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郵船クルーズの「飛鳥II」が初の南極航海を含むワールドクルーズに出発

横浜 大さん橋で出港セレモニーを実施

2015年12月10日~2016年3月18日 催行

 郵船クルーズの豪華客船「飛鳥II」が12月10日、同船にとって初めてとなる南極海域での航海を含む「南極・南米ワールドクルーズ」に向けて横浜港を出港。同日、横浜港大さん橋国際客船ターミナルで出港セレモニーが実施された。

 飛鳥IIは総トン数が5万142トンと国内最大の客船で、郵船クルーズが運航する。全客室が海側に設置されており、乗船客1人あたりのスペースの広さや、日本人乗客の好みに合った食事やイベントなどで知られる。

 今回の「南極・南米ワールドクルーズ」は、飛鳥IIとして初めての南極海域での航海を含むのが大きな特徴。郵船クルーズの「飛鳥クルーズ(ASUKA CRUISE)」にとって南極航海は、初代の「飛鳥」で2004年に行なって以来、12年ぶりのことという。

 詳しいスケジュールは記事末に記載するが、横浜を出港後は南方へ進み、南半球の太平洋を横断。途中イースター島にも立ち寄り、南米西海岸へ。その後、南方へ進んで、ウシュアイアから南極の海域を通過後、南米の東海岸を北上し、パナマ運河を通過して、メキシコ(アカプルコ)、ハワイ(ホノルル)を経由して、横浜へ2016年3月18日に帰港する100日間の旅程が組まれている。

 南極・南米ワールドクルーズには、イースター島、バルパライソ、ブンタアレナス(以上の3港はチリ)、ウシュアイア(アルゼンチン)、ポートオブスペイン(トリニダード・トバゴ)という飛鳥IIにとっての初寄港地が5港含まれる。また、イースター島では参加無料の観光ツアーが組まれるほか、リオデジャネイロでは有名なリオのカーニバルの本選(2月7日)の夜に1泊し、本選を観覧できるスケジュールになっている。

横浜市港湾局長 伊東慎介氏

 横浜港大さん橋国際客船ターミナルで実施されたセレモニーで挨拶した、横浜市港湾局長の伊東慎介氏は「今年、飛鳥IIは恒例となっている4月のワールドクルーズと合わせて、2回もワールドクルーズをすることになる。今回の南極・南米クルーズは、2004年に初代の飛鳥で実施されて以来、12年ぶりと聞いている。飛鳥IIでは初めてのクルーズで、来年(2016年)に飛鳥クルーズ就航25周年を迎えられるということで、それを記念した特別なクルーズと聞いている」と紹介。

 クルーズの内容については「今回、ラバウル、イースター島、パタゴニアの氷河クルーズ、南極海域のクルーズ、さらにリオのカーニバルを観覧されるという本当に魅力的な内容満載で、今回参加される皆様を個人的にもうやらましく思っている。特に、飛行機なんかでは行きにくい、船旅ならではの醍醐味」と魅力を語った。

 最後に「横浜港としては飛鳥IIを100日間姿を見られなくなるということで、少し寂しい気持ちもあるが、3月には皆様に再会できることを心待ちにしている。私達精一杯おもてなしの気持ちで使い勝手のよいターミナルにしていくので、飛鳥IIに引き続き今後も横浜港を利用してほしい」と述べ、「いってらっしゃい」の言葉で締めくくった。

 その後、横浜市消防音楽隊の隊員を贈呈役に、横浜市港湾局から、増山正己船長、桑畑正尋機関長、川上隆誌ホテルマネージャーへ花束を贈呈。

 これに答えた増山船長は「今回は14カ国、20の港をまわるクルーズで、イースター島をはじめ、5つの初寄港地も含まれている。加えて、リオのカーニバル、そして飛鳥クルーズとしては12年ぶり、飛鳥IIとしては初めての南極海クルーズも予定している。なによりも、快適で安全な運航に努めたいと思う」と挨拶した。

 出発を控えた飛鳥IIからは、日本の客船出港独特の光景になっている紙テープが投げられて別れの挨拶が交わされたほか、バルーンリリースも行なわれ、賑やかな雰囲気に。横浜市消防音楽隊の演奏をバックに、14時頃に大さん橋を離岸し、最初の目的地であるラバウルに向けて出発した。

横浜市港湾局から増山正己船長、桑畑正尋機関長、川上隆誌ホテルマネージャーへの花束贈呈
挨拶をする増山正己船長
横浜市消防音楽隊による歓送演奏
見送りに訪れた人々に配布された「飛鳥IIオリジナルてぬぐいハンカチ」。500名分が用意された
飛鳥IIの乗客からテープが投げられる
出港直前に行なわれたバルーンリリース
14時ちょうどに離岸。多くの人に見送られ出発した
大さん橋を出発する飛鳥II
消防艇によるウォーターキャノンや、氷川丸からの霧笛による歓送を受けながらワールドクルーズに出発した

「飛鳥II」南極・南米ワールドクルーズ2015-2016

航海スケジュール

期間:2015年12月10日~2016年3月18日
(※印は飛鳥II初寄港地)

2015年
12月10日:横浜(日本)
12月17日:ラバウル(パプアニューギニア)
12月21日:ヌーメア(ニューカレドニア)
12月24日:オークランド(ニュージーランド)
12月30日:モーレア/パペーテ(仏領ポリネシア)
12月31日:パペーテ(仏領ポリネシア)
2016年
1月7日:イースター島(チリ)※
1月14~15日:バルパライソ(チリ)※
1月18日:チリ氷河クルーズ
1月20日:プンタアレナス(チリ)※
1月21~22日:ウシュアイア(アルゼンチン)※
1月24~26日:南極海域クルーズ
2月1日:ブエノスアイレス(アルゼンチン)
2月2~3日:モンテビデオ(ウルグアイ)
2月6日:サントス(ブラジル)
2月7~8日:リオデジャネイロ(ブラジル)
2月11日:サルバドール(ブラジル)
2月18日:ポートオブスペイン(トリニダード・トバゴ)※
2月20日:キュラソー(オランダ領)
2月22日:カルタヘナ(コロンビア)
2月23日:パナマ運河通航
2月25日:プンタレナス(コスタリカ)
2月28日:アカプルコ(メキシコ)
3月7~8日:ホノルル(アメリカ)
3月18日:横浜(日本)
クルーズ代金

 下記料金は、1室2名利用時の1人あたり料金。

Kステート
早期全額支払割引代金:422万円
早期申込割引代金:430万4400円
通常代金:481万800円
Fステート
早期全額支払割引代金:495万円
早期申込割引代金:504万9000円
通常代金:564万3000円
Eバルコニー
早期全額支払割引代金:570万0000円
早期申込割引代金:581万4000円
通常代金:649万8000円
Dバルコニー
早期全額支払割引代金:595万円
早期申込割引代金:606万9000円
通常代金:678万3000円
Cスイート
早期全額支払割引代金:914万円
早期申込割引代金:932万2800円
通常代金:1041万9600円
Aアスカスイート
早期全額支払割引代金:1180万円
早期申込割引代金:1203万6000円
通常代金:1345万2000円
Sロイヤルスイート
早期全額支払割引代金:2280万円
早期申込割引代金:2325万6000円
通常代金:2599万2000円

(編集部:多和田新也)