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外環道 東名~湾岸道間の計画検討協議会、湾岸道への接続は川崎縦貫道と計画一本化に向けて検討へ

2019年6月26日 実施

外環道 東名~湾岸道間の計画具体化に向けた「第5回 東京外かく環状道路(東名高速~湾岸道路間)計画検討協議会」が行なわれた(画像は国土交通省の参考資料より、三郷南IC~高谷JCT間は開通済み)

 国土交通省、東京都、川崎市は6月26日、外環道(東京外かく環状道路)の東名高速道路~湾岸道路(首都高速 湾岸線)間の計画具体化に向けた検討の場である、「第5回 東京外かく環状道路(東名高速~湾岸道路間)計画検討協議会」を実施した。

 第5回計画検討協議会は、2018年5月に開かれた第4回計画検討協議会実施以降、周辺自治体や有識者から聴取した意見をとりまとめ、今後の取り組みの進め方をまとめることを目的に開かれた。

 周辺自治体や有識者からの意見では、首都圏の渋滞対策や羽田空港、京浜港へのアクセス強化などの観点で早期整備の必要性が高いことから速やかに計画を具体化すべきである点や、計画具体化にあたって進め方やメリット・デメリットを示して地域とコミュニケーションしながら透明性の高いプロセスで検討を進めるなどの意見が共有された。

 自治体からは、中間IC周辺の混雑など地域への影響を最小限に抑えてほしいとの意見が出されている。特に、湾岸道路へ接続した際の国道357号への影響や、中間ICとなることが想定される第三京浜道路 玉川IC(インターチェンジ)付近についても現状でも渋滞が頻発するなか、さらなる環境悪化を懸念する声があり、対策が求められている。

 また、湾岸道路との接続については、第3回計画検討協議会までに湾岸道 東海JCT(ジャンクション)で接続する「東京側」案、川崎浮島JCTで接続する「川崎側」案の2案が示されているが、有識者、周辺自治体ともに川崎側を推す声が多く挙がっている。

 川崎側案では、現在II期計画が検討されている川崎縦貫道路と接続することで、首都高 1号羽田線 大師JCT付近で川崎縦貫道の空間を活用できることや、川崎浮島JCTを経由して東京湾アクアラインと一体となった環状道路としての機能を発揮させられるなどのメリットが示されている。

 第5回計画検討協議会を構成する3者(国交省、東京都、川崎市)の間でも「環状道路としての機能の発揮や事業の効率化という観点からも、川崎縦貫道路との一本化を前提とするべきではないか」との意見を共有。今後の進め方についても、川崎縦貫道の計画と一本化する場合についての整備効果や起終点、連結位置、費用負担の考え方などをさらに検討するとした。

「第5回 東京外かく環状道路(東名高速~湾岸道路間)計画検討協議会」の開催結果
外環道 東名~湾岸道間の整備より期待される効果