タイ北部の歴史街道を訪ねて ランナー寺院で自らのルーツに触れる旅 前編

雄大な自然と伝統文化が人々を魅了し、ユートピアとも称されるタイ北部地方。
ランナー王国700年の悠久を感じながら、7つの都市をドライブ旅行します。

タイ北部へのアクセスは、バンコク(スワンナプーム国際空港またはドンムアン空港)からの飛行機が便利。チェンマイ路線は1日往復50便以上、チェンライ路線は1日往復70便以上があり、何れも1時間20分ほどのフライトとなる。




タイ北部の人々は幸運を願い、生涯に一度は自らの干支とゆかりのあるプラタート(仏舎利)を訪れるそうです。豊かな自然はそのままに道路網がしっかり整備されたタイ北部は、ドライブ旅行にも最適。歴史と文化とローカルフードを楽しむ旅に、さあ、出発しましょう。

チェンマイの夜景をひとりじめ

チェンマイの夜景をひとりじめ

日本からバンコクまでのフライトは約6時間半、午前便で成田を出発すると、バンコクには夕方前に到着します。そこから国内線でチェンマイまで約1時間20分。空港でレンタカーを借りてホテルへ向かうと、ちょうど夜景が美しい時間になりました。タイ北部フライ&ドライブ旅、最初の滞在先はル・メリディアン・チェンマイ。チェンマイ市街を一望できる立地にあり、プール、スパ、ジム、そして多国籍料理「レイテスト・レシピ」などレストランも充実。ぜひゆっくり滞在したいリゾートホテルです。

[1] [3] ライトアップされたプールと夜景が溶け合っている / [2] ウェルカムフラワーの心配りが嬉しい / [4] ロビーラウンジの「ラティチュード18」では、様々なオリジナルカクテルが楽しめる / [5] 時間に余裕があれば、ぜひスパも楽しみたい。タイ古式マッサージをはじめ、メニューも豊富 / [6] [7] [8] ホテル近くにあるナイトバザールは、毎日開催されている。露店にはタイ北部らしい極彩色のアクセサリーなどアジアン雑貨が多数並ぶ / [9] 朝食は昨夜買ったアクセサリーを身につけて / [10] ホテルの窓からチェンマイ市街を望む

チェンマイでは、観光客はもちろん地元の人たちで賑わうナイトマーケットが開催されています。ホテル付近のチャンクラーン通りでは年中無休でナイトバザールが開かれているほか、サタデーマーケット、サンデーマーケットも大勢の人で賑わいます。食品、雑貨、衣料品などのお店だけでなく、イベントも不定期で行なわれるそうなので、ちょっと早めに出かけるのがオススメです。



タイを旅するなら是非知っておきたいのが「TAT」です。TATとはTourism Authority of Thailand = タイ国政府観光庁の略称で、タイ北部には6箇所のオフィスがあり、さまざまな観光情報を提供しています。

[11] TATチェンマイオフィス 所長のPinnat Charoenpholさん / [12] チェンマイを訪れたら、ぜひ立ち寄ってくださいね / [13] [14] 地図やガイドブックなどを無料で配布しているので、ぜひ活用したい

Pinnat所長:「1287年に建国されたランナー王国を起源とするチェンマイは、“北方のバラ”と称されるほどに美しく、そしてタイ第2の都市へと成長を遂げました。いまも様々な民族が独自の文化と伝統を守って生活し、宗教、建築、言語、食事など幅広い分野で“ランナー文化”と呼ばれる独自の様式を築いています。山岳地帯で標高が高く、タイの中では比較的涼しい地域となっています。美しい自然、100以上の寺院、歴史的遺跡、見どころたっぷりのチェンマイにぜひお越し下さい。」

チェンマイ ワット・プラタート・ドイステープ 【未年】

チェンマイ ワット・プラタート・ドイステープ 【未年】

チェンマイの象徴と言っても過言では無い、ワット・プラタート・ドイステープ。(ワットはタイ語で寺院を意味します)市街地にあるTATチェンマイオフィスからクルマで約30分、ステープ山の頂に鎮座しています。
ワット・プラタート・ドイ・ステープは「未年」の寺院とされ、まばゆく輝く仏塔には仏舎利が納められています。山頂からの景色も美しく、チェンマイを訪れた際は是非訪ねてみてください。


[15] [16] [17] タイは日本と同じ左側通行、幹線道路は道幅も広く舗装状態も良好。主要な標識には英語表記もされている / [18] どこまでもまっすぐ伸びている線路 / [19] 南国らしくプルメリアの花が至るところに咲いていた / [20] [21] チェンマイからランプーン経由でランパーンを走行していると、道路沿いに「象保護センター」があった。タイならではの景色

ランプーン  ワット・プラタート・ハリプンチャイ 【酉年】

ランプーン ワット・プラタート・ハリプンチャイ 【酉年】

チェンマイを出発し約1時間ほどドライブすると、「ランプーン」の街が見えてきます。郊外の幹線道路は道幅も広く平坦で、景色を楽しみながらアッと言う間に到着するイメージです。
その昔、ハリプンチャイ王国の首都だったというランプーンは、色鮮やかなランナー様式の建築物とともに古い石垣が残り、いにしえの時代を想像させてくれます。大きなゲートをくぐりワット・プラタート・ハリプンチャイに近づくと、カラフルな鳥のオブジェが目立ち始めました。そう、ハリプンチャイ寺院は「酉年」の寺院だそうです。

[22] 空、門、守り神のコントラストが実に美しい / [23] 仏塔(チェディ)の高さは46メートルにも及び、重要な歴史的建造物に指定されている / [24] 間近で見ると、まさに圧倒される荘厳さ / [25] 国王陛下の肖像が掲げられたゲート / [26] [29] さすが酉年の寺院、鳥のオブジェが至る所に飾られている / [27] ハリプンチャイ寺院へ入るゲートには、英語表記入りの新しい看板が掲げられていた / [28] タイの道路番号は幹線国道1号から枝分かれした1x号、支線の1xx号、地方道路の1xxxと実に明快 / [30] トリさんにご挨拶

プレー

プレー

[31] [32] インディゴ(藍染め)産業が盛んなプレー県には「インディゴ ビレッジ」と呼ばれる場所がある / [33] インディゴ製品や民族衣装を売る店が軒を連ね、オシャレさんにはたまらない人気スポットになっている

[34]~[37] ランチは通りがかりに見つけたローカルレストランでタイ料理を堪能。生春巻き、豚の煮こごり、カレーなどなどなど

ランプーン、ランパーンと約2時間ちょっとのロングドライブを楽しみプレーに到着。プレー県はインディゴ(藍染め)とコーヒー豆の栽培が主産業の地方都市で、「のどか」という表現がぴったりな雰囲気です。
インディゴビレッジの通りは見渡す限り衣料店が建ち並び、それぞれ似て異なる個性的な染め物製品が所狭しと陳列されていました。気に入った一着を購入した後は、近所をドライブしつつローカルなレストランでランチタイム。
ふと立ち寄ったお店は大当たり!特にタイ北部名物「ゲーンハンレー」というカレーが絶品。生姜が利いたスパイシーなカレーにはよく煮込まれた豚肉が入り、ジャスミンライスではなくタイ北部の人々が主食とするカオニャオ(もち米)と一緒に頂きます。タイ南部がオリジナルの「マッサマンカレー」は日本でも有名ですが、これから「ゲーンハンレー」も日本で流行るかも!?

[38] タイ国政府観光庁 = TAT プレーオフィスは道路沿いに目立つ看板があるのですぐ発見できます / [39] TATプレーオフィス 所長のEurblorp Sriphiromさん / [40] さすがインディゴの街プレー、TATキャラクターのハッピーちゃん(左)もお人形さんも素敵なインディゴを着ていますね

Eurblorp所長:「日本のみなさんこんにちは。インディゴは日本でも人気だそうですが、プレー県もインディゴが有名なのは知っていますか?雄大な自然に包まれたタイ北部の中でも、プレーは“最大の秘境”と言われているんですよ。ぜひ訪れて欲しい場所の1つが“ペェ・ムアン・ピー”です。地元の言葉で“静かな森”という意味で、森の中にいくつもの柱状の岩が切り立ちとても不思議な光景が広がっています。インディゴビレッジで藍染めの体験をするのも楽しいですし、涅槃像をはじめ素敵な寺院もたくさんあります。もちろん食べものも最高!みなさんぜひプレー県に来て下さいね。」


プレー  ワット・プラタート・チョーヘー 【寅年】

プレー  ワット・プラタート・チョーヘー 【寅年】

寅年生まれの皆様お待たせしました、寅年ゆかりの寺院「ワット・プラタート・チョーヘー」に到着です。駐車場から仏塔へ向かうと、ながーい階段が目に飛び込んできますが、それ以上に存在感を発揮しているのが左右に構える黄色い虎です。歩み寄ると直ぐ後ろには白い虎、その横にも小さな茶色い虎、トラ、トラ、トラ・・至る所に虎がいます。

タイでは生まれた年=干支によってプラタート=仏塔が決まり、そこにお参りすることで幸運と巡り会えるという信仰があります。タイ語で「プラタート・プラチャムピークート」と言い、十二支にゆかりの仏塔はタイ北部を中心にインドやミャンマーにもあるそうです。晴天で撮影できているのは、お参りの効果かもしれませんね。感謝感謝。

[41] 金色に輝く仏塔の美しさはもちろんだが、周辺の建築物も実に色鮮やか / [42] 鉢の足下をよく見ると、ここにも小さな虎が / [43] 仏塔の周囲にあるこの器具も、干支毎に用意されているそうだ / [44] 鉢の水に映り込む仏塔は神秘さを漂わせる / [45] 太陽を受け、得も言われぬ複雑な輝きを見せる装飾 / [46] がお゛ー / [47] さっそくインディゴを着て / [48] 高さ33メートル・幅10メートルの仏塔は、プレー県のマークにも採用されている

神保町フリーミーティング

☆ 8月1日(水) 19:30 東京・神保町インプレスセミナールームで読者イベントを開催します。タイ国政府観光庁 日本事務所長 パッタラアノン・ナチェンマイ氏、モデルのFukiさんなど豪華ゲストをお迎えして、タイ北部の魅力をたっぷり語ります。応募締切は7月23日、申込みはこちら から



© Impress Corporation / Text + Movie:石岡 宣慶 / Photo:安田 剛 / Model:Fuki
Sponsored and supervision by タイ国政府観光庁 / Supported by 日本航空・エイビスレンタカー
Special thanks for LE MERIDIEN CHIANG MAI / LE MERIDIEN CHIANG RAI RESORT

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