旅レポ

毎日が感動でいっぱい! アウトドア天国ニュージーランドの旅(その1)

牡蠣やオーガニック食品を味わい、スカイ・タワーで最“高”のアクティビティを楽しんだオークランド編

 南半球の国ニュージーランドを訪ねる政府観光局主催のプレスツアーが、これから冬を迎えるという6月上旬に開催されたので、参加してまいりました。

 北島と南島の両方の人気観光地を1週間で一気に巡る強行軍でしたが、ず~っと感動や驚きの連続で「こんなに毎日がエキサイティングでいいの!?」と思ってしまったほど。いまでもふと目を閉じると、どこまでも続く緑の牧草地やミルキーブルーの湖、雪を抱いた山々の峰、真っ暗な夜空に輝く南十字星が思い出されます(うっとり)。

 ということで、ニュージーランドの魅力を私、ゆきぴゅーが4回にわたって、たっぷりの写真とともにお伝えしようと思います!

 まずはニュージーランドの基本的なインフォメーションを。ご存知のとおりニュージーランドは南半球にあるので日本とは季節が真逆。日本は北に行けば行くほど寒くなりますが、それも逆で南に行けば行くほど寒くなります。

 北島と南島の2つの主要な島からなるニュージーランドは、面積が日本の約3/4。北海道と四国を除いた面積と同じくらいなんですの。一方、人口は極端に違います。ニュージーランドの全人口は約450万人と、これは神奈川県の人口の約半分! 日本とは比べ物にならないほど人口密度が低いんです。

6月上旬、北島オークランドの街は晩秋といった雰囲気。一方、南島の山々はすっかり雪化粧

 そんなニュージーランドへは、ニュージーランド航空が成田~オークランドの直行便を1日1便運航しています(季節により増便あり)。所要時間は約11時間。日本との時差は3時間で、ニュージーランドの方が3時間進んでいます(サマータイムでは4時間)。

 観光のトップシーズンは12月~2月の夏といわれていますが、6~8月のウィンターシーズンだってスキーやスノーボードが楽しめたり、宿泊施設が比較的簡単に確保できたり(夏はかなり混み合う)、飛行機のチケットが安かったりとよいこと尽くめ。色とりどりの花が街を彩る10月、11月の春のシーズンも桜が楽しめたりとオススメですよ。

 通貨はニュージーランド(NZ)・ドルで、取材時期は1NZドル=約74円。ただ、ニュージーランドはクレジットカードがあれば、ほぼ現金を持ち歩かなくても大丈夫な国なんですの。現金が必要なのは街の広場で開催される週末マーケットでのお買い物くらい。私も今回の旅ではほとんど現金を使いませんでした。

南島クィーンズタウンで見かけたマーケット。このような場所でのお買い物だけは現金が必要です

オークランド博物館でまずはこの国の歴史に触れる

マオリ語でニュージーランドは「アオテアロア」と呼びます。意味は「白く長い雲のたなびく国」。まさにそんな雲!

 ツアーのスタートは北島にあるニュージーランド最大の都市オークランド。日本からの玄関口でもあるこの街は、全人口の1/3が暮らす一大都市で、この国の経済の中心ともいえます。

 このオークランドにあるオークランド博物館で、まずはこの国の歴史を学びます。ニュージーランドの歩みを学ぶときに欠かせないのが、先住民マオリの存在。英国から入植者がやってくるずっと前の9~10世紀に、ワカと呼ばれるカヌーに乗って大海原を越えてやってきたのが、ポリネシア系の先住民マオリたちでした。

 長い間武力衝突や反乱が絶えなかったマオリと英国政府の間で、ワイタンギ条約が結ばれたのが1840年。その頃日本は天保年間、江戸時代後期の出来事になります。

 ニュージーランドの公用語は英語とマオリ語なのですが、現在マオリ語を話すのは人口の20%ほど。そこでニュージーランドではマオリ語を大切にしていこうと、「マオリ語週間」というのが毎年あって、そのときはテレビのニュースや天気予報がマオリ語になるんだとか。旅行で訪ねて「Kia ora!(こんにちは)」って話しかけることができたら楽しそうですわよね。

充実した展示はじっくり見たら半日くらいかかりそうなオークランド博物館
日に数回行なわれるマオリショーは見応えあり
マオリ独特の彫刻はまさにアート! 実演も見ることができます
これら個性的な展示品に目が釘付け! 面白すぎる~!
オークランド博物館(Auckland War Memorial Museum)

料金:大人25NZドル(約1850円)、子供10NZドル(約740円)
営業時間:10時~17時(カフェは9時30分から)
所在地:Tamaki Paenga Hira, Auckland Domain, Parnell, Auckland Central, Auckland
TEL:(+64)9-309-0443
Webサイトオークランド博物館(英語)

島国ニュージーランドはシーフード天国

店内もお洒落な「DEPOT EATERY」は昼間から大盛況
ニュージーランドの新鮮なシーフードを楽しめる「DEPOT EATERY」

「DEPOT EATERY」はオークランドのシンボル、スカイ・タワーの真下にあるオシャレなレストラン&オイスター・バー。日本と同じく海に囲まれたニュージーランドは新鮮なシーフードが各地で食べられますの。オススメは牡蠣! 今回はちょうど旬の南島ブラフ産のオイスターを食べたのですが、身がギュッと引き締まっていて美味しかった! そのあとに恐怖のスカイウォークが控えていたので、ワインを飲めなかったのだけが心残りですの。

ちょうど旬のブラフオイスター(左)と甘い旨味がクセになるクラム(右)
ニュージーランドといえばラムですわね
スナッパー スライダー(17NZドル=約1260円)
黒いのはイカスミのパスタ
これ、今オークランドで流行っているというポテトスキン(10NZドル=約740円)。じゃがいもの皮ですの、皮! この大雑把な料理にあっぱれ!
DEPOT EATERY

営業時間:7時~22時
所在地:6 Federal Street, Auckland
TEL:(+64)9-363-7048
WebサイトDEPOT EATERY(英語)

スカイ・タワーで究極のアクティビティ“スカイウォーク”に挑戦!

スカイ・タワーのアクティビティを体験する

 トップのイラストでご紹介したオークランド名物のアクティビティ、スカイウォーク(145NZドル=約1万730円)。南半球一の高さ328mを誇るスカイ・タワーで、着いた初日にアドレナリンを大放出してきましたの。

 安全ハーネスを装着しているとはいえ、地上192mの空中散歩は正直生きた心地がしなかった! 同行の記者さんたちがエッジに足をかけて身体を斜めにしたりするのを見るのも怖くて、心のなかで「お願いだからやめて~!」と叫んでいたというのはここだけの話ですの。

オークランドの街中から見るスカイ・タワー

 スカイウォークと同じく192m地点にあるプラットホームからジャンプして時速85kmで急降下するスカイジャンプ(225NZドル=約1万6650円)も人気で、この両方をセットにしたコンボパス(290NZドル=約2万1460円)もあります。ちなみにスカイウォーク、スカイジャンプともに自分のカメラやスマートフォンでの撮影はできませんが、別料金でビデオやUSBパッケージがあるので「自分の勇気を写真に残したい!」って人はぜひ申し込んでみては?

 今回「ジャンプなんて絶対無理ですわ~」とスカイウォークを選んだゆきぴゅーでしたが、大きな勇気で臨めば約11秒で終わるスカイジャンプに対して、ゆっくりと1m20cm幅の空中デッキの上を、手すりなしで約30分歩くスカイウォーク。どちらもスリル満点なのは間違いないのですが……あなたならどちらを選ぶ?

ライトアップする夜もキレイ
スカイウォーク/スカイジャンプ

料金:スカイウォーク145NZドル(約1万730円)、スカイジャンプ225NZドル(約1万6650円)、いずれも大人料金
所在地:Auckland Sky Tower Corner Federal and Victoria Street, Auckland
TEL:(+64)9-368-1835
WebサイトSkyJump and SkyWalk at the Auckland Sky Tower

人気のオーガニックカフェ「The Unbakery」でヘルシービューティーをめざす

ポンソンビーの街並み
オーガニック先進国のニュージーランド。「The Unbakery」のオーナーさんはそのなかでも有名な先駆者のお1人なんだとか

 オークランドきってのお洒落エリア、ポンソンビー地区。雰囲気のいいカフェやショップが立ち並んでいて東京なら代官山っぽい感じ? 週末は大勢の「オークランダー」たちが訪れて賑わうみたいですよ。

 そんなポンソンビーにある人気のオーガニックカフェ「The Unbakery」に行きました。高い天井とレンガ造りの店内は居心地がよくて、来ている人たちもみんなオシャレ! こちらではいま人気のオーガニック・ローフードが食べられます。いかにも「RAW」で「健康的」な飲み物も充実していて、なかには一瞬手が止まっちゃうようなすごい緑色のスムージーがありました。

お花畑みたいなサラダプレートに感激!
ロー・タコス・プレート。なんでも「RAW」ですの
南島ネルソンで作られている味噌
見ていて楽しいオーガニック食材も豊富
The Unbakery

営業時間:7時~16時
所在地:Cnr Summer Street & Ponsonby Road
TEL:(+64)9-555-3278
WebサイトThe Unbakery Cafe(英語)

ニュージーランドに行ったらやっぱりフィッシュ&チップスを食べなくっちゃ

スーパーの鮮魚コーナー。このような白身の魚がフィッシュ&チップスのフィッシュになります
レストランで注文するのもいいけれど、こういう地元の魚屋さん(?)でテイクアウトするのも旅の醍醐味

 ローフードですっかりヘルシーな気分になったところで、お次は真逆の食べ物をご紹介します。今回の旅で私が一番食べたかったもの、それがコレ。フィッシュ&チップスですの!

 もちろんパブやレストランでも食べられますが、地元の人の列に混じって並んで、わら半紙に包まれた揚げたてのフィッシュ&チップスをアウトドアで食べるのがニュージーランドっぽい食べ方! この日の魚は、「HAPUKU」(クエ)や「GURNARD」(ホウボウ)でした。お値段は魚とポテトで10NZドル(約740円)くらい。もちろんポテトは山盛りです。

包み紙を持っていざビーチへ!
L&Pという飲み物はKiWi(ニュージーランド人)にこよなく愛されている炭酸飲料
揚げたてサクサク! 手が止まりませんのっ!
フィッシュ&チップスを食べたのはオークランド中心部から7kmほど郊外のミッションベイ

「シティ・オブ・セイルズ」ならではの楽しみ方

たくさんの船が停泊するハーバー

 海に囲まれたオークランドは「シティ・オブ・セイルズ」(帆の街)の別名があるくらいセイリングのボートやヨットが多い街。湾内にはたくさんの船が停泊していて、ボートを持っている人の割合が世界トップレベルだということもうなずけます。

 国際ヨットレース「アメリカスカップ」の2000年大会はここオークランドで開催されました。そんなオークランドに来たらぜひやってみたいのがハーバークルーズ! 今回は夜景を見ながらのディナークルーズを楽しんできましたの。

 オークランド以北のノースランドへつながる全長1020mのハーバーブリッジの下を通過しながら潮風に吹かれる爽快感は帆の街ならではのアクティビティです。

日が落ちた頃のハーバー。18時出航です
まずは立食スタイルで3種類ほどの前菜を食べながら、片手にワインのナイトクルーズを楽しみます
しばらくすると沖に停泊してメインのお食事タイム。こちらはラムひき肉のシェパードパイ
デザートはチョコレートブラウニーをチョイス
ワイン飲み過ぎ注意報発令中
EXPLORE GROUP ハーバーディナークルーズ

料金:130NZドル(約9620円)~
TEL:(+64)9-359-5987
WebサイトEXPLORE GROUP

人種のるつぼオークランドは各国料理を楽しめる街

ブリトマート駅近くにある「Cafe HANOI」

 人口の比率でいうと70%がヨーロッパ系、14%のマオリ系、9%のアジア系、残りの7%がポリネシア系という多民族国家のニュージーランド。オークランドはほかの都市に比べて特にアジア系の人をよく見かけました。そんなわけでこの街には、日本食レストランはもちろん、韓国料理、インド料理、タイ料理などなど、各国のおいしいレストランがたくさんあります。

「Cafe HANOI」はその名のとおりベトナム料理のお店で、倉庫を改装した風の建物は「え!? ここが入口!?」という外観が印象的でした。店内もアジア~ンな雰囲気で活気にあふれていましたわよ。

店内にはランタンというか、提灯がぶら下がっています
キッチュな椅子がかわいい♪
このエビのカレーが絶品
ベトナム料理といったらフォー
ここでもラム!ラム!ラム!
Cafe HANOI

営業時間:12時~深夜
所在地:Excelsior Building Galway Street & Commerce Street, Britomart, Auckland
TEL:(+64)9-302-3478
WebサイトCafe HANOI(英語)

オールブラックスの選手の定宿「Heritage Auckland」

メインストリートであるクィーンストリートや港などへも徒歩圏内の便利な立地

 最後はオークランドのホテルをご紹介します。今回泊まったのはスカイ・タワーから歩いて2~3分という便利な場所にある「Heritage Auckland」。ここは約100年前にデパートとして建てられた歴史的な建物を改装して作られた、格式あるホテルなんですの。あとから建てられた近代的なタワー棟(Tower Wing)もありますが、私が泊まったのはデパートだったほう(Hotel Wing)。

 エレベータを降りたところの踊り場が異様に広かったり、部屋の天井が高かったりと、趣ある造りで楽しめました。実はこのホテル、ラグビーのニュージーランド代表オールブラックスの選手達の定宿なんだそう。そして、そして! 偶然にもちょうど選手の皆さんが同じ日に泊まっていて、館内はジャージ姿の大きな男の人でいっぱいでした。だけどラグビーをまったく知らないので誰を見たとか分からないのが残念……。

ドアを開けるといきなりキッチンが!
ノートPCを置けるデスクもちゃんとあります
広~いお部屋(というか広すぎて若干落ち着かない)
「MANUKA SPA」というホテルオリジナルのアメニティが素敵!
朝食はビュッフェスタイル
和食のミニコーナー。昭和な炊飯器がツボでした
吹き抜けのこんな開放的な空間なんですの。デパートの面影がありますわね
Heritage Auckland

所在地:35 Hobson Street Auckland(Hotel Wing)、22-24 Nelson Street Auckland(Tower Wing)
TEL:(+64)9-379-8553
WebサイトHeritage Auckland(英語)

 ニュージーランドツアーの第1弾オークランド編いかがでしたでしょうか。次回は私が実際行って涙した“あの映画”のロケ地をご紹介しますわよ♪ お楽しみに~。

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。