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国交省、羽田空港機能強化により年間約6500億円の経済効果と試算

約5万人の雇用も創出

2016年6月17日 発表

 国土交通省 航空局は6月17日、現在提案している羽田空港の機能強化による経済波及効果の試算結果を発表した。羽田空港の機能強化とは、離着陸ルートの見直しなどで、2020年までに国際線の発着枠を年間6万回から9.9万回へと3.9万拡大しようというもの。

 今回発表された試算は、まず発着枠の増枠に伴う旅客数の増加を推計。この旅客数増加をベースに、経済への直接効果、波及効果、税収、雇用への影響をまとめた。なお、経済効果等の推計にあたっては、旅客数増加のうち誘発需要のみを対象とし、転換需要を除いたものとしている。

 直接効果の計測項目は「訪日外国人の消費」「出国日本人の旅行前後消費」「空港関連産業の売上」「航空券の売上」「空港アクセス消費」の5項目。

 発着枠拡大に伴う国際線旅客数については、外国人旅客数が年間294万人、日本人旅客数が411万人、計705万人増と試算。

 経済効果は、全国で年間6503億円と試算。内訳は1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)で、直接効果・波及効果合わせて年間4811億円、そのほかの地域で同1692億円。雇用については、1都3県で年間3万2849人、そのほかの地域で同1万4446人としている。

 税収は、国税、都道府県税、市町村税合わせて、1都3県で年間381億円、そのほかの地域で同151億円の532億円と試算した。