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国交省、羽田~秋葉原間の舟運実現を目指す社会実験を実施

85年前に竣工された万世橋たもとの船着き場を活用

実施期間:2015年9月19日~26日

 国土交通省は8月25日、羽田空港から東京都心部への舟運の実現可能性を検証するため、羽田空港船着場~秋葉原(万世橋)間の運航を試験的に行なうことを発表した。羽田空港から東京都心部を結ぶ最短ルートを用いた定期的な航路設定は、今回が初の試みになるという。実施期間は2015年9月19日~26日。運航会社であるジールのWebサイト上で、乗船の予約を受け付ける。

 今回の試験運航は、採算性や利用者動向を確認するほか、利用者へのアンケートを通じ改善点を洗い出すといった、本格的な運航に向けた検証を行なうことを目的としている。

 試験運航のコースは、以下の3つ。
品川・天王洲(10時30分発)~羽田空港船着き場(11時20分着)
羽田空港船着き場(11時30分発)~秋葉原・万世橋(14時着:品川経由)
秋葉原・万世橋(15時発)~羽田空港船着き場(17時30分着:品川経由)

 料金はコースや大人・こどもによって異なり、9月16日までは割引価格が適用される。大人1人あたりの割引価格は、品川~羽田間は1620円(当日購入は2000円)、秋葉原~品川間は2380円(同3000円)、秋葉原~羽田間は2900円(同3500円)。なお、当日販売は予約のキャンセルや空きが発生した場合のみ行なう。運航会社の「ジール」によると、秋葉原~羽田間の便はほぼ満席になっているとのこと。

 本運航の見どころは、1930年(昭和5年)に竣工された万世橋たもとの船着き場を活用していることや、神田川、隅田川、京浜運河に架かった30以上の橋梁群が見どころ。秋葉原で下船した場合は、有料で秋葉原の街や名所を案内するツアーも別途用意されている。

(藤縄優佑)