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相鉄・JR直通線、「12000系」試乗会。相鉄西谷駅～JR新宿駅までをレポート
11月30日運行開始
2019年11月8日 07:00
- 2019年11月7日 報道公開
- 2019年11月30日 運行開始
相鉄（相模鉄道）とJR東日本（東日本旅客鉄道）は11月7日、「相鉄・JR直通線 メディア向け試乗会」を実施した。
相鉄・JR直通線は2005年に制定された「都市鉄道等利便増進法」に基づいて進められた事業で、相鉄本線 西谷駅からJR東日本 東海道貨物線 横浜羽沢駅付近の約2.7kmを新たに建設し、相鉄とJR線が相互直通運転を行なうもの。
同路線関連では3月にレール締結式を行なったほか、9月には試運転を公開（関連記事「相鉄『12000系』が新宿駅に初乗り入れ。11月30日開業の相鉄・JR相互直通線に向けた試運転」）。そして11月30日の運行開始を控えての試乗会となった。なお、試乗会は関係者や公募による一般参加など14日までの予定で行なわれる。
今回のメディア向け試乗会は相鉄西谷駅からJR新宿駅までの区間で実施され、車両は同路線用に開発された12000系を使用。12000系は現在5編成が用意されており、来年度にさらに1編成を増備し6編成（すべて10両編成）となる予定（関連記事「相模鉄道、相鉄線・JR直通線の新型車両『12000系』を公開。試乗レポート」）。一方、JR東日本側ではE233系を7編成増備しての開業となる。なお、相鉄とJRの乗務員が交代する駅については羽沢横浜国大駅となった。
相鉄・JR直通線 試運転列車のダイヤ
西谷駅（11時14分）発～羽沢横浜国大駅（11時16分）着/（11時23分）発～新鶴見駅（12時42分）着/（12時46分）発～大崎駅（12時01分）着/（12時03分）発～新宿駅（12時13分）着
開業後の西谷～新宿間の所要時間はおおむね45分前後となっているが、今回のダイヤでは各駅や新鶴見での運転停車などにより、通常より15分ほど長い1時間ほどをかけて走行している。
乗り換えいらずで新宿直通は最高に便利
西谷駅を出発した列車はすぐにシールドマシンによって掘削された西谷トンネルに。直通線のキモとなる1.5kmほどの円形トンネルを抜けると、地下に設けられた新駅、羽沢横浜国大駅に到着。この間わずか2分足らず。
現在工事が進行している相鉄・東急直通線への分岐を通過すると、JR貨物の横浜羽沢駅が右手に見えてくる。地上区間はごくわずかで、今度は長いトンネル区間。再び明るくなるのは京浜急行の生麦駅付近。
JR鶴見駅を過ぎ鶴見川を渡るとJR新川崎駅。といってもこちら側に駅はなく、JR貨物の新鶴見機関区を挟んだ通過線となっている。広大な敷地にある電気機関車や貨物列車を眺めていると、まもなく武蔵小杉。この直前に横須賀線/湘南新宿ラインと合流し、そのあとは同じルートを走行することになる。新宿駅では5番線ホームに到着したが、開通後は1～4番線での折り返し運用がメインになるという。
相鉄線沿線に住んでいる筆者の感想を少し。実際、この区間を移動する際に大きなネックとなるのが横浜駅。電車での移動時は大きな荷物を持っていることが多く、混雑したホームや駅構内を歩くのはなかなかに億劫だったが、直通線開通後は乗り換えいらずになる。
今回も帰りが横浜駅経由となったため比較ができたが、肉体的にも精神的にも疲れ方が段違いだった。たまにしか乗らない筆者でもそう感じるのだから、通勤や通学で毎日のように使うならその差はより大きくなるはずだ。また、走行している車両の多彩さや、横須賀線側からではよく見えなかった新鶴見機関区がばっちり、など鉄道好きにもうれしいポイントが多い。
