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星取県から生まれたブランド米「星空舞」が今秋本格デビュー。アンテナショップや百貨店で発売

2019年秋 発売

鳥取県がブランド米「星空舞」を発売する。星空舞を持つのはとっとり観光親善大使の倉本真梨菜さん

 鳥取県は今秋、新たに開発したブランド米「星空舞(ほしぞらまい)」を県内を始め関東・関西などで発売する。

 鳥取県では80年代にコシヒカリの生産を始めていたが、背の高いコシヒカリは収穫前に倒伏しやすく、いもち病にもかかりやすく、また温暖化の影響で夏の高温下で米が濁りやすい(検査等級に影響)といった作りにくさが県内の生産者を長年苦しめてきたという。そこで、コシヒカリを短稈化(背を低く改良)した品種「ゆめそらら(鳥系IL1号)」に、いもち病に強い「ササニシキBL1号(東北IL3号)」を交配、世代を重ねて「星空舞」を誕生させた。収穫のしやすさに加えて高温下でも濁りにくい性質を持ち、透き通った見た目が命名の由来になったとのこと。また、炊き上げた際のツヤのよさや、粒立ちのはっきりした硬め・粘りのある食感などに特徴がある。

 くしくも鳥取県は、環境省が実施していた全国星空継続観察事業においてたびたび日本一になっており、「星取県」の愛称で地域振興を行なっていたことから“星のように輝くお米”という思いを込めたという。開発を担当した鳥取県農業試験場 作物研究室 室長の橋本俊司氏は自身も農家の生まれで、通常の品種改良では1回の交配しか行なわないところを、「美味しさを損なわず障害にも強い品種を作りたい」というこだわりから繰り返し交配を行ない、5年かけて星空舞を開発。2018年に5.1ヘクタールで作付けを始め、2019年は360ヘクタールに拡大、2022年までに県内の4分の1に当たる3000ヘクタールでの生産を目指している。

 県内では10月1日から小売店、JA直売所で販売を始めており、関西では10月5日から阪急オアシス キッチン&マーケット(ルクア大阪)などで、関東では10月16日から鳥取県アンテナショップ、百貨店で発売する。また、期間限定ながら羽田空港のANA FESTAでは、11月中旬まで星空舞のおにぎりと2合パックの販売を行なう。