週末駅弁

「大阪環状線弁当」

大阪環状線周辺の名物料理を詰め込んだ駅弁

大阪環状線弁当

 大阪は、昔から“食い倒れの街”と呼ばれるほどに、美味しい食べ物があふれています。大阪に行くと、必ずと言っていいほど何を食べようか迷ってしまいますが、そんな大阪の名物料理をふんだんに盛り付けた駅弁が「大阪環状線弁当」です。

 パッケージには、大阪環状線の主力車両として活躍している103系電車が中央に描かれています。1963年に登場した103系電車は、山手線をはじめとして通勤電車として日本各地で活躍。首都圏のJR線ではすでに現役を退いていますが、関西では大阪環状線を中心としてまだ現在も現役で103系が活躍しています。

 ただ、大阪環状線で活躍している103系電車も、現在JR西日本が行なっている大阪環状線イメージアッププロジェクト「大阪環状線改造プロジェクト」の一環として2016年12月より導入が始まった新型車両の323系電車に置き換わる計画で、その勇姿も2018年度末で見納めとなる予定です。とはいえ、まだまだ大阪環状線といえば103系電車のイメージが強いですので、パッケージ中央のイラストとして選ばれたのでしょう。

パッケージの中央には、大阪環状線で現役で活躍している103系電車が描かれている
パッケージの裏にはお品書きが描かれている

 また、103系電車のイラストを囲むように、大阪環状線の路線図と、各地の名物が描かれています。そして、そのイラストに描かれている名物料理の多くが、弁当に詰め込まれています。

 中は、9マスに仕切られていて、それぞれにご飯やおかずが盛り付けられています。その種類は非常に豊富で、左上から串カツ、だし巻き卵、鶏つくね串、鮭の塩焼き、白飯、焼肉、赤飯、いもたこなんきん、かやくご飯、鶏やさつまいもの天ぷら、焼きそば、たこ焼きと、大阪でおなじみの料理がこれでもか、と並んでいます。

中は9マスに区切られていて、それぞれに大阪の名物料理が盛り付けられている

 ご飯やおかずは冷めていても、どれもなかなかの味わいです。串カツは、揚げたてとはいきませんが、関西ではおなじみのオリバーソースが付いていて、いかにも串カツといった食欲をそそる味わいです。

 また、いもたこなんきんは、井原西鶴の浮世草子で、女性が好きなものとして書かれていることでも有名で、関西では定番の煮物料理として親しまれています。大阪環状線弁当のいもたこなんきんは、とても優しい味に煮付けられていて、こちらも箸が進みます。

 ご飯としては、白飯と赤飯に、かやくご飯が詰められています。かやくご飯は、いわゆる炊き込みご飯ですが、さっぱりとした薄めの醤油味で、おかずの味わいを引き立ててくれる名脇役といった印象でした。

 そして、大阪で欠かせないのは、なんと言ってもたこ焼きです。大阪環状線弁当のたこ焼きは、もちろん出来たての味わいとはいきませんが、これを食べると大阪に来た印象がぐっと高まります。

串カツ。オリバーソースでいかにもな味わいに
だし巻き卵、鶏つくね串、鮭の塩焼き。駅弁に欠かせないおかずだ
白飯
焼肉。甘めの味付けでご飯のお供に最適
赤飯
いもたこなんきん。とても優しい味わいが魅力
かやくご飯。薄めの醤油味でおかずの味わいを引き立てる
さつまいも、シシトウ、鶏の天ぷら
焼きそばとたこ焼き
たこ焼きも入っているのはうれしい

 大阪環状線弁当は、フタを開けたときの見た目の楽しさはもちろん、味もなかなかのもので、万人が楽しめる駅弁と言えるでしょう。また、見た目以上にかなりボリュームがありますので、がっつり食べたい人も十分に満足できるはずです。大阪の美味しい食べ物をめいっぱい楽しめる、お勧めの駅弁です。

「大阪環状線弁当」

価格:900円
販売駅:大阪駅、新大阪駅など
購入場所:大阪駅 旅弁当大阪御堂筋口
購入日:2017年2月8日