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国交省、空港保安検査のボディスキャナを2016年度から主要空港へ順次導入

2016年3月29日 発表

 国土交通省 航空局は3月29日、空港の保安検査における接触検査に代わるボディスキャナを、2016年度以降全国の主要空港へ導入することを発表した。2015年10月~12月に羽田空港、成田空港、関西国際空港で実施した運用評価試験の結果を踏まえての決定。同結果も公表した。

 運用評価試験では、3空港合計で1万7765名がボディスキャナによる検査を受けた。検査に要した平均時間は約80秒で、全身の接触検査の平均検査時間の約90秒から約10秒の短縮が見られた。

 併せて実施したアンケートは、3空港合計で2509名が回答。ボディスキャナ検査全般について「満足」または「おおむね満足」と答えた割合が70%、今後について「積極的に導入」または「どちらかといえば導入」と答えた割合が73%となり、おおむね好意的に受け止められたと判断。

 一方で、ボディスキャナ検査に対して不満を感じている人や、全身の接触検査の方がよいと感じる人も一定数いることから、引き続き周知や検査時に慎重・丁寧な対応を行なっていくとしている。

 また、説明に時間を要したことを踏まえ、上着などを脱いでポケットの中のものを取り出す保安検査を受ける前の準備や、ボディースキャナ検査機によって異なる保安検査を受ける時の姿勢の周知方法を工夫して、検査の効率化、時間短縮を図る。

運用評価試験に用いられたボディスキャナ

(編集部:多和田新也)