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サッポロビール、新クラフトビール「Craft Label 柑橘香るペールエール」を5月26日発売

記者も飲んでみたら納得の香りとコク

2015年5月26日先行限定発売/6月9日一般発売

350ml缶:288円(税込)

発表されたクラフトビール「Craft Label 柑橘香るペールエール」。パッケージのデザインは、明るく楽しいイメージを演出するために、手書き風の太陽のアイコンを採用。グラスはサッポロライオンで提供されるときに使用されるオリジナルグラス

 サッポロビールは、クラフトビールの新ブランド「Craft Label 柑橘香るペールエール」を発表。サッポロビールの100%子会社「ジャパンプレミアムブリュー」がブランディングとマーケティングを担当し、サッポロビールが製造と小売販売を担当する。5月26日にサッポロライオン首都圏23店舗とサッポロネットショップで先行限定販売開始、6月9日に一般販売がスタートする。なお、ネットショップでの先行限定販売期間は、サッポロライオンで本製品を飲み、その際に提供されるコースターに記載されたIDが必要となる。また、IDをSNSでシェアした友人も購入が可能。ラインナップは350ml缶で288円(税込)。

 本製品は、成長するクラフトビール市場向けに投入するもので、2種類のフレーバーホップ(ポラリス、シトラ)による鮮やかな柑橘の香りと、深みのあるコクが特徴。クラフトビールならではの「個性」とサッポロビールが培ってきた親しみやすい「おいしさ」を併せ持つ「ナショナルクラフト」という新たなポジションを創造するとしている。

試飲のグラスが配られた。テーブルに置くだけで柑橘系の香りがフワリと来る

 記者も試飲してみたが、グレープフルーツとレモンを合わせたような香りが強く「柑橘香る」という名前そのもの。クラフトビールらしいコクと味の濃さがありつつも、舌に残るエグさはなくスーッと爽やかに抜けていく喉ごしだった。クラフトビール特有の雰囲気を出しつつも、癖がないのでクラフトビールを飲んだことがない人やビールの苦みが苦手な人でも飲みやすいビールだと感じた。

サッポロビール 取締役執行役員営業本部長 時松浩氏

 冒頭の挨拶として、サッポロビール 取締役執行役員営業本部長 時松浩氏は「今回のクラフトビール事業は、従来のサッポロービールのマーケティングやブランド戦略とは一線を画す展開をしていきたい。クラフトビール市場は成長しており、2020年には国内ビール総需要の1.2%程度に達すると推測している。クラフトビール事業のポイントとして、減少しているビール需要のなか、この成長分野を強く生かしていくことで新しいビール文化を創っていきたい。これを実現するためには、従来のサッポロビールのやり方とは違うビジネスモデルを構築する必要がある。この2つを通じてクラフトビールを事業として取り組んでいく。

 クラフトビール事業の定義として、モノだけ出すのであればすぐに出せるがそれだけでは不十分であり、新たな生産体制や販売体制とセットにすることが必要だ。このため、100%出資の新会社『ジャパンプレミアムブリュー』を立ち上げた。商流については、事業主体を『ジャパンプレミアムブリュー』が担う。そこからサッポロビールが製造の委託を受ける。なお、最初は那須工場での製造となる。製造をした製品は『ジャパンプレミアムブリュー』からサッポロビールへ販売され、それをさらにサッポロビールがネットショップやサッポロライオンの店舗で消費者へ提供する。

 大部分の日本の方々は地ビールを『クラフト』と定義しているが、地ビールに関して調査したところ『誰が作っているのか安心感がない』という声を聞いている。そこで我々は『ナショナルクラフト』というポジションを目指す。色々な味のビールを楽しみたいというニーズに応えつつ、ナショナルメーカーとしての安心感を提供する」と述べた。

これまでのサッポロビールの取り組み
クラフトビール市場について
クラフトビール事業のミッション
サッポロビールのクラフトビールの定義
新会社「ジャパンプレミアムブリュー」を設立
商流について
目指すポジションは「ナショナルクラフト」
地ビールとナショナルブランドの利点を融合させる
ジャパンプレミアムブリュー 代表取締役社長 梅原修一氏

 「Craft Label 柑橘香るペールエール」を展開するジャパンプレミアムブリュー 代表取締役社長 梅原修一氏は「私たちの製品は大量生産、大量販売を前提とせずに希少性や個性を大切しながら展開していく。そのため生産は小ロット製造となる。もともと地ビールメーカーの工場であった、サッポロビール那須工場に委託生産をする。販売体制は、まずはサッポロビールの直販でスタートし、お客様の支持を得られたら販路を拡大していく。製品としては、日本で広く展開されているピルスナータイプではなく、香りや味わいを楽しめる上面発酵を中心にして展開するつもりだ。今回の製品も上面発酵ビールとなる。ブランド名の『Craft Label』はクラフトビールであるという、分かりやすさを重視した。製品としてグビグビ飲むというよりは、香りや味わいを楽しんでもらえる製品にしていきたい。

 市場参入の最初の製品をペールエールタイプのビールにしたのは、ペールエールはクラフトビールのなかでポピュラーで親しみやすいからだ。今回の製品は、ポラリスとシトラというホップを使用し、ハッとするような鮮やかな味に仕上げており、後味の飲みやすさを実現した。クラフトビールに手が出せていない、エントリーユーザーをターゲットとし、市場の裾のを拡大させていくつもりだ。コミュニケーションはテレビCMなどではなく、SNSなどを使ったネットを使ったものが中心となる。また、ブランド発信店として、東京都千代田区にある『COOPERS丸の内2丁目店』で発売から8月末まで試飲会やイベントを行なってブランドの世界観を発信していく。そして、お客様にご理解を頂いたうえでラインナップを増やしていく」と挨拶した。

第1弾の製品について
ブランド名は「クラフトラベル」
ブランドメッセージは「ビールのある日々に、新鮮な驚きと楽しさを。」
製品名は「柑橘香るペールエール」
販売チャンネルについて
発売日と販売について
先行販売について
東京都千代田区にある「COOPERS丸の内2丁目店」で発売から8月末まで試飲会やイベントを行なってブランドの世界観を発信
ジャパンプレミアムブリュー マスターブリュワー 新井健司氏

 本製品の製造責任者であるジャパンプレミアムブリュー マスターブリュワー 新井健司氏は「今までビールを多面的に見てきた経験を生かして、様々なシーンで色々なスタイルの美味しいビールを楽しむといったビール文化をお客様と一緒に作っていきたい」と語った。

ダミー缶を前にフォトセッションに応じるサッポロビール 取締役執行役員営業本部長 時松浩氏(右)とジャパンプレミアムブリュー 代表取締役社長 梅原修一氏(中央)、ジャパンプレミアムブリュー マスターブリュワー 新井健司氏(左)

編集部:柴田 進