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沖縄観光タクシーの乗務員資格制度、2017年は33名が合格して554名に

「深い観光知識を有する観光ガイド」としてのサービスを提供

2017年3月13日 開催

沖縄観光コンベンションビューロー、沖縄県ハイヤー・タクシー協会、全国個人タクシー協会 沖縄支部が実施している「沖縄観光タクシー乗務員資格認定制度」において、新たにゴールドリボン、ブルーリボン試験に合格した33名

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)、沖縄県ハイヤー・タクシー協会、全国個人タクシー協会 沖縄支部が実施している「沖縄観光タクシー乗務員資格認定制度」において、新たにゴールドリボン、ブルーリボン試験に合格した乗務員への認定証交付式が、3月13日に行なわれた。

 同制度は、タクシーのサービス品質向上と利用客の満足度を高めることを目的に実施されており、接客および観光知識について筆記試験と実地試験により「プラチナリボン」「ゴールドリボン」「ブルーリボン」の3段階の資格を与えるもの。認定を受けた乗務員は各資格のステッカーが貼られた「ちゅら島沖縄観光タクシー」を乗務できる。

 県内ではプラチナリボン2名、ゴールドリボン114名、ブルーリボン405名の乗務員が勤務している。14回目の試験となる今回は、6名のゴールドリボン、27名のブルーリボン乗務員が誕生。これで総計554名が認定乗務員となった。

那覇市にある沖縄県ハイヤー・タクシー協会のホールに、合格者33名が集まった

 認定証交付式では、OCVBの常務理事である譜久山健氏が挨拶。「沖縄観光の最前線で頑張っているのがタクシー乗務員。優秀なドライバーが増えることで観光の質も上がると期待している」と述べた。また、OCVB会長の平良朝敬氏からの挨拶文を代読。「安心安全な観光を目指し、ドライバーの育成をサポートしていきたい。『ちゅら島沖縄観光タクシー』の周知を図り、今後いっそう技術と知識の研鑽を図っていただきたい」とメッセージを伝えた。

沖縄観光コンベンションビューロー 常務理事 譜久山健氏
合格者を代表して、ゴールドリボン乗務員の前里徳浩氏が挨拶した

 続いて女性乗務員1名を含めた33名の合格者全員へ、認定証が授与された。合格者を代表して前里徳浩氏が、「業界はいろいろ厳しい部分もあるが、明るい話題として年々観光客が増えている。よりいっそう沖縄のよさを伝えていく使命があると自覚している。さらに努力して沖縄のよさを世界に発信していきたい」と意気込みを語った。

譜久山健氏から合格者1人1人に認定証が授与された

 試験の出題者からの講評では、沖縄県立芸術大学 名誉教授の井上秀雄氏やビジネスランド 代表取締役社長の渕辺美紀氏から、正答率の低かった問題について説明があった。問題は観光地についての概要のほか、方言や文化、風習、沖縄の歴史についてなど幅広く出題されている。

 実地試験で気付いたこととして、服装や態度をきちんとすること、話し方も友達言葉でなく丁寧な言葉を使うことなどが挙げられた。また、「本をたくさん読んで雑学を増やして。お客さまが何を知りたいのか察知して、話題を提供できるように」とアドバイスがあった。

出題者の沖縄県立芸術大学 名誉教授 井上秀雄氏
出題者の株式会社ビジネスランド 代表取締役社長 渕辺美紀氏

 沖縄観光では、移動にレンタカーを使う人も多いが、観光タクシーはドライバーとの交流が図れるのが最大の魅力。観光地を巡るだけでなくさまざまな知識、エピソードなどを聞けると、よりいっそう沖縄に興味がわき、沖縄を好きになってもらえ、リピーターにもつながる。沖縄観光の顔として、タクシー乗務員の活躍に期待したい。