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歴代特急ヘッドマークや段ボールの1号機関車も。鉄道各社が協力した「特別展 天空ノ鉄道物語」内覧会

アンバサダーに鉄道好きとして知られる中川家礼二と松井玲奈

2019年12月3日~2020年3月22日 実施

六本木ヒルズ森タワー52階で「特別展 天空ノ鉄道物語」を実施する

 六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツセンターギャラリー&スカイギャラリーで、12月3日から2020年3月22日まで、「特別展 天空ノ鉄道物語」を実施する。これに先立ち、12月2日にオープニングセレモニーと内覧会を実施した。

 天空ノ鉄道物語は、JR各社や東京メトロ(東京地下鉄)、東京都交通局、さらには京成電鉄や京王電鉄、西武鉄道といった各私鉄の協力を得て行なわれる企画展。貴重なヘッドマークや、豪華寝台列車であるトワイライトエクスプレスを原寸大で完全再現したレプリカ、アーティストの島英雄氏が制作した段ボール製の原寸大蒸気機関車「1号機関車」などを展示する。当日券は一般2500円、高校生・大学生1500円、4歳~中学生1000円となっている。

歴代の特急ヘッドマークやトワイライトエクスプレスのレプリカを展示

 会場は1964年の上野駅を再現した改札から始まり、全国の貴重なヘッドマーク、トワイライトエクスプレスの原寸大レプリカ、JR7社の制服の展示と続いていく。

1964年の上野駅を再現した改札口
0系新幹線。周囲は写真だが、前頭部先端の丸いカバーは実物がはめ込まれている
歴代特急列車のヘッドマーク
「さよなら国鉄」のヘッドマーク
国鉄改革ポスター
JR発足時の各社のヘッドマーク
特急こだまのヘッドマーク
1988年3月から2015年3月まで運行した北斗星のヘッドマーク
原寸大のトワイライトエクスプレスのレプリカ。糸魚川市産の杉材を使った木造となっている
トワイライトエクスプレスの食堂車も再現されている
JR各社の現行の駅長制服

 そのほか、1964年からの時刻表の表紙が展示されているスペースや、鉄道写真家である中井精也氏の写真展、鉄道車両のドアを用いたデジタルインスタレーションなど、鉄道好きはもちろん、普段あまり鉄道を意識することがないという人でも楽しめる、盛りだくさんの展示品が用意されている。

1964年10月号から現在までの時刻表の表紙を展示
中井精也氏の写真も展示されている
触れるとドアが開く「鉄道ドアインスタレーション」

 スカイギャラリーには実際にベンチや看板などを設置した「天空駅」という架空の駅があり、昼はARを介してホームに車両が入線する様子を映像で体験できるほか、夜は駅舎の上の11mの空間を活かした、大迫力の大型映像が現われるという。

天空駅の駅名標
天空駅に展示された、島英雄氏制作の原寸大「一号機関車」。全長約7m、全高約3.4m、全幅約2mとなっている。制作期間は約10か月間とのこと

 グルメを楽しめることもポイントで、オリジナルの駅そばとして「関東 エビ天蕎麦」(1000円)と「関西 たぬき蕎麦」(980円)が楽しめるほか、ご当地そば(うどん)では、高松駅の「めりけんやうどん」(1000円)、広島駅の「驛麺屋うどん」(1000円)、横川駅の「横川駅のおぎのやのそば」(1000円)が楽しめる。なお、いずれも1日30食限定となっているので注意したい。

 さらに車両ドアをパッケージにしたオリジナル駅弁である「ドア弁」や、土日祝日と1月1日から7日限定の全11種類の「特急列車ヘッドマーク弁当」も販売する。特急列車ヘッドマーク弁当は全11種類で、日替わりで販売する種類が変わり、どの種類になるのかは当日のお楽しみとしている。

天空駅オリジナル駅弁である「ドア弁」。会期の前期(12月3日から1月26日)と後期(1月27日から3月22日)のそれぞれで6種類ずつ販売する

 1月27日以降は、Restaurant THE MOONにおいて、しなの鉄道が運行する観光列車である「ろくもん」で提供されるアトリエ・ド・フロマージュのフルコースも楽しめる(ランチ6800円、ディナー1万円、税別)。ランチ、ディナーとも限定10食。

 また、特設ショップでは、Tシャツやパーカー、豆皿、トートバッグなどさまざまなオリジナルグッズの販売を行なう。

特設ショップで販売される、懐かしのポリ茶瓶を容器に使ったアメ
国鉄時代の硬券切符を復刻したキーホルダー
簡易保冷機能付きのカップホルダー形ルートート

企画展アンバサダーに中川家の礼二さんと松井玲奈さん

 オープニングセレモニーでは、日本テレビ放送網の事業局長である沢圭一氏や森ビル 森アーツセンター理事長である藤井宏昭氏、日テレイベンツ 代表取締役社長の長尾泰希氏、そして本展の監修者である建築家・デザイナーでイチバンセンの代表取締役である川西康之氏が登壇した。またアンバサダーに任命された、中川家の礼二さん、そして松井玲奈さんも登場した。

左から、日テレイベンツ代表取締役社長 長尾泰希氏、株式会社イチバンセン 代表取締役 川西康之氏、中川家礼二さん、松井玲奈さん、日本テレビ放送網 事業局長 沢圭一氏、森ビル 森アーツセンター理事長 藤井宏昭氏

 あいさつを行なった沢氏は「1964年の前回の東京オリンピックから半世紀以上が経過しているわけですが、その間の日本の経済・社会の発展に鉄道は大きく貢献してきました。それを振り返って展示しようということと、さらに鉄道文化を未来に継承していこうという企画意図で始めました」と語った。

「鉄道文化を未来に継承していこう」と企画意図を話す沢氏

 川西氏は2016年に新潟県糸魚川市で発生した大規模火災に触れ、「大変厳しい、悲しいことがあった」としつつ、「鉄道をネタに街を元気にしようという人たちが作り上げたもの」であるトワイライトエクスプレスのレプリカを新潟から持ち込んだと説明する。そのうえで「鉄道が好きだとか速いというだけでなく、地域を元気にする役目も負っているようであります。そんなこともこの会場で知ってほしい」と述べた。

鉄道は地域を元気にする役目も負っていると川西氏は語る

 アンバサダーである中川家の礼二さんと松井玲奈さんも登壇。司会者から「初めて鉄道の魅力にとりつかれたのはいつごろでどんな体験だったのか」と質問されると、松井玲奈さんは「リニア鉄道館に新幹線がずらっと並んでいて、それを見たときにデザインの違いと表情の違いにすごくときめきを覚えて、そこから新幹線や鉄道が大好きになりました」と答えた。中川家の礼二さんは「小学校の低学年くらいから先頭車両で運転手さんの斜め後ろくらいで景色を見ていた」と振り返りつつ、「今はこの年齢になって、あんまりかぶりつきするとまわりから引かれるので、最近は2~3歩引いてつり革を持ちながらチラチラ見ています」と話して笑いを誘った。

中川家礼二さんと松井玲奈さん