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台湾鉄路管理局と西武ホールディングスが「包括的事業連携に関する有効協定」を締結
西武鉄道は台湾鉄路管理局と姉妹鉄道協定を締結し、記念乗車券など発売へ
（2015/3/16 00:00）
- 2015年3月14日 締結
台湾鉄路管理局と西武ホールディングスは3月14日、グランドプリンスホテル高輪（東京都港区高輪）において、「包括的事業連携に関する有効協定」を締結した。
台湾鉄路管理局は1887年6月9日に設立され、台湾の交通部が運営。台湾を1周する「西部幹線（通称）」「東部幹線（通称）」「南廻線」と、支線である「平渓線」「集集線」「内湾線」などから構成され、営業キロは約1100kmにおよぶ台湾最大の鉄道となる。一方、西武ホールディングスは、西武鉄道を中心とした都市交通・沿線事業、プリンスホテルを中心としたホテル・レジャー事業のほか、西武ライオンズ、伊豆箱根鉄道、近江鉄道などを持つ。
グランドプリンスホテル高輪で行なわれた協定締結式には、台湾鉄路管理局 局長 周永暉氏、西武ホールディングス 代表取締役社長 後藤高志氏が出席。互いに締結書にサインを行なった。
相互の取り組み
今回の締結における相互の取り組みは、「大災害時の相互協力」「相互の観光PR実現」「記念乗車券の発売」の3つがあるという。締結の背景には、台湾から訪れる訪れる旅行者が約282万人（前年比28％増）、日本から台湾を訪れる旅行者が約163万人（前年比16％増）と、好調に推移していることがあるという。後藤 西武HD社長は、「包括的に連携することで事業の発展・地域社会への貢献が相互に実現できる」と、挨拶において述べた。
一方、周 台湾鉄路管理局長は、日本語で「このたび、友好協定締結においてみなさまの強い力添えにより相互の協力がますます活発することで両国が親密な関係になり、より便利な鉄道生活を築けると信じております」と挨拶した後、両社の“縁”について紹介。西武鉄道沿線にある羊山公園に桜や百合紅、そばの花があるとし、さくらが日本を代表する花であり、百合紅がある意味では台湾を代表する花であることから、そこに縁があると語ってくれた。
日本の鉄道会社と積極的に提携する台湾鉄路管理局
台湾鉄路管理局は西武HDと包括的な協定を結び、西武鉄道とは姉妹鉄道協定を結ぶ。そのほか、京浜急行電鉄やJR北海道とも協定を結んでいる。これらの背景には、もちろん台湾旅行者の訪日観光増加があるのだが、後藤 西武HD社長は台湾鉄路管理局の意思決定がスムーズであることをその理由に挙げる。
この協定締結のそもそものきっかけは西武鉄道の女子社員にあり、「女子社員が思いきって、（台湾鉄路管理局の）門をたたいた」「わずか4カ月で調印式までこぎつけることができた」「スピード感をもって誠実に丁寧に対応いただいた」「迅速、誠実、丁寧な対応が日本の鉄道会社との提携でうまくいっている点だろう」と、その経営姿勢に賛辞を送った。
西武HDとしては、この協定締結後さまざまな取り組みを行っていくことで、台湾観光客の利用を2倍、3倍に伸ばしていきたいとのこと。4月11日～12日には、西武ライオンズ対千葉ロッテマリーンズ戦（西武プリンスドーム）を「台湾デー」と位置づけ、台湾観光のPRなども行なっていく。
