【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2016

第64回日本観光ポスターコンクールの国交大臣賞は小田急電鉄「江ノ電で、会いにゆく」

ツーリズムEXPOジャパン2016会場で表彰式

2016年9月22日~25日 開催

 ツーリズムEXPOジャパン2016一般公開初日の9月24日、東1ホールのBステージで日本観光振興協会が主催する「第64回日本観光ポスターコンクール」の表彰式が行なわれた。

 1947年に初開催の同コンクールは今年で64回目を迎え、日本全国から203作品の応募があった。表彰式は今年の3月に最終審査会で選ばれた受賞作品のうち上位4賞に相当する国土交通大臣賞、総務大臣賞、観光庁長官賞、日本観光振興協会会長賞の受賞者に表彰状の授与などが行なわれた。

 受賞作品は以下のとおり。

国土交通大臣賞:小田急電鉄株式会社「江ノ電で、会いにゆく」

国土交通大臣賞:小田急電鉄「江ノ電で、会いにゆく」
国土交通大臣賞は観光庁長官 田村明比古氏より小田急電鉄株式会社 取締役社長 山本利満氏に手渡された
小田急電鉄株式会社 取締役社長 山本利満氏

 小田急電鉄 取締役社長 山本利満氏の受賞コメント。

「このたびは歴史のある日本観光ポスターコンクールにおいて、栄誉ある国土交通大臣賞をいただくことができました。本当にありがとうございました。江ノ電は湘南の藤沢と古都の鎌倉を結ぶ10kmの短い路線ですけども、日本百景の江ノ島、水族館、美しい海岸線、大仏と非常に見どころのある電車です。今回のポスターは“江ノ電で、会いにゆく”というコンセプトで作りました。これは、ただ単に見てまわる観光ではなく、江ノ島、鎌倉のいいところ、モノ、コト、ヒトをぜひ楽しんでいただきたいとの想いで作りました。ポスターにもなっている鎌倉高校前という駅でこの近くの踏切はアニメ『スラムダンク』の聖地で、台湾からの観光客の人気スポットになっておりますのでインバウンドへの貢献もできているのではないかと思います。今日は素晴らしい賞をいただき本当にありがとうございました」。

総務大臣賞:新潟県「燕三条 工場の祭典」実行委員会 第3回「燕三条 工場の祭典」ポスター

総務大臣賞:新潟県「燕三条 工場の祭典」実行委員会 第3回「燕三条 工場の祭典」
総務大臣賞は総務省自治行政局地域振興室 室長 飯塚秋成氏より第3回「燕三条 工場の祭典」実行委員会 委員長 能勢直征氏に手渡された
第3回「燕三条 工場の祭典」実行委員会 委員長 能勢直征氏

 第3回「燕三条 工場の祭典」実行委員会 委員長 能勢直征氏の受賞コメント。

「今回はこのような素晴らしい名誉ある賞をいただきまして本当にありがとうございます。燕三条は金属加工が盛んで小さな工場が集積している町です。そんな工場がただ作るだけではなく実際に作っている現場をユーザーの皆さまに見ていただく、燕三条の工場は人と人ともつなぐんだとの想いでオープンファクトリーをやってまいりました。ポスターのピンクとシルバーのストライプは鍛造で出てくる鉄の赤い色をポップに表現したもので、ストライプは工場で見られる危険を知らせる黄色と黒のストライプをモチーフにしております。このストライプは参加工場でもお客さまを迎えるために使われている、人と人をつなぐデザインでもあります。今年(2016年)は10月6日から9日まで100の工場が参加して皆さまをお待ちしておりますのでぜひお越しください」。

観光庁長官賞:JRグループ「ふくしまデスティネーションキャンペーン」

観光庁長官賞:JRグループ「ふくしまデスティネーションキャンペーン」
観光庁長官賞は観光庁長官 田村明比古氏より東日本旅客鉄道株式会社 常務取締役 日野正夫氏に手渡された
東日本旅客鉄道株式会社 常務取締役 日野正夫氏

 JR東日本 常務取締役 日野正夫氏の受賞コメント。

「今日はこのようなとても素晴らしい賞をいただきまして大変光栄に、またありがたく思っております。本当にありがとうございました。私どもJRグループはデスティネーションキャンペーンということでJR 6社が一体となりましてそれぞれの地域にお客さまを集中してお送りするキャンペーンを実施しております。2011年の東日本大震災のあとは特に東北の各県で連続して行ないまして、昨年(2015年)の4月から6月まで行なった福島のポスターは、それぞれの観光地の皆さんに登場していただきまして、歓迎する地域の皆さんの取り組みを表現したものです。例えば蒸気機関車を走らせた際に地域の皆さんが沿道で手を振る取り組みは、来ていただいた方々に大きな感動を与えてくれました。私どもはこれからも地域の皆さんと一緒になり、観光で東北をはじめ日本のそれぞれの地域を元気にしてまいりたい、そしてまた来ていただいた方に喜んでいただけるようなキャンペーンを続けてまいりたいと思いますので、引き続き皆さまのご支援、ご協力を賜りたいと思っております」。

日本観光振興協会会長賞:鳥取県 岩美町観光協会「しまっておいた日本がある。岩美町」

日本観光振興協会会長賞:鳥取県 岩美町観光協会「しまっておいた日本がある。岩美町」
日本観光振興協会会長賞は公益社団法人 日本観光振興協会 理事長 久保成人氏より 鳥取県 岩美町 第一期地域おこし協力隊 田中泰子氏に手渡された
鳥取県 岩美町 第一期地域おこし協力隊 田中泰子氏

 鳥取県 岩美町 第一期地域おこし協力隊 田中泰子氏の受賞コメント

「このたびはこのような素敵な賞をいただきまして誠にありがとうございます。鳥取県岩美町というと、なかなかまだ知られていない場所ではございますが、私自身東京出身で3年前に移住して、こんなにきれいな海があることや、旬を感じられる自然が沢山ある地域にとても感動しました。この感動をより多くの方に伝えたいと思い、このたびフォトグラファーの市橋織江さんやアートディレクターの太田さん、コピーライターの米田さんにまず訪れていただいて、その感動をこのポスターに一つの作品として表現しました。このポスターを見て岩美町に来てみたいと思っていただけたらとても幸いに思えます」。

 表彰式の最後に公益社団法人 日本観光振興協会 理事長 久保成人氏による講評が述べられた。

「今回、全国各地から203点もの多数の作品を応募いただきました。あらためて主催者を代表して御礼申し上げます。応募いただいた作品につきましては3人の専門審査員、写真家の宮澤正明先生、デザイン活動家のナガオカケンメイ先生、グラフィックデザイナーの左合ひとみ先生、そして観光庁、総務省の方にもご参加いただいて専門審査会を開催し審査いただきました。

 国土交通大臣賞を受賞した『江ノ電で、会いにゆく』は審査員の先生方満場一致で決定いたしました。やさしく、丁寧なデザインワークでターゲットに向けたノスタルジックな表現に成功しており、身近な旅に誘うコミュニケーション力を感じた、との評価を受けました。

 総務大臣賞の第3回『燕三条 工場の祭典』ポスターはこれからの観光のあり方として注目される産業観光を新しい切り口で鮮やかに見せた新作である、との評でした。インパクトの強さで興味を引く作品であります。

 観光庁長官賞の『ふくしまデスティネーションキャンペーン』は4連の組み作品であり、流れもあり見ていて楽しい作品です。ツーリズムの復興を強く感じ取れる作品でもあります。

 最後に日本観光振興協会会長賞の『しまっておいた日本がある。岩美町』。美しい風景と心に響く言葉で構成されたポスターでありまして、魅力的な佇まいがWebでの検索にもつながるのではないかと思います。岩美町のよさが素晴らしい色合いで表現された作品です。以上甚だ簡単ではありますが各賞の講評を紹介させていただきました。受賞された皆さま、誠におめでとうございます」。