ニュース

JAL、2月恒例のチャリティバザー「ひこうきにのったサンタクロース」を成田市内で2月14日実施

ファーストクラスで使われた食器なども販売

2016年2月14日 実施

成田市で開催された「ひこうきにのったサンタクロース」

 JAL(日本航空)の社員有志が企画したチャリティーバザー「ひこうきにのったサンタクロース」(ひこのり)が2月14日に成田市で実施された。中断を挟んで22回を数え、地元の恒例イベントとなっているこの“ひこのり”。今年2016年はJALの旧デザインの毛布といった“レアもの”も出品され、盛況を見せた。

 ひこのりは、もともと同社のCA(客室乗務員)が自宅で始めたガレージセールがきっかけとなった。CAを中心としたメンバーが次第に集まり、毎年クリスマスシーズンの定番イベントに成長していった。

 同社の破綻で一端中断したが、2014年に復活。準備期間の関係上、その年の2月の開催となったことから、復活後はこの時期のイベント開催となったそうだ。出品されるのは客室乗務員が持ち寄った服やバッグ、靴などが中心で、数百円から高くても1~2万円程度。

午前、午後の2部制で、午前の部では9時のオープン数時間前から並んでいた人もいたそうだ
JALグループ社員から集められたさまざまなアイテムが出品されていた
有名ブランドの商品もあるバッグや靴のコーナーは特に人気だった
ブランドもののアイテムやコート類

 チャリティーバザーという性格上、ブランドものの品物も安く手に入るということもあって、近隣の地元住民を中心に多くの人が集まる一大イベントとなっているようだ。CAなどのJALグループ社員から集まった品物は、2トントラック1台分、18箱の段ボールにもなった。

 今年初めて販売されたというのが、以前使われていた旧ロゴが入った機内グッズの毛布、食器など。ブランド管理の関係上、普通は販売されないものだが、今回はそれが正式に出品されたそうで、午前の部のオープン後すぐに、ほとんどが売り切れてしまったという。

午後にはすでに完売していた旧ロゴの入った機内グッズの食器
ディスプレイ用に午後まで残っていて、すぐに売れてしまったジャージの上下

 売上は成田市の福祉施設や養護施設への寄付を行なっており、昨年2015年は来場者約600名で売上金は約160万円だったが、今年は約550人が来場し、売上は203万円になったそうだ。

 JALでは、東日本大震災で被災して宮城県石巻市の仮設住宅で暮らす人々が手作りした折り鶴「希望の鶴」を購入して空港や機内にディスプレイしたり、2015年8月にはCAが発案して、世界各地で希望の鶴の写真を撮る「JALの翼で世界各地を旅する希望の鶴」プロジェクトも実施。こうした取り組みを伝えるコーナーもひこのりの一角に設けられていた。

希望の鶴
世界各地を旅した希望の鶴

 また、今回はJALグランドサービス東京も参加し、子供が乗れるトーイングカート飛行機の模型を持ち込み、バザーの間に子供たちが楽しんで待てるように「プッシュバック教室」も開催していた。CAから始まったバザーで、品物はほとんどCAが提供しているそうだが、グランドサービスのように、ボランティアでサポートするメンバーも増えているそうだ。

本職のグランドサービスのスタッフが作った模型のトーイングカー。動力はないので、スタッフが引っ張ってあげる
ちなみにこちらが本物のトーイングカー
トーイングカーのハンドルやクラクション、飛行機のナビゲーションライトと、本職だけあって芸が細かい

(小山安博)