ハワイ現地発

【ハワイ現地発】味よし、価格よし、ホテルの中庭を臨む景色もよし! ワイキキの隠れ家的フードコート

 ここ1~2年のワイキキの変化の一つに挙げられるのが、カジュアルに食事ができるフードコートが各所にオープンしたこと。

 2023年2月に、かつてのワイキキ横丁が一新され「スティックス・アジア」に。敷地内にはラーメン、天ぷら、蕎麦、うどん、寿司、おにぎり、デザート店までが並ぶ。すぐ近くには庶民の味方「えぞ菊ラーメン」が入る「ロイヤル・ハワイアン・ダイニング・プラザ」もある。ルワーズ通りにも「パイナップル・カウンティ・マーケット」が登場し、評判のハンバーガーショップが入っている。

ウォールアートとテーブル&イスにこだわるフードコート

 そんななかで紹介したいのはパンデミック直前に、ロイヤル・ハワイアン・センター3階の一番東端にオープンした超お得フードコート「ワイキキフードホール」。コンセプトは「ハワイの美味しいものを全部」で、ウォールアートがあり、ゆったりとしたテーブルとイスが置かれ、一般的なフードコートとは一線を画している。「太平洋のピンクパレス」と呼ばれるロイヤルハワイアンホテルの中庭を臨むロケーションで、ワイキキに住むローカルたちが犬の散歩の途中で立ち寄って軽食やハッピーアワーを楽しんでいる。

小さなスペースだがメニューが充実している「アレグリーニ・ワイキキ」

 昨年このなかにオープンしたイタリアン「アレグリーニ・ワイキキ(Allegrini Waikiki)」はまだあまり知られてない穴場。友人に紹介されたあと、連日通ってしまった。オーナーはダウンタウンに店を持つイタリア人で、彼は本来イタリアから食材を輸入し、ハワイの有名店に卸す卸業を営んでいるのだとか。そんな理由から、この店ではハワイの某人気イタリアンと同じ食材を使用した料理をフードコート価格で提供している。

この日はラザニアとパスタが今日のスペシャルで10ドルだった
毎日14時から18時はハッピーアワー

「今日のスペシャル」はパスタやピザが10ドル(売り切れ次第終了)で、現金で支払うと4%オフになる。ちなみに在住者向けのカマアイナ割引はさらに10%オフに。毎日14時から18時はハッピーアワーで、セットメニューがグンとお得になる。

イチ押しメニューのラ・ボンバ
想像以上の味わいだった今日のパスタ

 パルマから直輸入のプロシュートとブッラータチーズを一度に楽しめるのが、一番人気のピザ、ラ・ボンバ。ハッピーアワー価格でサラダがセットになって20.80ドル。新鮮なルッコラもたっぷりのっていた。もう一品は10ドルの本日のパスタ(ペッパーソーセージのホワイトソース)はいかがなものかと思ったら、茹で加減も塩梅も具材のバランスも絶妙で脱帽だった。バルサミコ酢とハチミツのプレゼンテーションも素晴らしく、食器に入れて出してくれたのもうれしかった。

左後ろはほんのり甘くて爽やかな酸味のイタリアのレモンのリキュール「レモンチェッロ」
ハッピーアワーのパスタセット(15.60ドル)はパスタとサラダを食器で出してくれた

 ハッピーアワーはスパークリングワインが5.20ドル。オーダーすると、グラスではなくミニボトル1本を渡された。パスタセットは、もっちりした食感のゴルゴンゾーラのニョッキとブッラータがのったカプレーゼで15.60ドル。う~ん、やはりワイキキでは破格だと思う。

デザートも手作りしている

 ついでに、「新しいデザートを作ってみたけどどう?」とスイーツ(ベネチアーナと言っていたと思う)も勧めてくれた。甘さ控えめで優しい味のスイーツは1個2ドル、3つで5ドルだった。

イタリアから来たシェフ。オーナーのいとこ

 本格イタリアンレストランと比較すれば格式もサービスも違うが、この価格でカジュアルにこの味を楽しめるなら十分行く価値はある。しかもここはフードコート。家族で食の好みが違っても大丈夫。「ハワイなんだからハンバーガーが食べたい」なら、ぜひ最近大ブームのスマッシュバーガーを試してみよう。

ハワイではやっているスマッシュバーガー

 スマッシュバーガーとは、パテを鉄板にギュッと押し付けて焼き上げるハンバーガー。バンズからはみ出すほど広がっていて香ばしさが特徴だ。同じフードコート内にある「ワイキキ・ブリュワリー」でオールアメリカンスマッシュバーガー(6ドル)をオーダーできる。

ビール好きならクラフトビールもオーダーを!

 ついでに地元のクラフトビールもどうぞ(6ドル)。せっかくのハワイなのでぜひマイタイも。某ホテルでは21ドルだが、ここなら6ドルだった。

 このフードホールの魅力は、チェーン店ばかりが集結しているのではなく、まったく違う個性を持った店が並んでいて、緑豊かな開放的な空間で食事を楽しめるというロケーションだろう。毎週土曜の18時から20時までは無料ライブ演奏もある。きっと素敵なひと時を過ごせるはず。Have fun!!

大澤陽子

ハワイで発行している生活情報誌「ライトハウスハワイ」編集長。日本ではラジオアナウンサー、ライターとエディターとして活動。2012年にハワイへ移住。新聞やハワイのガイド本などの編集に携わる。ハワイのビーチとビールをこよなく愛している。