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日本トランスオーシャン航空、琉球大学と価値創造型のインターンシップを開始。学生が機内安全啓発ビデオ制作などに取り組む
「琉大の皆さまとコラボしながら、価値創造をしていきたい」とJTA 糸数 執行役員
2018年12月10日 16:13
- 2018年12月10日 開催
JTA(日本トランスオーシャン航空)と琉球大学は12月10日、「JTA×琉大、価値創造型インターンシップ」に関する発表会を行なった。JTA、RAC(琉球エアーコミューター)、JAL(日本航空)、琉大は2018年7月に包括連携に関する協定を締結。このことから、琉大は全学レベルでの産学連携関係を構築している。
この流れのなかで、インターンシップについても従来のあり方を見直し、「新しいことに果敢に挑戦し、人任せにせず最後までやり遂げる」ことを旨としたとのこと。2018年度は学生に、「『夏休み自由研究』と『What a Wonderful World!! 18』のイベント企画・準備・運営」「学生主体の企画・脚本・出演による機内安全 啓発ビデオの制作」に取り組んだという。
発表会では、琉球大学 観光産業科学部・国際地域創造学部 教授 平野典男氏が概要を説明。これらのテーマは学生にとってはハードルの高いものだったが、「自立性、問題解決力などを醸成するには非常に有用なテーマ」とのこと。
琉球大学 観光産業科学部 3年 金城恵里奈さん、新里優奈さん、照屋史華さんの3人が夏休み自由研究とWhat a Wonderful World!! 18の活動について発表。夏休み自由研究で行なった「JTAお仕事図鑑」「しまくとぅばアナウンス体験」の実際と結果、課題などについて報告が行なわれた。What a Wonderful World!! 18においては、「ぬりえ×折り紙ヒコーキ」「フォトブース×チェキ」「ボディーペイント」というイベントを企画・実行。いずれも多くの人が参加してくれたが、悪天候など難しい面もあり、それらの課題・対策などが発表された。
安全啓発ビデオについては、内間なつ絵さん、米須百々絵さんが発表。事前のアンケートにおいて、20代~30代の機内安全啓発ビデオを見る率が40代に比べて低かったことから、ターゲットを20代~30代が見てくれることに設定。そのためのテーマを設定し、機内安全啓発ビデオの制作企画を行なった。「やぎの散歩」などで学生映画監督として知られる仲村颯悟氏に撮影サポートを依頼するなどして取り組み、水牛撮影、カヤック撮影など沖縄らしい風景を盛り込みながら、若い人に興味をもってもらえるよう作ったという。
このビデオについては、JTAのWebサイトで12月10日より公開。2020年3月末まで掲載される。
学生の発表のあとに、琉球大学 理事・副学長 須加原一博氏があいさつ。「第3期の中期目標に産業界との連携により地域の活性化ということがあり、また、観光産業科学部とJTAの連携を全学に広めようということで、RAC、JAL、JTAと包括連携。従来のインターンシップのような単なる仕事の理解、問題解決にとどまらず、次世代の価値創造のためのプランを企画し、それを実行に移す」ものだという。
また、琉球大学と一緒に価値創造型のインターンシップを行なったJTA 執行役員 上原尚子氏は、機内安全啓発ビデオの大切さについて説明するとともに、「ビデオを学生らしい感性で仕上げていただことに感謝します」と今回の取り組みを評価。JTA 執行役員 糸数寛氏は、今回の取り組みの背景に「価値創造推進部を4月に新設。沖縄に必要とされるフルサービスキャリアを目指して、地域貢献、社会貢献を目指す」と、新設部署でサポートしていくことを表明。「琉大の皆さまとコラボしながら、価値創造をしていきたい」と手応えを感じていたほか、これまで離島などにおいてJTAはサポートを多く行なってきたが、沖縄本島でも今回のような価値創造型の新しい取り組みを行なっていくと説明した。
平野教授によると、この新しい価値創造型のインターンシップには観光産業科学部の3年生が参加。30名の学生のうち発表を行なった6名が参加したほか、滞在型の旅行商品を企画するものには3名が参加したという。