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NEXCO東日本、東関東道 鉾田IC(仮称)~茨城空港北IC間の開通時期を2017年度に延期

6月度定例会見より

2015年8月5日実施

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は8月5日、6月度の定例記者会見を開催。冒頭にNEXCO東日本 代表取締役社長 廣瀨博氏より、費用計上時期の誤りによる追徴課税についてと、東関東道 仮称 鉾田IC(インターチェンジ)~茨城空港北IC間の開通時期の延期、「Pasar守谷(下り)」の開業後の状況について以下のように述べた。

東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 廣瀨博氏

 「全部で3点ご報告がございます。1点目は、7月29日に発表した東京国税局による税務調査の結果についてご報告申し上げます。今回の税務調査結果においては、費用計上時期の誤りなどの指摘によりまして、法人所得で約25億円が費用と認められず、また消費税で約2億円が仕入れ控除過大とされ、その結果重加算税の約1万円を含む約14億が追徴課税されたことは、誠に遺憾でございます。申し訳ございません。当社といたしましては、これまでも税務コンプライアンスの維持向上に努めて参りましたが、今回このような指摘を受けましたことを重く受け止めておりまして、同様の課税問題を繰り返さないよう、より一層適正な税務処理の実現に向け再発防止策に取り組んでいく所存でございます。

 2点目は、東関東道、仮称 鉾田IC~茨城空港北IC間の開通目標の見直しについてです。該当区間はすでに97%の用地を取得済みですが、残る用地について取得の見通しが立たないものも顕在化してきましたので、土地収用法に基づく手続きを含め、先般事業認定が告示されました。引き続き任意交渉による土地の取得に努力してまいりますが、都市収用法に基づく手続きも進めて参りたいと思います。開通目標は2015年度としておりましたが、今回の事業認定告示を受けまして、土地収用法に基づく手続きに要する時間や期間を考慮すると、2017年度へと見直します。今後も1日も早い開通に向け、最大限の努力をしてまいります。

 3点目は、7月1日に『Pasar守谷(下り)』がオープンしました。マスメディアで多く取り上げて頂いたのもあり、本施設は開業後、平日で1日約1万5000人、休日では2万4000人近いお客様にご来場頂いております。今後も多くの皆様に本施設をはじめ高速道路を安全・安心・快適・便利にご利用頂ければと思います。『Pasar守谷(下り)』は、上りの施設と同様に地域の皆様にご利用頂けるようにウェルカムゲートを設けております。皆様のご利用をお待ちしております」

 続いて、営業概要について、取締役兼常務執行役員 管理事業本部長 山内泰次氏と取締役兼常務執行役員 事業開発本部長 萩原隆一氏より以下のように解説があった。

東日本高速道路株式会社 取締役兼常務執行役員 管理事業本部長 山内泰次氏

 6月の通行台数、料金収入の速報値は、通行台数が1日平均約273万台(対前年比1.8%増)で、料金収入が631億6000万円(同6%増)となった。通行台数の要因として、NEXCO東日本 取締役兼常務執行役員 管理事業本部長 山内泰次氏は「6月7日に供用を開始した圏央道 神崎IC~大栄JCTや常磐道の全線開通などの影響により増加しています。料金収入の増加要因は交通量の増加のほかに、2014年6月は一部割引を拡充していたため、この影響と考えます」と解説した。

東日本高速道路株式会社 取締役兼常務執行役員 事業開発本部長 萩原隆一氏

 SA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)の売上高は約101億5000万円(対前年比4.9%減)。分野別では飲食・商品販売が約72億6000万円となって対前年比3.2%の減少、ガソリンスタンド部門は約28億9000万円で同8.8%の減少となっている。この要因としてNEXCO東日本 取締役兼常務執行役員 事業開発本部長 萩原隆一氏は「飲食販売部門に関しては、前年に比べて休日が1日少なく、平日と休日とも売り上げが伸び悩んだのが売上減少の原因だと考えます。ガソリンスタンド部門に関しては、給油数量そのものは3油種合計で6.8%の増加となりましたが、各油種ともリッター単価が22円前後低下したことが売上高の減少要因です」と述べた。

 続いて、お盆期間の快適ドライブ予報について山内氏より次のように説明が行なわれた「お盆を中心とした渋滞予測について説明します。今回の予測対象期間は8月6日~16日です。このうち渋滞のピークは下りでは13日、上りでは14日~16日で10km以上の渋滞回数は、2014年と比較して127回から132回にと5回に増えるものと予測します。最大の渋滞は下りが13日の関越道 花園IC付近を先頭として約45kmの渋滞、上りは14日の東北道、15日~16日の関越道で約45kmの渋滞が発生すると予測しています。この時期はどの日も混雑しますので、お出かけの際には、NEXCO東日本のWebページやハイウエイテレホン、ラジオなど、リアルタイムの情報をご確認頂いて、できるだけ渋滞を避けてご利用頂きたいと思っています。『お盆渋滞予報ガイド』は『ドラぷら』のWebページからダウンロードできるようになっています。混雑時期は高速道路の利用に不慣れな方や普段よりも長距離を運転される方も多いので、思わぬ故障や事故が多くなっております。ドライバーの皆様は普段にも増して安全運転を心がけて頂いて、疲れを感じる前に休憩をしっかり取って頂きたいと思います」

(編集部:柴田 進)