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JR東日本、山手線/京浜東北線の新駅「高輪ゲートウェイ駅」公開。2020年春開業に向け“9割方”完成

折り紙風の大屋根に、木の温もりが感じられる内装、1000m2の吹き抜け

2019年11月16日 公開

JR東日本が2020年春開業を目指す「高輪ゲートウェイ駅」を公開した

 JR東日本(東日本旅客鉄道)は11月16日、高輪ゲートウェイ駅の外観および内部を報道公開した。高輪ゲートウェイ駅は、JR山手線および京浜東北線の田町~品川駅間に設けられる新駅として、2014年から計画が進められてきた。2017年2月から本格的な工事に着手し、そこから3年ほどかけて完成を迎えることになる。まずは2020年春ごろに駅舎を開業し、2024年に周辺施設を含めた本開業を予定している。

 外観は、折り紙をモチーフにしたという大屋根が目を引く。110×35m、面積にして約4000m 2 の白い膜屋根で、半透明に見える素材ながら高い遮熱性を持つという。積雪除去用の散水機能を利用して屋根に打ち水をすることで、夏場の屋内の温度上昇抑制を図ることもできる。

高輪ゲートウェイ駅
高輪ゲートウェイ駅から田町駅方面を望む。遠くに東京タワーが見える
品川駅方面を望む。品川駅からはさほど離れていないように感じる
駅の裏側は東京湾。高輪ゲートウェイ駅から直接見るのは難しいが、レインボーブリッジがビルの隙間から顔を覗かせる
駅の正面側から
駅舎としては9割方完成したが、外構工事はこれから本格化するような雰囲気

 内部はホームのある1階から屋根を見上げられる、1000m 2 の大胆な吹き抜け構造が特徴。鉄骨の梁に木材をはめ込み、床には木目調のタイルをあしらうことで、木の温もりを感じさせる和の空間に仕上げた。改札内の2階コンコースにはイベントスペースも設け、街の魅力を発信していくとしている。

 高輪ゲートウェイ駅の建設プロジェクトに携わった担当者は、「(駅舎については)9割方が完成した。(駅の最大の特徴である)4000m 2 の大屋根を見てほしい」「新しい日本の玄関口として、世界中からいろいろな方にお越しいただきたいが、何よりも地域の方々にとって誇れる駅にしたい」などと語った。

高輪ゲートウェイ駅の報道公開後、コメントした東日本旅客鉄道株式会社 事業創造本部の天内義也氏(左)と同東京工事事務所の牧野俊司氏(右)
駅舎内部。田町駅方向(北側から)の視点
品川駅方向(南側から)の視点
改札階となる2階コンコース。この左側がイベントスペースとなる
床には木目調のタイルが敷き詰められている
大屋根は東京駅八重洲口グランルーフなどで用いられている素材と同じだという
構造材ではなく、意匠として木材を鉄骨にはめ込んでいる
山手線ホームと2階をつなぐ階段、エスカレータ
山手線のホーム。11月16日に実施された山手線、京浜東北線の切り替え工事後は、ここを列車が通過することになる
駅名は「高輪ゲートウェイ」で確定となるようだ
電光掲示板
京浜東北線ホームと2階をつなぐ階段、エスカレータ
京浜東北線のホームと駅名標(写真左)