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祝開通!! 首都高 高井戸出入口・甲州街道と上下各2車線で接続した東八道路を走ってみた

自然な線形でスムーズに走行可能

2019年6月8日15時 開通

首都高 高井戸出入口・甲州街道と上下各2車線で接続した東八道路。三鷹市側から見た新規開通区間。2019年6月8日15時供用開始

 東京都が整備を進めている東京都市計画道路放射第5号線および三鷹都市計画道路3・2・2号東京八王子線(東八道路)のうち、杉並区下高井戸5丁目から三鷹市牟礼2丁目までの約3.6kmが、6月8日15時に上下各2車線、計4車線で開通した。

 放射第5号線は1946年(昭和21年)の都市計画に盛り込まれ、三鷹3・2・2号線は1962年(昭和37年)に計画決定。戦後すぐに計画された道路の一つが開通したことになる。

 この道路は将来的に外環(東京外かく環状道路自動車道)の中央JCT(ジャンクション)と接続する道路となり、23区西部の重要な道路となっていく。というより、中央JCTができることが決まったため、整備が加速したというのが正解だろう。

 首都高速道路の高井戸出入口を使っている人なら、ここ1年くらいで接続道路が大きく変わっているのを感じていただろう。記者もその1人で、東京の市部に住んでいるため最寄りの首都高出入口が高井戸で、ものすごい勢いで変化しているのを感じていた。本当の完成形は中央JCT開通後となるが、高井戸出入口からダイレクトに東八道路に接続されたメリットはすぐに感じることができた。

新規開通区間。約3.6kmの新しい道路が開通した
開通後のカーナビ表示。一般道の反映はなかなか時間がかかるかもしれない
こちらはGoogleマップ。一般道だけに地図に反映されるのは時間が……
こちらは新規開通道路の反映が早いと言われているYahoo!カーナビ。試しにルートを引いてみたが、新規開通道路は反映されていなかった

三鷹方面→高井戸出入口

東八道路を三鷹方面から進むと下本宿通りとの別れ道に。従来は右にながされていたが、上下各2車線、計4車線でそのまま甲州街道に行けるようになった

 東八道路を三鷹方面から進むと、これまでは下本宿通りに流されていたのに対し、自然に新開通道路へと流されていく。新開通区間は、ほぼ直線で東八道路と接続しているので、普段走り慣れている人以外はまったく違和感を感じることがないだろう。

 しかも、片側2車線と車線数の変化もないため、流れは極めてスムーズ。信号のタイミングも調整されているようで、気持ちよく走ることができる。ただし、気をつけなければならいのが制限速度で、新開通区間の三鷹3・2・2号線は制限速度50km/h、放射第5号線は60km/hと途中で変化していることだ。三鷹市側から進む場合は、制限速度が上がるので問題は少ないが、高井戸側から三鷹市へ進む場合は引き下げとなるので気をつけておきたい。最近はナビゲーションシステムが制限速度を表示してくれるが、一般道の新開通区間のためデータはまだないはず。非常に快適な道なので、速度の出し過ぎに注意したい。

ここからは三鷹都市計画道路3・2・2号、つまり東八道路の新規開通区間となる。左側を見ると、歩道と自伝車道が整備されているのが分かる

 三鷹市と杉並区の市区境で右に大きくカーブしている以外は、とくに気をつける必要もない道路で、自然に運転していると中央自動車道の下部道路に到達。そのまま、環状8号(都道311号)のオーバーパスへと導かれる。1点気をつけてほしいのは、このオーバーパスを越えたところに信号が新設されている点。以前はなかった信号、かつ下り坂が終わったところに設置されたので、オーバーパスを越える時点で、「先はきっと渋滞しているよな」くらいのつもりで運転していただきたい。

三鷹市と杉並区の市境で大きく右へカーブ。一番右の車線は転回路用。写真に見える信号を左に曲がると人見街道へ行ける
快適な2車線道路が続く。左には遮音ガラスが見える
さらに進むと中央道が見えてくる。この後、中央道の高架下を走る
中央道高架下。2車線での供用が開始されている
真っ直ぐ進むと環八を越えるオーバーパスへ
オーバーパスを越えて下ったところには信号が増設されている
この辺りは従来どおり。首都高と甲州街道の分岐地点

高井戸出入口→三鷹方面

23区側から三鷹市へと向かう。甲州街道方面から向かってみた。右に見えるのが首都高 高井戸出口を出たクルマ

 高井戸出入口→三鷹方面と見出しにふったが走行したルートは、甲州街道側から高井戸出入口を右に見つつとなる。この区間を走って驚いたのは、甲州街道と東八道路の接続が非常に優先されていること。甲州街道と東八道路の接続が本線扱いで、首都高の高井戸出入口からの車両はそこに右から合流(首都高からの流出の場合は、左へ合流)してくる形になっている。その合流区間が短いためか、合流地点に信号を新設。信号に従って走ればスムーズに環八をオーバーパスで越え、東八道路に入っていく。

 ここの問題は甲州街道側にはなく、首都高高井戸出口側にある。前述したように流出路の短い高井戸出口に信号が設置されたために、高井戸出口渋滞が以前よりも起きるようになっており、その渋滞が首都高本線まで伸びていることもしばしば。しかも、首都高利用者はご存じのとおり、高井戸出口は追越車線側にあり、高井戸出口は右カーブを抜けたところにある。永福出入口が走行車線側にあるため、この区間は合流を嫌って追越車線側を走る人が多く、高井戸で下りることが日課になっている人は、ほとんどの場合追越車線側を走っているだろう。「右コーナーを抜けると渋滞!!」なんてことが起きやすくなっているので、首都高利用者は注意していただきたい。

甲州街道バイパスとなる放射5号線と首都高 高井戸出口の合流部。信号が増設された箇所となり、首都高 高井戸出口からの車列が首都高本線まで続く風景も見られるようになった

 環八のオーバーパスを越えて中央高速の下を西へ進むと、下本宿通りとの分岐が現われる。この辺りはカーナビの指示のためか左に寄る人が多く、左車線だけ渋滞していたのが印象的。しばらくはカーナビが対応しないため左に寄る人が多いため、左車線の渋滞を予測しながら走るのがお勧めとなる。

 この西へ向かう道路でも、本当に自然に東八道路に入っていけるのが印象的。高井戸方面、三鷹方面の両方向を走ってみたが、道路の線形も自然で、走りやすい道路となっていた。

環八のオーバーパスを越えて西へ
この辺りは従来どおり
普通に進むと新規開通区間へ
三鷹市に入るところに50km/hの規制標識。速度規制が切り替わる場所になる。そのまま走ると自然に従来の東八道路につながる

新規開通区間の注意点

 三鷹市側から高井戸や甲州街道方面に向かうにあたっての注意点はとくにないが、問題は首都高 高井戸出口を出て三鷹市へ向かう場合だろう。先述したように、出口に信号が増設されているために車列が伸びることが多くなっており、とくに注意が必要な出入口になっている。また、合流写真を見て分かるように、甲州街道側が2車線で首都高出口が1車線。甲州街道から東八道路へ向かう流れが優先されたデザインになっている。

 信号のタイミングは今後も調整されていくと思うので何とも言えないが、これだけ甲州街道からの流れが優先された線形になっているのなら、高井戸の手前の永福出口を選択するのもありだろう。永福出口であれば走行車線側から下りることができ、出口と甲州街道の合流部にある信号までの距離も長い。甲州街道を走る距離は長くなるものの、2車線で高井戸出口との合流部へ向かうので、甲州街道さえ激しく渋滞していなければ、選択肢として十分ありだろう。