週末駅弁

東京駅「大人の休日弁当~夏~」

夏野菜など旬の食材が豊富、二段重の贅沢な懐石弁当

「大人の休日弁当~夏~」
弁当名「大人の休日弁当~夏~」
価格1800円
販売駅東京駅、品川駅、新宿駅、上野駅など
購入場所東京駅構内売店「駅弁屋 祭」
購入日2016年7月7日

「大人の休日弁当~夏~」は、JR東日本(東日本旅客鉄道)が展開している会員制サービス「大人の休日倶楽部」とのコラボレーション企画として販売されている駅弁です。季節ごとに内容を変えて販売されていますが、今回購入した大人の休日弁当~夏~は、2016年の夏メニューです。2016年6月1日から8月31日まで販売されています。

 この駅弁は、旅好きの大人をターゲットとした懐石弁当です。二段重で吉祥模様の風呂敷に包まれて販売されていますので、見た目から非常に贅沢な駅弁と感じます。そして、見た目だけでなく、その中身もとても贅沢な内容となっています。

二段重の贅沢な懐石弁当となっている
品数がとても多く、飽きずに食べられる
お品書きも添えられている

 一の重の蓋を開けると、先付、焼八寸、強肴が現れます。先付の「じゅんさい入りもずく酢」は、酢の風味がさっぱりと効いた、夏らしい一品です。また、焼八寸には、「イカと鮭の麹漬」や「合鴨スモーク串」をはじめ、懐石料理らしい8品が詰められています。どれも優しい味わいで、いかにも懐石料理といった感じです。

 そういったなか、強肴として、ズッキーニやパプリカ、オクラ、ヤングコーンなどの夏野菜を使った「夏野菜のバターソース焼」が盛り付けられています。ズッキーニやパプリカを懐石料理として使うのは珍しいと感じますが、バターの風味が効いて、夏野菜の風味を引き立てています。揚げ物として、チーズを使った「チーズ風味フライ」も添えられていて、これらは現代風の新しい懐石料理といった印象です。

一の重は、先付、焼八寸、強肴が盛り付けられている
「じゅんさい入りもずく酢」や「イカと鮭の麹漬」「合鴨スモーク串」など、懐石料理らしい料理が並ぶ
こちらは、「夏野菜のバターソース焼」。ズッキーニやパプリカなど、懐石料理とは縁遠そうな夏野菜が使われているが、ほんのりバター風味で野菜の味が引き立てられている

 二段目の二の重には、煮物とごはんが盛り付けられています。煮物は、夏の味覚としておなじみの鱧(ハモ)を使った「鱧ちり風煮物」。鱧と言えば湯引きがおなじみですが、こちらは夏野菜を合わせた煮物となっています。ほのかに醤油の風味が感じられる薄味に仕上げられていて、こちらもさっぱりといただけます。また、鱧は梅肉が添えられていて、湯引きのような味わいで楽しめるのも、夏らしくて嬉しいです。

 そしてご飯。米は、契約栽培農家による有機認証米、秋田県産のあきたこまちが使われて、上にはちりめん山椒が添えられています。もっちりとした食感で、お弁当のご飯とは思えないおいしさで、ちりめん山椒との相性も抜群です。

二の重には、煮物とごはんが盛り付けられている
煮物には、夏の魚としておなじみの鱧が使われている。梅肉が添えられ、湯引きのような味わいが楽しめる

 品数の多さはもちろん、その贅沢な内容、そしてあっさりとしていて奥深い味わいは、その名のとおりまさしく大人の駅弁と呼ぶに相応しいものと言えます。価格は1800円と駅弁としては高価ですが、その価値は十分にあります。この夏の旅で、ちょっとした贅沢を楽しみたい大人にお勧めの駅弁です。