【イベントレポート】

【ツーリズムEXPO 2017】「創ろう!『ツーリズム』」「見つけよう!『旅』」を掲げた開会式

石井国土交通大臣が来賓祝辞を述べる

2017年9月21日~24日 開催

東京ビッグサイトで行なわれたツーリズムEXPOジャパン2017の開会式

 世界最大級の旅イベント「ツーリズムEXPOジャパン2017」が、日観振(日本観光振興協会)、JATA(日本旅行業協会)、JNTO(日本政府観光局)の共催で、9月21日~24日(一般公開日は23日~24日)に東京・有明の東京ビッグサイトで開催されている。

 初日の9月21日は、「ツーリズムEXPOジャパンフォーラム」と呼ばれる公式イベントが実施されており、このなかでツーリズムEXPOジャパン2017の開会式も行なわれた。開会式では公益社団法人 日本観光振興協会 会長の山口範雄氏、国土交通大臣の石井啓一氏が登壇し、それぞれ挨拶した。

業界向けには「創ろう!『ツーリズム』」、消費者向けには「見つけよう!『旅』」がテーマ

 開会式では、冒頭に国歌斉唱が行なわれ、来賓、来場者が起立して国歌を斉唱。その後、挨拶に立ったのは主催3団体を代表して公益社団法人 日本観光振興協会 会長の山口範雄氏。

 山口氏は「現在の世界はテロや難民問題、ポピュリズムなどが台頭し交流の妨げになることが増えている。しかし、われわれとしては交流の力を皆さまと一緒に訴えていきたい。昨年日本のインバウンド観光客は2400万人を越え、観光が国の成長戦略の柱になり、2020年の東京オリンピックに向けての観光大国の実現に、このイベントとしても貢献したい」と述べた。

国歌斉唱
主催3団体の代表。左から日本政府観光局(JNTO)理事長 松山良一氏、一般社団法人 日本旅行業協会 会長 田川博巳氏、公益社団法人 日本観光振興協会 会長 山口範雄氏
公益社団法人 日本観光振興協会 会長 山口範雄氏

 そのうえで山口氏は「昨年は12億を超える人が国際的に旅行を行ない、これは約4%増加しており、持続可能な観光というものが求められている。ツーリズムEXPOジャパンは3つの団体が協力し、国内旅行、訪日旅行、海外旅行の3つを三身一体となってやっている。

 また、B2B、B2Cのどちらもカバーし、世界でも有数の旅行イベントになってきている。B2B向けには“創ろう!「ツーリズム」”をテーマに商談などを通じて新しいビジネスの契機として、そしてB2C向けには“見つけよう!「旅」”をテーマに新しい旅の形を感じてほしい」と述べ、ツーリズムEXPOジャパンがB2B(Business to Business、企業と企業)、B2C(Business to Consumer、企業から一般消費者)の両方をカバーするイベントであることを強調し、最後にツーリズムEXPOジャパン2017の開幕を宣言した。

日本の観光産業は自動車、科学製品に次ぐ輸出産業に成長していると国土交通大臣

 来賓には、国土交通大臣の石井啓一氏、国土交通省 大臣政務官の簗和生氏、 国土交通省 観光庁 長官の田村明比古氏の3人が臨席したが、そのうち石井氏が代表して来賓挨拶を行なった。

来賓。左から国土交通大臣 石井啓一氏、国土交通省 大臣政務官 簗和生氏、 国土交通省 観光庁 長官 田村明比古氏

 石井氏は「世界や日本から多くのゲストに来ていただき、ツーリズムEXPOジャパン2017が盛大に開催されることを喜びたい。世界では3.9%増の12億以上の旅行者がおり、これは7年連続で増加している。観光は平和・安全に大きく貢献するので、こうしたことは今後も続けていかなければいけない」と述べ、グローバルに見て観光客が増えていることが、世界の安全や平和にとってよいことだとして、日本としてもその増加に貢献していかなければならないとした。

国土交通大臣 石井啓一氏

 そして日本の観光を取り巻く状況を説明し「日本の観光客は2404万人で、3兆7406億円の産業になっており、自動車や化学製品に次ぐ輸出産業となっている。本年は国連の方でも持続可能な観光国際年に当たっているということで、このフォーラムでも持続可能な観光がテーマになっている。国内、海外などで持続可能な観光を実現していくことは、政府の成長戦略にとっても大きな柱の1つで、官民一体となって取り組んでいる」と述べ、日本政府としても、このイベントの話題でもある“持続可能な観光”を実現する取り組みを行なっていくことで、観光大国を目指していきたいとした。