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阪神タイガースファンの熱い思いに包まれた「タイガースジェット」一般公開イベント

神戸空港で開催。トラッキーとの撮影会なども

2016年5月21日 開催

神戸空港のスカイマーク格納庫内に展示されたタイガースジェット

スカイマークは5月21日、「阪神タイガース」のロゴとマークを配した特別デザイン機「タイガースジェット」の一般公開を神戸空港内のスカイマーク格納庫にて開催した。

 神戸空港をもっと多くの人に知ってもらうべく、神戸空港に拠点が近い阪神タイガースとコラボレーションしたタイガースジェット。4月27日に運航が開始されたが、多くの阪神ファンや航空ファンに向けて一般公開されたのは今回が初めて。イベントは先着200人の入れ替え制で4回に分けて行なわれた。

スカイマーク仕様のユニフォームを着用して登場したスカイマーク株式会社 代表取締役会長 佐山展生氏

 イベントの冒頭、スカイマーク 代表取締役会長 佐山展生氏が来場者を迎えて挨拶し、催しの内容について説明。実は今回の一般公開、告知の時点ではタイガースジェットの機内見学はできないと発表されていたものの、佐山会長が「(座席には)座れないのですが、(機内に)入れるようになりました」とアナウンスすると会場から大拍手が起きた。

「昨日は、9回に藤川が出てきていたら勝っていたのにな、と思いながら見ていたのですが」と軽妙な阪神トークを交えつつ、「私、各地で神戸空港の大宣伝をしています。どこ行っても『伊丹より便利や』ということを言っていますので、ぜひ、スカイマークを応援してください」と神戸空港の存在を強く推してオープニングを締めくくった。

機内・機外を間近に見られた「タイガースジェット」の見学会

制服を着たスタッフが特製うちわを持ってお出迎え

 今回、機内見学もできることになり、イベント序盤はタラップ車の前に入場者が詰めかけ長蛇の列ができた。入口や機内ではタイガースジェット仕様のユニフォームを着たスカイマーク社員が、最前列のシートには阪神タイガースのマスコット「トラッキー」のぬいぐるみがお出迎え。タイガースカラーとロゴを配した座席のヘッドレストカバーが並んで阪神仕様となった機内をファンが見学した。

オープニング直後の入口付近。その後、機内見学のための長い列ができた
タラップ車の階段を上って機内に入る来場客
さらにはトラッキーのぬいぐるみもお出迎え
座席のヘッドレストカバーが黄色と黒のタイガースカラーに

 機外もタイガースのロゴとマークがデザインされているということで、撮影する来場者が多数。特にタイガースジェット側面の大きなタイガースマークとロゴの箇所で記念撮影をしている来場者が多かった。また、今回の一般公開は、普段ならなかなか近づけない距離までジェット機に接近できるチャンスということで、間近でカメラを構えた方も。記者も思わずあれこれ撮影してしまった。

機外も写真を撮影したくなるポイントがたくさん
今回、人気の記念撮影ポイントだった機体左側面のロゴとマーク部分
会場には機体に貼ってあるステッカーの縮小版もさりげなく展示

「トラッキー」との撮影会も開催

トラッキーにカメラを向けたところ、取ってくれたタイガースジェットのポーズ

 一般公開イベントで、タイガースジェットの見学に続いて阪神ファンの心をとらえたのが、「トラッキー」との撮影会だ。トラッキーとはご存じ、阪神タイガースのマスコット。タイガースジェットの前に立つトラッキーと記念撮影できるのは、阪神ファンとしてはうれしいひとときだろう。

 記者も列に並んでトラッキーを撮影させていただいたが、カメラを向けるとトラッキーが腕を広げ、タイガースジェットのポーズを取ってくれた。また、11時からスタートしたイベント2回目では、佐山会長がトラッキーと2人で猛虎のポーズを取るというファンサービスも。

 残念ながらトラッキーは試合の応援に行かないとならないため、4回のイベントのうち前半2回のみの出演だったが、ユーモアたっぷりのしぐさで会場を大いに沸かせてくれた。

トラッキーと一緒に撮影できるということで、こちらも機内同様に列ができていた
トラッキーと一緒にポーズを取る佐山会長

 イベントでは、会場となった格納庫内に販売ブースも設置。スカイマークは今回のタイガースジェットの就航にあたって、阪神タイガースとコラボレーションしたスポーツタオルを機内で販売しているが、イベントでも今回は特別に1枚1500円で販売。ブースには、タイガースジェットのアイテムではないものの、モデルプレーンやマグネットなどのスカイマークグッズも置いてあった。

 また、風月堂も出店し、阪神タイガースのミニゴーフルを販売。ゴーフルは、タイガースマークバージョンと、トラッキーバージョン、金本監督バージョンの3種類が置かれていた。ほかにも、販売ブースでは新千歳、茨城、長崎、鹿児島、沖縄といった神戸空港からの就航地の物産展も併せて開催。各地の名産品と土地ごとの魅力をアピールした。

販売ブースおよび物産展の様子
スカイマークのブースでは、阪神とのコラボによるスポーツタオルが人気だった
モデルプレーンやマグネット、ボールペンといったグッズも販売
茨城県のブースには「いばらきスカイガイド」の鬼澤玲子さんも訪れ、地元の物産を紹介
風月堂のブースでは、タイガースマークとトラッキー、金本監督のミニゴーフルを販売
阪神関連のミニゴーフルの中で一番人気というタイガースマークの製品

整備士によるトークイベント「教えて!整備士さん」

 会場では現役の整備士によるタイガースジェットの説明を行なうイベント「教えて!整備士さん」も開催。実際に整備を行なっているスカイマークの神戸空港支店 整備課 菊池利光氏がタイガースジェットと、そのベースとなっているボーイング 737-800型機についての話をした。

 機体の全長・全幅や、「スカイ・インテリア」では機内を楕円形の断面の空間にすることで乗客の圧迫感を軽減していること、照明にLEDを採用することでシチュエーションによって光の色をコントロールできること、などB737-800について説明。イベント2回目ではトラッキーも交え、タイガースジェットの機体固有の番号がどこに記載されているのか、展示機体の登録記号「JA73NL」の「JA」が日本を表すことなど、機体番号についても解説。分かりやすい説明に大人だけでなく子供も夢中で耳をかたむけていた。

 また、スカイマーク機のウィングレットにはハート・スペードといったトランプのマークやひまわりなどが描かれているが、菊池さんはタイガースジェットについて「個人的にタイガースのマークを入れたほしかったですね」とさりげなく猛虎愛を明かす場面もあった。

「教えて!整備士さん」でタイガースジェットについて紹介する菊池利光氏
2回目のイベントでは、トラッキーが乱入
今回のタイガースジェットに描かれたウィングレットはハートのマーク

 会場となった格納庫は、ファンにはおなじみの「六甲おろし」やトラッキーのテーマソング「Let's go! トラッキー」が流れ、阪神タイガース一色に染まっていた。また、来場客の中にはタイガースグッズを身に着けた方や、なかにはユニホームを着用して訪れた方もおり、ファンのタイガースジェットへの期待の高さをうかがい知ることができた。

 佐山会長に今回のイベントについて話をうかがったところ、「安全性と定時性はとにかく大事」とした上で、「イベントを重ねることで社員のノウハウがついてくる。ほかの会社が真似できないことをしていきたい」とコメント。タイガースジェットにとどまらない、これからのスカイマークの展開を期待させる発言をした。

(丸子かおり)