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外環 高谷JCT~蘇我IC/市原IC周辺をつなぐ新たな高規格道路を検討。千葉県湾岸部の渋滞対策促進

2020年5月26日 実施

千葉県の湾岸地域に新たな高規格道路。今後、具体的に検討を進められる

 国土交通省、千葉県、千葉市、NEXCO東日本(東日本高速道路)は5月26日、第2回目となる「千葉県湾岸地区道路検討会幹事会」を開催し、その結果概要を公開した。

 千葉県湾岸地域においては、広範囲にわたって渋滞損失が大きく、千葉県の平均旅行速度(32.9km/h)より約2~5割の速度低下が見られること、船橋市~千葉市間の国道357号と高速道路(東関東自動車道、京葉道路)の総交通量が、実際の交通容量を超過していること、船橋市~千葉市間の一般道路(国道357号、国道14号、国道16号)を通行する大型車の約4~8割が超過交通であることなどが課題となっている。

 一方で、商業施設や物流施設が多く、全国的にも高いシェアを持つ産業が集積する地域であることや、東京ディズニーランドや幕張新都心などを持つ観光拠点も持つ。また、千葉港の機能強化や周辺開発計画により交通需要の増加も見込まれるなど、さまざまな点で高いポテンシャルを持つ本地域の活性化のため、国道357号沿線の市川市、船橋市、習志野市、市原市、浦安市と上記4者による「千葉県湾岸地区道路検討会幹事会」において、同エリアにおける高規格道路の計画検討が進められている。

 5月26日に行なわれた検討会では、幹事会での意見交換を踏まえ、「国道357号の渋滞対策を促進する」「規格の高い道路として多車線の自動車専用道路の計画の具体化が必要である」ことを確認。高規格道路については早期に整備効果を発揮できるよう、外環(東京外かく環状道路)高谷JCT(ジャンクション)周辺から、蘇我IC(インターチェンジ)ならびに市原IC周辺までの湾岸部において検討を進めることとされ、船橋市・三番瀬の再生計画との整合性や地域とのコミュニケーションを行ないながら計画を進めるなどの基本方針案を策定。

 今後、速やかに計画段階評価の手続きに着手し、沿線地域への説明、意見の聴取などを行なうとともに、ルートや構造の複数案の比較・評価を実施していく。

千葉県湾岸地区道路検討会幹事会で確認した事項の概要