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近鉄、大和西大寺駅の「近未来ステーション」に。奈良市とともに駅内外をリニューアル。

南北自由通路を4月19日から暫定供用開始

2020年3月23日 発表

4月19日に一部供用を開始する近鉄 大和西大寺駅の南北自由通路(画像:奈良市)

 近鉄(近畿日本鉄道)と奈良市は3月23日、大和西大寺駅のリニューアルについて発表し、4月19日に南北自由通路が一部供用開始、自由通路に接続する中央改札口の供用開始、新たな増床エリアの開放を行なうほか、将来的には「近未来ステーション」として駅案内ロボットなどを導入することを発表した。

 奈良市と近鉄が2017年11月から整備を進めてきた南北自由通路については、24時間バリアフリーで駅の南北間の往来を可能とする通路で、2020年夏ごろの一部供用開始、2021年3月末の工事完成を目指して進めていたが、当初予定を前倒しし、2020年4月19日5時に一部の供用を開始する。

 自由通路は延長75.5mで南北それぞれに階段2か所、エレベータ/エスカレータを各1基(エスカレータは上りのみ)を設置する計画。4月19日の一部供用開始時点では、北側の階段1か所とエスカレータは整備中のため通行できない。

 近鉄では、この一部供用開始に合わせ、南北自由通路に接続する中央改札口と増床エリアの供用を開始。従来の南改札口も利用できる。

南北自由通路に接続する中央改札口も4月19日に供用開始(画像:近鉄)
4月19日からの駅構内図(画像:近鉄)

 また、AIやITなどの先端技術を活用した駅運営の新しい形「近未来ステーション構想」を掲げ、AIを活用した駅案内ロボットを中央改札口カウンターとコンコースに設置するほか、中央改札内に55インチ×9台の大型マルチディスプレイを用いた案内表示を設置。また、白杖利用者や車いす利用者を改札口のカメラが自動認識して駅係員と連携する「改札口見守りシステム」の導入を6月下旬に予定している。

 今後、奈良市では南北自由通路が完成する2021年3月末に向けて、南側駅前広場の整備も推進。近鉄も「輪の伝統と現代技術の融合」をイメージコンセプトにした駅内外のデザインリニューアルや、トイレの改修などを進めていく。

55インチ×9台の大型マルチディスプレイでの案内(画像:近鉄)
「改札口見守りシステム」の運用イメージ(画像:近鉄)
2021年3月を予定する南口駅前広場のイメージ(画像:奈良市)
2021年度の完成を目指す大和西大寺駅の駅内外装リニューアルのイメージ(画像:近鉄)