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タカラトミー、世界初の磁力で浮上・走行できる玩具「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」

4両編成で超電導リニアL0系を再現

2015年5月26日発表

2015年9月発売

価格:3万5000円(税抜)

磁力で走行するリニアモーターカーの玩具「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」

 タカラトミーは、世界初の磁力で浮上し、磁力で走行するリニアモーターカーの玩具「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」を9月に3万5000円(税抜)で発売する。これに先立ち5月26日に発表が行なわれた。

 「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」(以下リニアライナーと記述)は、JR東海(東海旅客鉄道)が2027年度に品川駅〜名古屋駅間で開業を目指す「超電導リニア方式」を採用した中央新幹線の営業向け車両「L0系」をモチーフに90分の1スケールで玩具化したもの。実物の超電導リニアとは方式が異なるが、磁石で約2mmの高さに車体を浮かせ、「高速磁気センサー」で磁力を検知しつつ「推進用コイル」に電流をオン・オフし、その反発力で推進力を得る仕組み。玩具ながら立派に磁力を使って浮上し走行する。この方式を量産型の玩具で実用化したのは本製品が世界初となる。また、玩具としてのスケールスピード(縮尺から実際に走らせた場合の速度を想定したもの)は500km/hを達成。実速度は6km/h前後だが、鉄道模型「Nゲージ」と比べると、その圧倒的な速さはまさに未来を感じさせるリニアモーターカーそのものといったところ。

中央新幹線の営業向け車両「L0系」
「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」の車両。L0系がモチーフ
正面から車両を見たところ。2mmとわずかだが浮いている
側面から車両見たところ。走行していない状態でも浮いている
浮上走行の原理。電磁石を高速でオン・オフすることで推進力を得る
軌道(右)と車両の底面(左)。軌道には、レールと車両には左右に浮上用の磁石があり、それは別に中央の「推進用コイル」の反発力で推進する。
株式会社タカラトミー 代表取締役社長 富山幹太郎氏

 発表会では、冒頭でタカラトミー 代表取締役社長 富山幹太郎氏が次のように述べた。「私は中学高校の頃は鉄道研究会に居りまして、SLの追っかけをやっていました。鉄道模型にもハマりましたし、ライトな『鉄ちゃん』といったところです。15年前に山梨のリニア実験線に試乗しにいきました。そのときは全長20km弱の実験線を走るのに5分しか掛かりませんでした。このうち500km/hに達する2分が凄い加速でした。クルマであればギアチェンジの反動や音がありますが、まるで反動がない氷の上を滑るように静かでした。この世のものとは思えない、エクスタシーを感じるような加速です。この体験をなんとか玩具にできないかと思ったのが開発のきっかけです。他社に負けないように一番最初に製品化したいという思いで作りました。本製品は最初のものということで、玩具としてはやや高いですが、2027年の中央新幹線の開業までにはもっと安くなるようにしていきたいと思います」

東海旅客鉄道株式会社 広報部 東京広報室 室長 重田洋氏

 また、ゲストして中央新幹線の建設を進めているJR東海の広報部 東京広報室 室長 重田洋氏は、「東海道新幹線が1964年に開業して50周年を2014年に迎え、その間に約50億人ものお客様にご利用頂きました。また、乗車中のお客様の死亡事故ゼロという記録も更新中です。新幹線をモチーフにした玩具は数多くありますが、タカラトミーのプラレールシリーズは多くの子供たちに新幹線の夢とロマンを届けてくれています。超電導リニアは1962年より開発がスタートしました。国鉄時代には宮崎の実験線で研究が進められていましたが、JR東海になってからは1997年より山梨の実験線で実用化に向けて走行試験を重ねてきました。そして2005年には実用化の基盤技術が確立したとの評価を得られました。そして2027年度の品川駅〜名古屋駅間の開業を目指して試験を進めているところです。今回のリニアライナーの誕生はおもちゃへのもの作りと進化への想いが結実したものであり、先ほどの富山氏のお話を通じて実感いたしました。そして、プラレールがそうであったように、このリニアライナーを通じてリニアに対する親しみを感じていただけるものと思います」と語った。

 製品紹介のあとに、富山幹太郎氏や重田洋氏、タカラトミー ニュートイ企画部 木村貴幸氏が製品のお披露目のアンベールをとテープカットが行なわれた。

重田洋氏(左)と富山幹太郎氏(中央)がタカラトミー ニュートイ企画部 木村貴幸氏によるアンベール
続いてテープカットを行なった

 「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」の製品構成は、4両編成のL0系車両とコントローラーを兼ねる駅、ストレートレール×6、カーブ×8、ストレートハーフレール×2、橋脚×18、トンネル×2(カーブとストレート)、陸橋×1、ACアダプター×1がセットになっている。軌道は楕円型の周回走行。軌道を敷いた場合の設置サイズは1928mm×848mm。対象年齢は8歳以上。

「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」は楕円型の周回走行ができるセットになっている
軌道は透明なので側面からでも走っている様子が見える。なお写真の軌道は試作品
コントローラーの駅、中央の液晶にスケールスピードを表示
コントローラーの駅、発車と停車の操作ができるが速度調整はできない

 車両は内部にリチウムイオン電池を内蔵し、コントローラーの駅に停車してケーブルを接続すると充電できる。30分の充電で20分間の走行が可能。駅の電源は単3電池10本もしくはACアダプターとなる。動き出すと徐々に加速し、最高速で周回運転する。駅の操作で発車と停車はできるが、速度調整はできない。駅にはスケールスピードを表示する機能や「間もなく列車が発車いたします」「時速500km達成」など、停車、発車、走行スピードなどの状況に合わせてアナウンスが流れる機能を搭載している。また、ストラクチャーの鉄橋やトンネルはJR東海の山梨実験線に実際に設置されているものがモデルになっている。

車両の内部(左から2両目)にはリチウムイオン電池を内蔵。30分の充電で20分走行できる。各車両には「推進用コイル」を内蔵
発売予定の増設用のストレートレールとカーブレール
Nゲージの線路(上側)と比較したところ。リニアライナーの軌道の幅は32mm

 同社では、ポイントや複線レールなどの拡張用製品のラインナップを増やしたり、オリジナルデザインの車両、磁気浮上の仕組みを活用した車などの玩具など、本シリーズを今後合計2万個販売するとしている。なお、会場には増設用のストレートレール 2本入 2000円(税別)とカーブレール 2本入 2000円(税別)のパッケージも展示されていた。勾配レールなどに関しては「今後の検討課題」とのこと。

タカラトミーの製品説明動画
「リニアライナー 超電導リニアL0系スペシャルセット」とNゲージの最高速度の比較

 JR東海の「超電導リニア」は、山梨の実験線で8月にも試乗会が開催される予定となっており、玩具と合わせてそのスピード感を体験したいところだ。体験乗車の募集はJR東海 超電導リニアのWebページ(http://linear.jr-central.co.jp/)から行なわれる予定(5月26日現在、8月の募集は開始されていない)。なお、体験乗車は申し込みが多いため抽選制。

司会を務めた女性はL0系のカラーリングをイメージしたと思われる衣装で登場

(編集部:柴田 進)