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茨城空港、飛行機撮影講座「空男(そらお)空女(そらじょ)のための撮影講座 in 茨城空港」を開催
航空自衛隊出身でF-15Jの操縦経験を持つ赤塚聡氏が講師を務める
(2015/7/15 00:00)
- 2015年7月11日実施
茨城空港ビル管理事務所および茨城空港利用促進等協議会は、7月11日に「茨城空港サポーターズ」の協力により、航空ファンを対象とした撮影講座「空男空女撮影講座」を開催した。
この撮影講座は、空港の利用促進を図るために企画されたもので、高校生以上の航空機撮影に興味のある人を対象として受講者を公募。定員の30名をはるかに超える120名程度の応募があり、競争率約4倍という狭き門となった。昨年、女性限定で同様の撮影講座を開催したところ、非常に好評であり、今回対象者を男性にも広げることになったという。当日は、梅雨の合間とは思えない好天に恵まれ、存分に航空機の写真を撮ることができたので、その様子をリポートしたい。
茨城空港は、もともと航空自衛隊が管理する飛行場であり、「百里飛行場」が正式名称だが、2010年に民間共用化され、茨城空港としての営業を開始した。日本初のLCC対応飛行場として注目を集めたのだが、就航路線はそれほど多くはなく、現在、定期運航を行なっている航空会社はスカイマークと春秋航空の2社のみである(7月25日から中国南方航空が定期運航を開始する予定)。
受講者の半数を女性が占める
撮影講座は、茨城空港2階にある会議室で行なわれた。講座タイトルの通り、女性の受講者が多く、ほぼ半数が女性であった。男性は、若年者から年配者まで年齢層はさまざまであったが、女性は若年者が多い印象であった。講師を務めたのは、航空自衛隊第7航空団(百里基地)でF-15Jの操縦者として勤務後、カメラマンに転向したという経歴を持つ赤塚聡氏である。赤塚氏は、航空機からの空撮の経験も豊富であり、特に軍用機の撮影を得意とする。今回の講座は、まず座学の撮影講座が45分間行なわれ、その後、受講者は空港のエプロンに移動し、そこで80分間の実地撮影を行ない、昼食休憩を挟んで、懇親会というスケジュールになっていた。
座学では、赤塚氏が豊富な経験に基づいて航空機写真撮影のポイントを解説した。赤塚氏の解説は分かりやすく実践的であり、受講者も熱心に話を聞いていた。最初に、民間機と軍用機ではどちらが好きか、受講者に問いかけていたが、軍用機が好きだと手をあげた人のほうが多かった。
エプロンで離着陸する航空機を撮影
座学が終わると、受講者に制限区域への一時立入証が配布され、受講者はカメラを手にエプロンへ移動を開始した。もちろん、通常はエプロンへ許可なく立ち入ることはできないので(航空機への乗降の際はタラップ車までエプロンを歩いて行くことになるが)、実際に運航している航空機を間近で撮影できるという貴重な機会であり、受講者たちは、この機会をとても楽しみにしていたようだ。
今回の撮影講座の特別サービスとして、2両のタラップ車をドッキングさせたアーチが用意されており、受講者はタラップ車の階段の上り下りを体験することができた。
11時15分頃、エンジン音とともに、スカイマークのSKY182便 神戸発~茨城行きが姿を現した。機材はボーイング 737-800で、受講者たちの目の前で滑走路に着陸し、滑走路の端で180度方向転換をしたのち、乗客を降ろすための場所まで移動してきた。タラップ車が横付けされ、乗客が航空機から降りてくる間の撮影は禁じられたが、乗客が全員降りた後は、再び航空機の近くでの撮影が許可された。
次に同じ機体が、12時05分発のSKY183便 茨城発~神戸行きとして離陸していったのだが、その一部始終(もちろん乗客の搭乗中の写真撮影は禁止)も撮影することができた。
最後に、春秋航空 9C8987便 上海発~茨城行き(機材はエアバス A320)の着陸の様子を撮影して、実地撮影は終了となった。
昼食後の懇親会では、赤塚氏が撮影したブルーインパルスなどの写真が披露されたほか、質疑応答の時間も設けられ、受講者からのマニアックな質問にも丁寧に答えていた。最後に、赤塚氏のサイン会や同氏とのツーショット写真撮影会も行なわれ、受講者はとても満足していた様子だった。今回の撮影講座は、遠く岩手県から参加された方もいたほど人気があり(沖縄からの参加希望者もいたが、天候不順で飛行機が飛ばず参加できなかったとのこと)、今後も定期的に開催していきたいとのことであった。