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「Airレジ カンファレンス 2015」開催。「Airペイメント」サービス開始も発表
「モバイル決済 for Airレジ」は、中国最大の決済アプリ「Alipay」に対応
(2015/11/20 16:52)
- 2015年11月19日 開催
リクルートライフスタイルは11月19日、リクルートペイメントと共に「Airレジ」と連携して使えるクレジットカード決済サービス「Airペイメント」の提供を開始した。併せて、東京渋谷区にあるセルリアンタワー東急ホテルで「Airレジ カンファレンス2015」を開催。本稿では、カンファレンスおよび、「Airペイメント」をはじめとした「Airレジ」関連のサービスについてお伝えする。
「Airレジ」は、小売業、飲食業などの各種サービス業で、スマートフォンやタブレットでレジ業務を行なえるクラウドレジアプリ。2013年11月19日にサービスを開始し、カンファレンスが行なわれた11月19日で、サービス開始からちょうど2周年となる。
カンファレンス会場は開場直後、すでにサービスを利用している企業の担当者や、導入を検討している店舗経営者など、多くの参加者で賑わっていた。カンファレンスの皮切りとなる午前中に行なわれた基調講演では、リクルートライフスタイル執行役員の大宮英紀氏が登壇し、「Airレジ」の2年間の歩みを振り返った。
“店舗を取り巻くさまざまな煩わしさを解決したい”“自分らしいお店作りを支援したい”という思いから、“POSレジを再開発する”とスタートした「Airレジ」は、サービス開始から1年でアカウント数が10万を突破。現在は21万を越えているという。
比較的安価だが機能が限られているレジスターや、高機能だが使い方が複雑で高額なPOSシステムと比較して、「Airレジ」は、“0円で誰でも使えるPOSレジアプリ”としてリリース。「注文入力と会計」「売り上げの管理」「予約の管理」「顧客の管理」「在庫の管理」「外部サービス連携」といった店舗の業務に必要な機能が備わっており、店舗の規模やサービス内容によって好きな機能から使い始めることができる。
大宮氏は、「機能やサポートなど、まだまだ至らないところがたくさんあるが、一方でサービスを継続したいという利用者は99%になる。これからも自分らしいお店作りをお手伝いするパートナーとして、長年にわたり支援するサービスを作り続けていきます」と語った。
5月にリリースされた店舗運営に役立つサービス提案サイト「Airマーケット」については、新たに5つのサービスと連携したことが発表された。今回連携したのは、「ジョブカン」「メリービズ」「クラウド給与計算ソフトfreee」「マイナンバー管理freee」と、11月19日からサービスが開始されたクレジットカード決済サービス「Airペイメント」。今後も連携サービスを増やしながら、幅広く店舗業務支援を行なっていくという。
また、増加する訪日外国人観光客、特に国別で見た場合に数や消費額で圧倒的な中国からの旅行客に対し、中国最大の決済アプリ「Alipay」と提携することを発表した。Alipayは2004年に誕生し、4億人以上の会員(市場の80%以上)を有している。
中国からの観光客に対し、店舗情報の提供、会話、支払いの3つの柱が重要だとして、まずは「ホットペッパーグルメ」「ホットペッパービューティー」「じゃらん」などの、飲食、美容、旅行情報を中国語翻訳し、Alipay上に提供する。
言葉の壁に関しては、多言語音声翻訳サービスを推進しているという。リクルートライフスタイルは「多言語音声翻訳の利活用に関する開発・実証」を総務省から受託している。このノウハウを新たなAirサービスとして、店舗従業員と旅行者のコミュニケーションを改善するサービスにしていくという。
Alipayを使った支払いは、「モバイル決済 for Airレジ」アプリを使い、Airレジ会計画面でAlipay支払いを選択。利用者はAlipayアプリを立ち上げてQRコードを表示し、それを読み込むだけで決済が完了する。「モバイル決済 for Airレジ」単独でも利用可能となっている。「モバイル決済 for Airレジ」は12月1日からサービスが開始される。
基調講演の後は、繁盛店のAirレジ活用方法や、Airウェイトでのインバウンド需要の取り込みといった、店舗ですぐに役立つセッションが3会場に分かれて展開された。参加者は各々、自分にとって必要な内容を選んで参加していた。会場内にはAirレジをはじめとした各サービスのデモも行なわれ、実際に操作しながらサービスを理解できるようになっていた。
「Airレジ」
Airレジは、高機能化・高額化が進んで導入費用がかさむ従来型のレジシステムに対し、初期費用、月額費用とも無料で利用でき、スマートフォンやタブレットで操作できるクラウドレジアプリ。現在のところ、すべての機能とサービスが無料で利用できるようになっている。実際に導入するにあたり、対応するキャッシュドロワーとレシートプリンタを購入する必要があるが、それでも合計5万円以内で収まるため、これから小売業を開業しようとしている人や、現在使っている旧式のレジスターから買い換えようとしている人には負担が少なく利用開始できるのが特徴だ。
Airレジは、商品登録、会計入力、売上集計、レシート印刷、キャッシャー連携などの機能が利用可能。データを蓄積するクラウドはアカウントで管理するため、複数台の端末を用いて運用することもできる。ただし、レシートプリンタは端末とBluetooth接続となるため、各端末でレシートを発行する場合は端末台数分のレシートプリンタが必要。今後、分析や顧客管理などの機能を順次拡張してく予定という。
「Airウェイト」
2014年にリリースした「Airウェイト」は、順番待ち管理アプリとしてリリースされ、現在は受付管理アプリへと進化している。iPadにアプリをインストールしプリンタと接続することで、顧客の来店受付から番号券の発券、入店までの案内がデジタル管理でき、電話呼び出し、ネットでの待ち時間表示、混雑状況のリアルタイム表示、分析、外部ディスプレイ用表示などにも対応する。
すでに世界遺産をはじめとする観光地や商業施設、家電量販店などに導入され、発見される番号表にクーポンを組み込むなど売上アップにも貢献している。
「Airリザーブ」
Airウエイトと同時にリリースされた「Airリザーブ」は、電話予約、直接来店、ネット予約を簡単でシンプルに管理できる予約管理システム。紙台帳のように、定員より多く予約を受けるなどの柔軟な対応ができるのが特徴。家電量販店、カーディーラー、銀行、旅行代理店、カードカウンター、薬局などですでに導入されている。
「Airペイメント」
アプリをインストールしたスマートフォンやタブレットと、決済端末(カードリーダ)をBluetoothで接続し、カード決済が可能となるサービスで、クレジットカードだけではなく、デビット、プリペイド、電子マネー、ポイント、コンタクトレス決済まで対応が可能となっている。決済端末の代金は9980円と、無料のアプリと合わせても導入費用を抑えられる。
加盟店手数料は3.24%で、現在はVisaとMasterCardに対応している。また、入金サイクルは、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の口座の場合は5日ごと、月6回手数料無料で振り込みされる。その他金融機関の口座では、10日ごと、月3回手数料無料で振り込まれる。規模が小さい店舗にとって、短い入金サイクルは非常にありがたいだろう。