランス
65番搭乗口付近の下りエスカレータを降りたところにある
エントランスカウンター

フード・ホール

 フード・ホールは、洋食を中心とした食事エリアで、サラダやホットミール、パン、デザートなどがカウンターに並んでいる。また、入り口付近にはアジアの街角をイメージしたというコーヒー・カウンターで、illy(イリー)のコーヒーなどを注文できる。

フード・ホール
フード・ホール入り口のコーヒーカウンター
フード・ホールのカウンター
フード・ホールで提供される料理の一例
デザート(ニューヨークチーズケーキ、ピーチタルト、フルーツ)と、コーヒーカウンターで注文したカフェラテ

バー

 フード・ホールと次に紹介するザ・ヌードル・バーの間にあるバー。さまざまなお酒が並んでおり、注文するとその場でカクテルを作ってくれる。リラックスしてドリンクを楽しめるよう、カウンター席以外にも椅子やソファーが多数設置され、“スロー”側のストリートにも移動しやすくなっている。

バー
バーの座席
バーカウンター。注文に応じてカクテルも作ってもらえる
即席で作ってくれたノンアルコールのカクテル

ザ・ヌードル・バー

 羽田空港のキャセイパシフィック航空ラウンジでもおなじみのヌードルバー。担々麺やワンタン麺といったアジアの麺料理を楽しめるほか、中華の点心、饅頭なども用意。点心はカウンター脇にセルフサービスのコーナーを設置している。麺類などは、注文すると呼び出し器を渡されるので、コールがあったら受け取る仕組みになっている。

ザ・ヌードル・バー
ザ・ヌードル・バーのカウンター
長テーブルも設置されている
点心などを提供するセルフサービスのカウンター
好みで追加できる調味料も豊富
担々麺、ワンタン麺、チャーシューまんを注文

ティー・ハウス

 ファストレーンを入り口から奥へ進んでいくと、徐々に静かな空間になっていく。ザ・ヌードル・バーの次にあるのが、香港国際空港のラウンジでのみ提供されている「ティー・ハウス」で、静かにお茶を楽しむことをコンセプトに設置された。

 中国らしい内装に、常設10種類とシーズンごとに入れ替えられる1種類のお茶を用意。茶菓とともに楽しめる。

ティー・ハウス
常設の10種類の茶葉。日本の煎茶も用意されていた
茶菓も用意
カウンター
お茶だけでなくフレッシュジュースも
注文すると目の前でお茶を作ってくれる

シャワールーム

 ティー・ハウスの奥にはシャワールームの受け付けがある。全14室だが、1室はハンディキャップを持つ人用にキープされており、13室を稼働させている。

シャワールーム
シャワールームの受け付け。その脇にも休憩/待合コーナーが設けられている
シャワー室

リラクゼーションルーム

 シャワールームの奥、ザ・ピア ビジネスクラスラウンジの最奥部には、リラクゼーションルームを設置。暗めの照明と静かな空間、パーティションで仕切られたフットレスト付きのフロアソファでリラックスできる。

リラクゼーションルーム入り口
リラクゼーションルームにはパーティションで仕切られて、フロアソファが並ぶ

「スロー」ストリート

 ザ・ピア ビジネスクラスラウンジの窓寄りの部分は、一面に椅子やソファが並べられており、「スロー」なストリートとして、ゆっくりと時間を過ごすためのエリアになっている。

 このエリアと後述のビューローにあるソロチェアーは読書灯、ACコンセントとUSB電源ポート、小型のテーブルを備えており、ノートPCで仕事をしたい人にも向いている。このソロチェアーはラウンジ内に23脚用意している

窓側に伸びる「スロー」ストリート
バーから窓側を見たところ
最奥部にはソロチェアーが並ぶ一室がある
ソロチェアーには各席に読書灯、ACコンセント、USB電源ポート、テーブルを備える
駐機中の飛行機のほか、滑走路に離着陸する飛行機も眺められる

ビューロー、ロッカー

 ワーキングスペースとして、10台のiMacと、ソロチェアなどが並ぶビューロー。そして、暗証番号タイプの20基の個人ロッカーを設置している。

ビューロー
暗証番号タイプの個人ロッカー