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沖縄の夜に本格的エンタテイメント!「THE MATSURI OKINAWA~ザ・祭・オキナワ~」お披露目

琉球舞踊、ジュリ馬、エイサーなど沖縄の伝統芸能が目白押し

2017年7月11日 開始

ナイトエンタテイメント「THE MATSURI OKINAWA~ザ・祭・オキナワ~」が7月11日にスタート

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)主催による、訪日外国人観光客向け本格的ナイトエンタテイメント「THE MATSURI OKINAWA~ザ・祭・オキナワ~」。7月11日の一般公開に先立ち、7月4日に関係者・マスコミを招いてのお披露目公演が国立劇場おきなわで開催された。また公演の前には記者発表が行なわれた。

 沖縄は芸能の島と呼ばれるように、伝統芸能や新作創作芸能が盛んな場所だ。それらは地域の祭りや観光施設などで見ることができるほか、夜には民謡居酒屋などで沖縄民謡を鑑賞することもできる。

 一方で、沖縄県では外国人観光客の好調な伸びを受け、さらなる満足度の向上とコンテンツの質の向上が重要な取り組みの一つとなっている。今年の春より、15万トン級の大型客船「ゲンティンドリーム号」が那覇に寄港。同船は唯一のオーバーナイトであり、夜間周遊の消費が期待でき「夜でも楽しめる沖縄」の要望が高かった。

 そこで、沖縄の芸能をトータル的に楽しめるナイトエンタテイメントを、と企画されたのが「THE MATSURI OKINAWA~ザ・祭・オキナワ~」だ。

 7月4日の記者発表では、OCVB会長 平良朝敬氏、演出を手がけた鷹の羽辰昭氏、出演者のドン・パーディー氏、おどみわ氏、美音氏らが出席。イベントに込める思いや期待を語った。

記者発表の様子。ミス沖縄やまはえちゃん、マハ朗くんも駆けつけた

 平良会長は、「ニューヨークやラスベガスに匹敵するナイトエンタテイメントにしたい」「海外では、夜にオペラを鑑賞し、その後食事に行くという楽しみ方をされている。沖縄では、THE MATSURIを見てから食事に行くという楽しみ方をしてもらえたら、芸能と食文化の両方で沖縄のすばらしさを実感してもらえるはず」と期待を述べた。

 演出を手がけた鷹の羽辰昭氏は、沖縄ではJTB(ジェイティービー)が主催するエンタテイメント「杜の賑わい」を手がけてきた演出家。30年以上にわたり沖縄の芸能と関わってきた。「『杜の賑わい』の出演者も4代目になっている。みんな真面目でレベルも高いのに発表の場が少ないというのが共通意見だった。沖縄の夜は、お酒を飲む場所はたくさんあるのにエンタテイメントがない。民謡居酒屋など単発のものはあるが、総合的に楽しめるところがなかった。今回このような企画が実現し、週1回公演できることで彼らの発表の場も増える。彼らの生活面のレベルも上がればと望んでいる」と思いを語った。

 また、OCVB 常務理事の譜久山健氏は、「当イベントは人材の掘り起こしも目的の一つとしている。公演には地元の小中高校、自治会や子供会などに声をかけ、招待して鑑賞していただく。彼らのなかから、このような舞台に立ちたいと思う子が出てくれたら。そういう道筋も作っていきたい」と述べた。

沖縄観光コンベンションビューロー 会長 平良朝敬氏
演出を手がけた鷹の羽辰昭氏
沖縄観光コンベンションビューロー 常務理事 譜久山健氏
英語のMCを務めるドン・パーディー氏。沖縄ではラジオDJとしても有名
中国語のMCを務めるおどみわ氏
演目内で沖縄のヒットソングを歌うシンガーの美音氏
沖縄観光コンベンションビューロー 事務局次長 市原秀彦氏。同企画の立役者でもある

 記者会見終了後は関係者を招待してのお披露目公演。観光業界関係者や学生のほか、ゲンティンドリーム号のチャーター便で来沖したクルー20名も招待された。

 プログラムは創作伝統芸能10演目から構成される。MCはドン・パーディー氏が英語で、おどみわ氏が中国語で行なう。本公演で日本語のMCはないが、お披露目公演ではミス沖縄が日本語での解説を行なった。

 オープニングは、琉球舞踊「四つ竹」。おめでたい席で披露される伝統的な踊りだ。

 続いて琉球太鼓、獅子舞、龍虎の舞、棒術と演舞が続く。客席後方から登場するなどの演出も心憎い。また、照明の演出も迫力を高めている。

ドン氏とおど氏が英語と中国語でショーを解説。この日は特別にミス沖縄による日本語解説もあった
琉球舞踊「四つ竹」。厳かな雰囲気でオープニングを飾る
客席の太鼓ととステージ上との掛け合いが絶妙な琉球太鼓
客席後方から登場した獅子舞。ステージでは2頭が激しく絡み合う
龍と獅子舞による龍子の舞
棒術は、アクロバティックな動きが見どころ

 続いて美音氏による沖縄ヒット曲の披露。海外でもカバーされている親しみのある楽曲3曲が歌われた。

 続いて、ジュリ馬、エイサーと続く。最後は出演者総出でのカチャーシー。沖縄の祭りには欠かせない踊りだ。出演者も客席に降り、会場が一つになる。

伸びやかな歌声を聴かせた美音氏
もともと遊女たちのお祭りであったジュリ馬。一時、途絶えていたが2000年に復活した
琉球國祭り太鼓による迫力あるエイサー
出演者総出で客席を巻き込んでのカチャーシー

 これらの演目がノンストップで繰り広げられるため、間延びせず飽きることなく盛りだくさんの芸能を堪能できる。終演後は出演者がロビーでお見送り。出演者と記念撮影をする人の姿もあった。

出演者がお見送り。観客の表情も興奮冷めやらぬといった様相

「THE MATSURI OKINAWA~ザ・祭・オキナワ~」は、ゲンティンドリーム号の那覇寄港に合わせて7月11日より10月10日まで全11回開催される。チケットは同船内でのオプション販売をはじめ各旅行会社での販売、コンビニなどでも販売する。同船乗客以外のほかの一般客への販売も展開する。初年度の目標動員数は2000人、5年目には年40回公演、動員2万人を目標としている。

「THE MATSURI OKINAWA~ザ・祭・オキナワ~」

開催日:2017年7月11日/25日、8月1日/8日/15日/22日/29日、9月19日/26日、10月3日/10日(すべて火曜日)
会場:
沖縄コンベンションセンター(7月11日、8月15日/22日/29日)
国立劇場おきなわ(7月25日、8月1日/8日、9月19日/26日、10月3日)
浦添市てだこホール(10月10日)
時間:開場18時30分、開演19時(20時終演)
前売入場料:大人(18歳以上)3600円(当日券4000円)、中人(13歳~18歳)2700円(当日券3000円)、小人(4歳~12歳)1800円(当日券2000円)、※3歳以下は膝上鑑賞に限り無料、団体割引あり
Webサイト:THE MATSURI OKINAWA~ザ・祭・オキナワ~

今回の会場となった国立劇場おきなわ