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首都高 日本橋地下化に伴う大型車対応は八重洲線経由の地下ルートを整備へ。検討会が中間とりまとめ

2020年3月10日 発表

国土交通省は首都高 日本橋区間地下化に伴う大型車対応について、八重洲線と都心環状線を結ぶ別線を地下に整備することで具体的な検討を進めることを決めた

 国土交通省は3月10日、首都高の日本橋区間を地下化することに伴って検討が行なわれていた「首都高都心環状線の交通機能確保に関する検討会」の中間とりまとめを発表した。

 日本橋周辺の都市再生計画の一環として、都市景観や沿道環境の改善などの観点から、首都高の日本橋エリアを地下化する計画が進められている。

 そのなかで、江戸橋JCT(ジャンクション)の神田橋JCT方面~都心環状線を結ぶランプが撤去される計画であることに加え、銀座エリアを通るKK線(D8、東京高速道路)において大型車の通行を可能とするためには道路構造令を満たした構造強化などが必要となることから、大型車の都心環状機能を確保するための検討が行なわれてきた。

 検討会では、大型車が八重洲線~KK線を通行できるようにするKK線の構造強化案と、別線を地下に整備して八重洲線経由で都心環状機能を確保する案の2案を比較検討。

 別線は外堀通りやKK線の地下空間を利用して、八重洲線と都心環状線を最短ルートで接続するもの。八重洲線側の開削部には出入口設けるとしている。

 この検討の結果、現在交通量の少ない八重洲線を最大限活用でき、大規模更新を行なう都心環状線の築地川区間との連携が図れることや、将来的に高速晴海線と接続すると江戸橋JCT/箱崎JCTを避けて湾岸線と都心とを結べる点などが評価され、「別線の地下整備案」の具体化に向けて関係機関と調整を進めることとなった。

 なお、別線への交通転換で自動車専用道路としての役割の低下が想定されるKK線の今後のあり方については、東京都が設置しているKK線の既存施設のあり方検討会で別途検討が進められる。

首都高の日本橋区間地下化について
大型車の都心環状機能確保のための別線(地下)整備案
別線(地下)の詳細
比較検討された2案
KK線の構造強化案
別線(地下)整備時の首都高ネットワークやKK線について