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首都高、過去最大規模の同時合同取り締まりを実施
重量違反者の取り締まりを特に強化
（2015/11/12 17:35）
- 2015年11月10日10時～12時 実施
首都高（首都高速道路）は11月10日、首都圏1都3県の高速道路交通警察隊と国土交通省、NEXCO東日本（東日本高速道路）、NEXCO中日本（中日本高速道路）と連携して、道路法（車両制限令）違反および道路交通法違反の大規模同時合同取り締まりを実施した。合同取り締まりは2012年から毎年行なわれており、今回で4回目の実施となる。
首都高は、2014年5月に国土交通省が公表した「道路の老朽化対策に向けた大型車両の通行の適正化方針」に基づき、特殊車両通行許可手続きの簡素化と、悪質な違反者に対する厳罰化を進めている。なかでも、首都高の道路施設の劣化の一因になっている重量違反者の取り締まりを特に強化し、他の道路管理者と連携して、並行する高速道路と一般道路の同時取り締まりなどを実施している。
今回の大規模同時合同取り締まりは、首都圏に流入、通過する違反車両を一斉に取り締まるために通常より連携の範囲を拡大。首都高速管内の7カ所の本線料金所に加え、国土交通省、NEXCO東日本およびNEXCO中日本で実施する8カ所の合計15カ所（荒天のため、7カ所の合計14カ所に変更）で、同時に大規模取り締まりを実施し、過去最大規模の取り締まりとなった。
実施場所
首都高速道路
・高速1号羽田線（上り） 平和島本線料金所
・高速湾岸線（東行き） 大井本線料金所
・高速湾岸線（西行き） 市川本線料金所
・高速川口線（上り） 川口本線料金所
・高速6号三郷線（上り） 八潮本線料金所
・高速神奈川2号三ツ沢線（上り） 三ツ沢本線料金所
・高速神奈川3号狩場線（上り） 狩場本線料金所
NEXCO東日本
・関越自動車道（上り） 新座料金所
・東京外環自動車道三郷西料金所
・京葉道路（上り） 船橋料金所
NEXCO中日本
・中央自動車道（上り） 八王子料金所
・東名高速道路（上り） 横浜町田出口
国土交通省
・三郷地区車両取り締まり基地
・相模原車両取り締まり基地
・辰巳車両取り締まり基地（荒天のため中止）
報道陣に公開されたのは、高速湾岸線 大井本線料金所における取り締まりで、当日は天候が悪く、係員らは雨具を着ての実施となった。料金所にて車両の積載物やタイヤのたわみなどを確認し、必要に応じて測定場所に引き込みを行なう。引き込む際、車線をいくつかまたぐ必要がある場合は、すべての車線で、車両の進入を入口で制止させていた。
測定場所には、電子式ポータブル車両重量測定装置「マットスケール」が設置され、各軸重を計測する。また、メジャーを用いて幅や長さなども計測していた。総重量、幅などの違反車両は、高速道路外への排出措置、さらに重大な違反者には、積載物の軽減措置（その場で積み荷の分割を実施）などが命じられる。
取材をした大井本線料金所での取り締まり結果は、引き込み台数が10台。そのうち、違反台数は2台で、料金所の先にある出口から、高速道路外への排出措置を命じられた。首都高速道路の取り締まる「道路法」違反車両以外にも、警察による「道路交通法」違反車両も高速道路外への排出措置を命じられていた。
取り締まり現場に訪れた首都高の代表取締役社長 菅原秀夫氏は「今回の大規模同時合同取り締まりは、全体で約200人の大規模な取り締まりをしている。首都高だけでなく、NEXCO各社や警察と歩調を合わせて、違反車両を一網打尽にするのがポイント」と、過去最大規模の取り締まりの目的を語った。
また、今までの取り締まりの成果について「総重量をオーバーした車両も多いが、多くは許可証を持っている。これは取り組みの成果の1つだと思っている。首都高はほとんどが高架で、老朽化の一因が重量違反者によるもの。大規模更新を進めているが、このような取り締まりをしていかないと、大規模更新をしなければいけない場所が増えてしまう。今後も取り締まりに取り組んでいきたい」と決意を語った。
過去の1都3県合同取り締まりの結果
2015年11月実績：引き込み台数118台、違反台数35台（措置命令台数22台、指導警告台数13台）
2014年11月実績：引き込み台数123台、違反台数47台（措置命令台数27台、指導警告台数20台）
2013年11月実績：引き込み台数119台、違反台数45台（措置命令台数33台、指導警告台数12台）
2012年12月実績：引き込み台数88台、違反台数61台（措置命令台数28台、指導警告台数33台）