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サンリオ、クラウドファンディングで支援できる「夏祭り in サンリオピューロランド」開催

「ハローキティとデート」「ピューロにお泊まり」などファンの夢がかなうリターン16種

2017年7月15日~9月3日 開催

サンリオピューロランドで夏祭りイベントを開催

 サンリオエンターテイメントは5月25日、「サンリオピューロランド2017年夏期新規プロジェクト発表会」を実施。夏期イベントの詳細と、この夏期イベントを支援するクラウドファンディング企画を発表し、同日受付を開始した。ハローキティやダンサーたちによるパレード振り付けの先行公開も行なわれた。

屋内型イルミネーションとして国内最大級! 50万球の電飾で彩られた館内

 サンリオエンターテイメントは、屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」(東京都多摩市)で行なわれる2017年の夏期イベント「夏祭り in サンリオピューロランド」の詳細を発表した。この夏祭りは2014年から開始され、今年で4年目を迎える人気企画。

 開催期間は7月15日~9月3日。期間中はパーク内が屋内型イルミネーションとして国内最大級となる50万球の電飾で終日彩られるほか、1日1回人気キャラクターの「キャラクターイルミネーション」のショーも実施。サンリオキャラクター自身がプロデュースした屋台が並ぶ「キャラクター縁日」や、やぐらを組み、ディアダニエルの太鼓のパフォーマンスでキャラクターとゲストが一緒に踊る「シナモン盆踊り大会」なども開催される。

 イベントは昼と夜の2部構成で、11時~15時30分までを「キャラクター昼祭り」と題して前述の「キャラクター縁日」や「シナモン盆踊り大会」を開催。15時30分~18時までを「イルミネーション夜祭り」と題して「夜祭りマーチングパレード」の上演や、キャラクターらと記念撮影ができる「スペシャルグリーティング」(有料)を実施する(各実施時間は日によって異なる)。

今年の夏祭りは「夢みる夏イルミ」がキャッチフレーズ(画像提供:サンリオエンターテイメント)
「夏祭り in サンリオピューロランド」イルミネーションのイメージ(画像提供:サンリオエンターテイメント)
やぐらのまわりをキャラクターと一緒に踊る「シナモン盆踊り大会」(画像提供:サンリオエンターテイメント)
各キャラクターがプロデュースする「キャラクター縁日」の屋台(画像提供:サンリオエンターテイメント)

 発表会ではサンリオエンターテイメント 取締役 サンリオピューロランド館長の小巻亜矢氏がピューロランドや夏期イベントについて解説。ピューロランドには“小さい女の子がいるファミリーが行くところ”というイメージが長年定着してきたが、ここ3年ほどで大人女子の来館が倍増したという。また、ぐでたまの人気により男の子やお父さん方の来場が増えたり、ロマンチックなイルミネーションを目当てにカップルの来場も増えたりするなど徐々に客層が広がり、2016年度は最高入場者数となる180万人を突破したとのこと。

 小巻氏は「2020年の東京オリンピックに向けて増えている海外からのお客さまに対しても、多言語化のサービスや新しいショーの施策を計画しています。2018年3月にはピューロランド初の和テイストのミュージカルを制作することが決定しました。SNSでの拡散が多いフォトジェニックなフードメニューや、カップル向け・大人女子のためのロマンチックなイベントも用意しています」と今後の新しい取り組みについて説明した。

 また、ピューロランドの最大の特徴はキャラクターに会えるテーマパークであり、さまざまなキャラクターとどのように触れ合いたいかというゲストのニーズに合わせて、常にキャラクターグリーティングの形も変化をつけていく予定だという。

「サンリオは、創業コンセプトがソーシャルコミュニケーションであり、“みんななかよく”の文化を作っていくための会社です。小さな贈り物をすることでたくさん笑顔になってもらうという“Small Gift Big Smile”の標語もあります。ピューロランドはこの“みんななかよく”の理念を五感で体感いただくテーマパークです」と話した。

株式会社サンリオエンターテイメント 取締役 サンリオピューロランド館長の小巻亜矢氏
3年前からの新しい取り組みの効果もあり、昨年度の来場者数は過去最高に

クラウドファンディングで夏祭りをお得に支援! 夢をかなえる高額プランも

 小巻氏は、「この夏のイベントでは、物や事を提供するだけでなく、ゲストと一緒に夏祭りを作っていくという意識で、ピューロランドとして初めてクラウドファンディングを実施します」と発表。クラウドファンディングのプロジェクト数が国内で最多のプラットホーム「CAMPFIRE」を利用し、「『夏祭り in サンリオピューロランド』をみんなと一緒につくりたい!」と題したプロジェクトを5月25日から開始した。

 このプロジェクトは「夏祭り in サンリオピューロランド」期間中の会場装飾費用を募るもので、全16種類のメニューを用意。個人向けには「芳名版名入れセット」(限定215名、8000円)や「ちょうちん名入れセット」(限定27名、1万5000円)などの特典とパスポート2枚などがセットになったお得なものや、普段では絶対に体験できない「ハローキティとデートできる権利」(限定5名、10万円)、や「ピューロランドにお泊まりセット」(限定1組5名、200万円)などのサンリオファンの夢をかなえる高額プランも用意されている。

 さらに、法人限定で「あなたの街のお祭りにハローキティが参加」(限定1団体、100万円)や、「『夏祭り in サンリオピューロランド』丸ごと作ります!」(限定1団体、1億円)など大規模なプランも用意。全体の目標金額は200万円に設定されているが、達成しない場合も期間内に集まった額で実施されるAll-In方式で、支援に参加した場合は7月に詳細が届けられる。

 小巻氏は「目標金額の達成を目指すというよりも、できるだけ多くの方に参加していただき、“みんななかよく”一緒に作っていくことを目標にしています。ピューロランドらしい、かわいい、楽しいクラウドファンディングにしたいと考えています」という。

「芳名版名入れセット」で設置される芳名版(画像提供:サンリオエンターテイメント)
「ちょうちん名入れセット」で設置されるちょうちんのイメージ(画像提供:サンリオエンターテイメント)
芳名版やちょうちんが設置されたスペースを離れて見ると絵柄が見える仕組み

ハローキティらとダンサーによる「夜祭りマーチングパレード」の振り付けを先行公開

 続いて、ハローキティ、ディアダニエル、ダンサー2名が登場し、「夜祭りマーチングパレード」の一部披露が行なわれた。ダンサーたちは、イキのよい時代劇口調で会場を盛り上げながら夏祭りでゲストと一緒に踊るダンスの振り付けを披露。ハローキティとディアダニエルの新衣装や、同時開催される「サンリオキャラクターカレー総選挙」についても解説した。

「サンリオキャラクターカレー総選挙」は昨年に続く開催で、今年は全キャラクターがエントリー。「キティのチーズインハンバーグカレー」(辛さ1、1300円)から「デスメタル烈子の毒づく赤カレー」(辛さ5、1400円)まで、各キャラクターを模したフォトジェニックなカレーが揃う。

「Web投票」「夏祭り会場投票」「食べて投票」の3種類の方法で集計され、Web投票はTwitterでのシェアが投票になり、5月25日から先行で開始。最も人気のカレーを9月6日に発表し、そのNo.1カレーに投票した人のなかから35組70名にキャラクターとのカレーパーティ参加券がプレゼントされる。

「夜祭りマーチングパレード」の実演にハローキティ、ディアダニエル、ダンサー2名が登場
パレードでゲストと一緒に踊る振り付けを披露した
今回のパレード用に作られた新衣装
扇子を使う振り付けで、会場で夏祭り用のミニお面と扇子のセットが販売される
ミニお面と扇子のセットや、ピューロランドでしか買えない「品川紋次郎」のグッズなどが配られた
昨年に続き実施される「サンリオキャラクターカレー総選挙」(画像提供:サンリオエンターテイメント
ハローキティやディアダニエルらからメニューを紹介
会場には全9メニューの見本が展示された
青いカレーが衝撃的な「ぐでたまの夏海の思い出カレー」(辛さ2、1300円)
「キティのチーズインハンバーグカレー」(辛さ1、1300円)
「デスメタル烈子の毒づく赤カレー」(辛さ5、1400円)

性別を問わず幅広い年齢層が訪れるテーマパークへと客層が変化

 発表会修了後、小巻氏が囲み取材に答え、ピューロランドの年齢層の広がりについてコメントした。

 発表会でも説明されたが、現在ファミリー層は全体の約60%。近年は、小さいころサンリオのキャラクターで遊んだ大人女子たちや、いわゆるF1層(20~34歳)の来場が倍増しており、この層が全体の約30%を占めるという。

 これにはミュージカル「テニスの王子様」などの製作で知られるネルケプランニングとコラボレーションして館内のシアターで公演している、男性俳優だけが出演するミュージカル「ちっちゃな英雄」の人気もあるとのこと。シアターは連日満席の人気ぶりだと話した。

 キャラクターでは、朝のニュース番組にコーナーを持つ「ぐでたま」のヒットによる新しい層の獲得、意外なところでは人気キャラクターの「シナモロール」のシリーズに今年2月に新登場した侍キャラクターの「品川紋次郎(しながわもんじろう)」がとても人気が出ているという。

 また、海外からの旅行客によるインバウンド需要は全体の約10%。この層も大人の女性同士で来場する割合が高いという。さらに、最近では大学生らの男子グループだけで来館する層も増えつつあり、月刊誌でマンガ連載されている「サンリオ男子」の影響もあるのではないかとコメント。サンリオのキャラクターが好きなイケメンたちが登場するこの「サンリオ男子」は、2018年冬のアニメ放送も決定するなど人気があり、当初の想定よりも非常に幅広い層に広がっている現状を説明した。

 今年の「夏祭り in サンリオピューロランド」でも、エンタテイメント集団「BOYS AND MEN研究生」の選抜メンバーによる新ユニット「祭nine.(まつりナイン)」が応援団に就任し、盆踊りや屋台ゲームに参加したり、ミニライブを開催したりする。また、ラップユニット「Hilcrhyme(ヒルクライム)」とのタイアップも決定済みなど、さらに新しい取り組みも進めるとのこと。

 もともとショーのクオリティーの高さには定評があったピューロランドだが、そのショーを基軸にこれまでとは違う新しい層を獲得しつつある。ピューロランドはオフシーズンの平日は10時~17時と営業時間がやや短めだが、夏休みに入ると土日は夜20時まで営業しており、大人同士でもイルミネーションを楽しみやすい。幅広い層が楽しめるテーマパークへと変化が続くピューロランドの今年の夏祭りに期待したい。

「F1層の来場が非常に増えている」と語る館長の小巻氏
夏祭りの応援団に就任する「祭nine.(まつりナイン)」(画像提供:サンリオエンターテイメント)
ラップユニット「Hilcrhyme(ヒルクライム)」とのタイアップも決定(画像提供:サンリオエンターテイメント)