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階段に仕掛けがあると上りたくなる? JR大阪駅で実証実験

2019年9月4日 発表

階段に仕掛けを施す実証実験

 JR西日本グループと大阪大学は、JR大阪駅でラッピング階段の効果を検証する実証実験を行なった。

 実証実験は、「大阪環状線総選挙」と称し、7月30日~8月5日にかけて実施された。大阪大学大学院経済学研究科の松村真宏教授が提唱する「仕掛学」の理論を元に、「アフター5に行くならどっち?」というお題とともに、「福島派」「天満派」の選択肢で御堂筋口から大阪環状線ホーム下階段の上り用階段をラッピング。階段やエスカレーターの利用に与える影響を計測した。

 こうした「仕掛けあり」の状態と、「仕掛けなし」の状態で利用者数を比較すると、仕掛けありの期間の方が1日あたりで1342人増加したという。実験は、駅構内での混雑や問題が発生しやすいエスカレーターの利用を減らし、階段の利用者数を増やすことを目的としており、一定の効果が認められたとしている。

実験の結果

 ちなみに、お題に対する回答は、福島派が5万731人、天満派が8万5759人で天満派が勝利。JR西日本グループと大阪大学では、今後も新たな仕掛けを開発しながら、駅の施設整備や案内表示の改善につなげていくとしている。