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日本旅行業協会など業界3団体、安全確保のため「貸切バスツアー適正取引推進委員会」設置

運賃違反などの通報窓口を設置

2016年8月30日 設置

 JATA(日本旅行業協会)、ANTA(全国旅行業協会)、NBA(日本バス協会)の3団体は8月30日、貸切バスの安全確保のため「貸切バスツアー適正取引推進委員会」を設置し、第1回目の委員会を開催した。旅行業者と貸切バス事業者の取引関係を適正化し、貸切バスを使った旅行の安全確保を目的とする。

 この委員会は2016年1月に発生した軽井沢スキーバス事故を受けて設置したもの。JATA、ANTA、NBAの3団体は、旅行業者とバス事業者の手数料等を含めた取引関係を適正化し、旅行業者が貸切バスを使用して行なう旅行の安全確保を目的とする。

 委員には大学教授、弁護士、3団体の担当者が参加、オブザーバーとして国土交通省 自動車局、観光庁 観光産業課が参加する。

 今後、委員会では通報窓口を設け、運賃違反があった場合は業界団体が連携して改善および指導を行なうほか、専門家による審議が必要とされた場合には委員会で審議して管轄の行政庁に通知も行なう。

 なお、3団体は同時に貸切バスの「安全運行パートナーシップ宣言」を策定した。従来の「安全運行パートナーシップガイドライン」を変更したもので、利用者への情報提供の項目を新たに加えたほか、貸切バスの運賃についての項目を大幅に拡充、運賃の適正化を唱えるほか、違反は国の窓口に通報することなどが明記された。