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【ハワイ現地発】ワイキキ横丁跡地にアジア料理をとことん味わうフードホールが登場!
2023年2月20日 12:00
今月のハワイの話題といえば、ワイキキにグランドオープンした「STIX ASIA(スティックス アジア)」(2250 Kalakaua Ave Lower Level 100, Honolulu)だろう。カラカウア通り沿いにあるワイキキショッピングプラザの地下が丸ごとアジアンなフードホールとなった。
オープニングセレモニーは、入り口前にマイレの葉のレイがかけられ、ハワイの聖職者による祈祷と宮司によるお祓いというミックスカルチャーのハワイらしいスタイルで執り行なわれた。
この場所は、パンデミック前には日本食をコンセプトとした「ワイキキ横丁」だったところで、このたびアジアの食に特化したフードホールに生まれ変わった。17の店舗が集結し、日本、中国、台湾、韓国、シンガポールなどの食と文化を体験することができる。
この日はメディア向け試食イベントで、さっそくフロアガイドをチェックしてぐるりと歩いてみた。地下に位置することや、照明が明るく全体がスッキリしている感じは、ハワイではめずらしくほかにない新鮮さを感じた。
中国の旧正月という季節柄、獅子舞が館内を練り歩き、太鼓演奏とともにオープンを祝った。
ホールの中心に位置しているのが「上海バー」。アジアンフュージョンバーで、革新的なカクテルのほか、生ビールはもちろん、ウィスキーやバーボン、テキーラ、ウォッカ、日本酒、焼酎なども揃っている。
バーの向かいあるのは「うどん やま」。讃岐うどんの店で、香川県のある有名な家族直伝のレシピで作っているのだそう。
肉うどんを試食させてもらったが、麺はしっかりコシがありながらもツルッとした食感。煮干し、昆布、醤油などで作る自家製の出汁も味のバランスが素晴らしかった。人種を問わず、試食した人のほとんどが「美味しい!」と絶賛していた。
その隣は寿司店「すし まつり(瀬戸の祭)」。新鮮な魚介類と地元の食材を使用したにぎりや巻き寿司が手頃な価格で食べられる。
値段は一皿25ドルくらいから。日本人の寿司職人が握っていて、マグロ(ハワイではアヒと呼ぶ)はかなり新鮮だった。「選び抜いた」というキングサーモンも脂がのっていて、これもみんなが満足していた。
次は韓国へ。「K ストリート フード ワイキキ」は、伝統的な韓国のストリートフードメニューが揃う。
トッポッキやコーンドッグ、ハワイで話題の韓国フライドチキンなどが並ぶ。もっちりした食感がたまらないトッポッキはかなり辛め。ビールと好相性で一皿と一杯だけで十分満たされた。この気軽さはハワイでは貴重に思う。
その並びは「Nabe Aina」という、特製黄金スープが自慢の「パンパシフィック鍋料理」の店。キムチ鍋、トムヤム鍋、マーラ鍋、味噌鍋、海鮮豆腐鍋など、個性豊かなアジアの鍋を食べられる。
サシがほどよく入った和州牛が味わい深かった。和州牛とは、和牛とアメリカのブラックアンガス牛を掛け合わせ、アメリカ牛の肉質を和牛に近づけた肉。和牛よりリーズナブルなのでハワイでは重宝されている。
あっさり派なら、ロコに愛されてきたそばとうどんの店「心玄」へ。北海道から取り寄せる新鮮なそば粉を使用する自家製麺は、上品で香り高い。
お勧めは、ハワイではスイーツで大人気のウベ(芋)の粉を生地に練り込んだオリジナルの薄紅うどん。鮮やかでつるんとした食感の逸品。麺類以外にもポケや天ぷらなどの一品料理もあるほか、麺類とミニ丼のセットはディナーでも21ドルくらいと良心的な価格。
奥には「ヌードルストリート」エリアがあり、4軒のラーメン店が並ぶ。
ミシュランガイドにも名を連ねる北海道旭川発祥のラーメンの名店「梅光軒」。醤油バターコーンがローカルの一番人気メニューだが、今回は店長イチ押しの生姜ラーメンにチャレンジしたらビンゴだった。生姜の香りとピリリとしたアクセントが絶妙の限定メニュー。
豚骨がどこまでもまろやかに甘く上品なスープとなった神戸豚骨ラーメン「賀正軒」。とことんこだわった職人技が光る店で、最後の一滴まで飲めるスープだった。
一番奥に位置するのが「ホノルル ヌードル&カンパニー」。西洋とハワイの風味をブレンドした台湾料理で、オリジナリティあふれる味を楽しめる。
最後に「なんとしてもデザートを食べなくては」と向かったのは、「カフェ ナラ」というアイランドスタイルのカフェ。好きなジェラートを選ぶと、クロワッサンとワッフルのハイブリッドの「クロッフル」を焼いて、その上にポンとのせて、たっぷりハチミツをかけてくれる。ベーグル、アサイボウル、ボバティー、自家製コーヒーなども幅広いカフェメニューが揃っている。
ジェラートだけで勝負しているのは「アオ ジェラート」。 トロピカルフルーツとプレミアム ティーなどの素材を使った自家製ジェラート店。ハワイらしいリリコイやハワイアンハニーレモンなどのほか、チャイやアールグレイなどのフレーバーがあった。
お隣の「ナナズグリーンティー」は、抹茶ベースのラテやパフェで横丁時代も大人気だったカフェ。
このほか、有機米を使用した香ばしいおむすびを販売する「ななむすび」、まもなくオープンする豚骨ラーメン「ラーメン暁月」、日本の天ぷら「天ぷらKiKi(喜々)」、東南アジア料理「Tangmi」、そして鰻料理「love&eel」など、毎日通っても味わい尽くせないほどのバラエティーあふれる顔ぶれが揃う。
CEOのフランククラークさんは、この新しいスポットについて 「食事をしながらアジアの文化に触れられる環境となり、その歴史やルーツを興味深く学ぶきっかけになったらうれしい」と語ってくれた。